概要
種類 | 超人系 |
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特性 | 振動・震動(※地震) |
概要 |
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能力 |
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弱点 |
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形 | (実の形等は不明) |
色 | (実の色は不明) |
備考 |
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※「地震」とは本来、岩盤がずれ動く現象のことを指す言葉で、それによって発生する揺れそのものは「地震動」と呼ぶ。そのため「地震」はグラグラの実の能力によって誘発された現象の一つと捉えるのが自然で、「グラグラの実=地震の能力」というのは不正確なのだが、作中では「地震人間」と呼ばれたりするなどの「地震」と呼ぶ描写が一般的になっているため、一応『特性』の覧に記述している。
一般的に「地震=地面の揺れ」として認識されている上、作中においてのグラグラの実は、大地が震動する描写が目につくので、作中において一般的な場面で使用する分には「グラグラの実が地震を起こす能力」という解釈で間違いはない。ただ、悪魔の実が持つ能力そのものの特性という意味で解釈する場合は、前述の場面とは意味合いが異なり、能力の特性と直接的に関連していない能力は除外して考慮するので、グラグラの実の能力は厳密には、揺れ自体を表す「振動・震動」が本来の特性で、岩盤がずれ動く現象を表す「地震」は特性ではない(「地震」を地面の揺れとして解釈しても、作中では明らかに地面以外を揺らす描写も存在しているにも拘らず、揺れを起こす対象物を地面に限定しているので、能力の特性を十分に説明できていない)。そのため、グラグラの実による「地震」は、場面によって意味の解釈に注意が必要となるときがあり、能力の特性として考慮した場合は信憑性がない。迷ったときは、「グラグラの実=揺れの特性を持った能力」とするのが最も無難だろう。
解説
超人系の悪魔の実の1つ。
グラグラの実は『概要』の項目で解説している通り、特に大地を揺らすのが特徴的であることから、作中世界でも地震と呼ぶのが一般的になっている。そのため、作中を一見しただけでは能力の特性を正しく把握するのは極めて難しく、地震の能力と思われがちなのだが、正確には食したものは振動を操ることで、あらゆるものを揺り動かすことができる「振動人間」である。(地震は、グラグラの実が直接持っている能力ではないので、本当は特性ではない)
ただ作中では四皇“白ひげ”エドワード・ニューゲートや“黒ひげ”マーシャル・D・ティーチのように大地や海を大きく揺らすほどに実の能力を引き出す能力者だったため、「震動人間」と呼称される。(振るは人工的な揺れ、震えるは自然的な揺れを表す)
当初の能力者だった白ひげはその規格外の強さから「地震人間」とも呼称された。
簡単に言えば、グラグラの実は揺れそのものを操る能力である。
超人系の中でも最強の攻撃力を有すると言われ、四皇クラスの実力者が使用すれば、強く振動の能力を発揮することで、歴史に残る巨大地震に匹敵する程の規模(最低でもマグニチュード8前後以上の規模)の震動を起こすほどの規格外なポテンシャルを発揮できる。
能力により大気にも触れることができるようになり、大気を殴りつければ大気にヒビをいれ、その振動は圧倒的な「衝撃波」となってかけめぐる。ただし空気の振動とはすなわち音であるため、ナギナギの実の能力者には無効化される可能性がある。
この能力の恐ろしいところは性質上、能力者が発揮する振動の強さと環境次第で地震や津波などの大規模な自然現象を簡単に誘発できてしまう点だ。
実際に、海の付近で能力を行使すれば、島一つをあっさり沈めることが可能な大津波を引き起こし、大地を殴れば、底の見えない巨大な地割れが発生する。
大気に触れられることを応用し、つかんだ大気をたたきつければ、島や海を丸ごと傾かせる(一瞬、天地がひっくり返ったと錯覚するほど)こともできる。
劇中では周囲の海ごと島一つを大きく傾ける程度だったが、ゲーム作品などでは一瞬ながらも本当に天地がひっくり返り、敵が「空に落ちていく」というとんでもない光景を目にすることもできる。
