プレゼンだけではもったいない『スティーブ・ジョブズ　驚異のプレゼンテーション』から学べること

Apple創業者のスティーブ・ジョブズ氏。

そのプレゼンテーションについて書かれているのが、『スティーブ・ジョブズ　驚異のプレゼンテーション』です。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

プレゼンはもちろんですが、何かを伝える、その際に参考になることが、たくさん書かれている本です。18のシーン（章）があり、ヒントが数多く得られます。その中から、３つほど紹介します。

 

3点ルール

聞き手はリストを好む。では、リストで提示すべき項目はいくつなのだろうか。

魔法の数字は3だ。

3点ルール。

リストとするなら、３つに絞ること。多くても４つ。

多すぎると、覚えてもらえない。飽きられる。

だから、３つ。

そして、このルールに従って、この記事でも、３つを紹介します。

これが１つ目です。

 

すべてを簡素化する

アインシュタインの簡素性理論

　簡にして要の説明ができないのは、十分に理解できていないからだ。

　　　　　　　　　　　　　　ーーアルベルト・アインシュタイン

 

 簡にして要はジョブズのスライドだけでなく、製品説明の言葉にも使われている原則だ。ジョブズはスライドに無駄な文字がないように、しゃべりにも無駄な言葉がない。

シンプルにする。無駄を省く。それでいて、要点をつかんでいる。

そういう説明が大切ということです。

Appleは、シンプルさを大切にしています。

このあたりは、こちらの『Think Simple』を読んでみると、一層よくわかります。

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

たとえば、ウェブサイトもシンプルです。

Apple - iPhone

シンプルなデザインに、シンプルな言葉。そういうことを意識しています。

プレゼンも、同様ということです。

これが２つ目です。

 

シンプル、具体的、感情的

そして、３つ目です。

新製品の発表にジョブズが選ぶ言葉には３つの特徴がある。シンプルであること、具体的であること、心に訴える力が強いということだ。

シンプルだけではなく、具体的であること、心に訴える力があること、そういう言葉を選ぶそうです。

具体的なことは、数字で表したりすれば、具体的になりやすいでしょう。

iPhone 3Gの発表では、初代iPhoneよりも、速度は2倍、価格は半分、と伝えています。

具体的でわかりやすいです。

心に訴えるには、感情を言葉にすると良いでしょう。

MacBook Airでの説明では、「ここまでやってくれるとは、ウチのエンジニアリングチームには驚かされたよ」といように、驚きをそのまま伝えています。

よくわからないような言葉を使うのではなく、わかりやすい言葉をそのまま使っています。

 

最後にもうひとつ「One more thing」

ジョブズ氏の製品発表などでは、最後にもうひとつ「One more thing」というものがあったり、なかったりしました。

この本にもあります。

それは、スタンフォード大学の卒業生への祝辞についてです。

スティーブ ・ジョブズ・スタンフォード大・2005年・卒業式スピーチ・日・英語同時字幕 - YouTube

こちらのスタンフォード大学の卒業生への祝辞についてこう書かれています。

新しいコンピューターを開発する、新しいガジェットを発表する、アップルを経営する、ピクサーを統括する、プレゼンテーションをする･･････何をするときも、ジョブズは人生を賭けてしてきたことを信じて進む。これこそ、ジョブズから学べる最も大事な最後のポイントだろう。

この本から、プレゼンテーションの方法だけではないことも、学ぶことができるでしょう。

こういう本を読むと、ジョブズだからできたというように読むこともできる面があります。もちろん、そういうところもありますし、大きいかもしれません。

しかし、取り入れられることはありますし、この記事で紹介した３つは、比較的簡単にできることだと思います。

 

他にも人によっては、すぐに使える方法もあるでしょうし、プレゼン以外にも応用できることがあります。

プレゼンの本だからと言って、プレゼンだけにしか使わないというのは、もったいない。そういう本です。

 

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

 

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