また、振動を直接相手の体に叩き込んだり、武器に纏わせ、一気に開放し巨大な衝撃波を生むことも可能。
直撃すればどんな武装も意味を成さずに破砕され、巨人族の海軍本部中将すらも一撃で沈んでしまう。
たとえ拘束されても海楼石などで能力を封じなければ、内側から振動を起こすことで、拘束具は振動の力に耐えきれず破壊されてしまう。
しかし、どんな能力も使い手が能力を使いこなせるだけの力量・技術などが伴って多くの使用幅を広げているからこそ、能力もより強力な使い方ができる程に昇華されていることが殆どで、能力者当人の力を超越するようなより力の大きい攻撃を繰り出すには、それをコントロールできるだけの力が必要となる。
このことから、使用者が実力者であったからこそ、上記のようなより強大な力(振動どころか震動の力)になったと言える。
また、絶大な破壊力と影響範囲のため、使いどころを間違えると味方にまで甚大な被害が及んでしまうのも欠点。
能力者
当初は”世界最強の男”と呼ばれた四皇”白ひげ”エドワード・ニューゲートが能力者だった。
白ひげ本人の規格外な高い戦闘力も相まって、マリンフォード頂上戦争では「世界を滅ぼす力」と呼ばれる程にまで磨き上げられていた。
しかし、老齢・持病による身体の限界、更に"黒ひげ"マーシャル・D・ティーチによる集中攻撃が致命傷となり戦死。
グラグラの実の能力者は姿を消したかに見えた。
だが、黒ひげは白ひげの遺体とともに黒い布の中にこもり、出てきた途端にグラグラの能力を披露。
このため、グラグラの実は作中で初めて2人以上の宿主が描写された悪魔の実となり、悪魔の実のメカニズムを読者が知る上で重要なヒントを与えた実となっている。
覚醒しているのか?
悪魔の実の能力には覚醒という段階があり、超人系の場合は自身の能力が周囲に影響を及ぼすようになる。
例としては
仮にグラグラの実の基本能力が「振動を伝える能力」で、覚醒能力が「物体を傾ける能力」なのだとすれば、能力を一度も使ったことのない黒ひげが最初から使えることに矛盾が生じる。
事実、黒ひげが島や海を傾かせたときは、それを完全にコントロールできるだけの力を有していなかった。
一度覚醒した能力は、他者が引き継いでも覚醒能力まで使えるということなのか?
「衝撃波」に関しては発生していないことも多くあり、黒ひげが能力者になった際には発生している描写が一つもないため、覇気の技術による白ひげ本人の覇気であった可能性もある。
ただ、全盛期はロジャーと互角に戦えた(ロジャーの死後は名実ともに世界最強の大海賊だった)白ひげが、『悪魔の実の覚醒というステージに到っていない』とは考えにくいため、作中で描写されたいずれかの描写が『覚醒』によるものか、あるいは『老齢のために全力で戦えていないため、悪魔の実の覚醒を引き出せなくなっている』かのどちらかだと思われる。
余談
東北地方太平洋沖地震による影響
アニメ版でこの実の能力が初登場した当時、近畿広域圏を放送域としていた関西テレビは、フジテレビ系主要局同時ネットから丁度1週遅れで同番組をネットしていた。
ところが、2011年3月11日に東日本大震災が発生。フジなど最速局ではこの放送が行われた後だったのに対し、関西テレビではちょうど3日後に放送を控えた状態で震災を迎えた……。
当然翌日曜日は全局で放送が延期となったものの、この実の能力があまりにダイレクトに直近の災害とリンクしてしまうことになってしまったため、関西テレビでは翌々週以降も放送期間を出来るだけ先延ばしすべく特別編を一定期間放送。
その結果最速局から6週にも及ぶ遅れが発生してしまい、長らくこの遅れが解消されなかった。
翌2012年8月に夕刻以降の時間を利用して当初遅れ分の5話を一挙放送し震災以前の1週遅れに戻したあと、2016年春の番組改編時期を利用して1時間放送を実施し、最速系列局との同時ネットに復帰。
この時の遅れを挟み、2006年10月の朝ローカルセールス枠以降以来9年半ぶりに最速系列局への復帰となった。
歴史に残る巨大地震の大きさ
歴史に残る巨大地震の規模はM8クラス以上のことを指すことが多く、震源域(岩石の破壊範囲)は数百km以上に及び、スーパーサイクルのようなM9クラスになると地震波が地球を数周以上する(数十万km駆け巡る)程巨大。
実際に東北地方太平洋沖地震の震源域は南北約500km・東西約200kmに及んでおり、およそ10万㎢にわたって破壊が及んだ。
また、地震の力はM7とM9は一見すると差がそこまでないように思えるが、実はM2違うだけで1000倍近くもエネルギーに差がある。
ここでも大津波を引き起こすほどの巨大地震の凄まじさが窺える。