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隠し子

かくしご

隠し子とは、世間には公にできない事情から、親から存在を隠蔽されている子供のことである。
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概要編集

親が世間に対し、何かしら後ろめたい事情や、それらに起因する感情から、存在を隠している子供のこと。


原因は様々、十人十色。

多くは不倫や婚前交渉、また一夜の過ちから生まれてしまった場合に、生まれてきた子が隠し子にされることが多い。

あるいは逆に前妻の子である事から後妻(特に前妻から立場を奪い取って妻の座を得た愛人)やその子ども(連れ子か否かは問わない)が疎んで、あるいは家督の正統(遺産の継承)を自らの物と(して独占)するため、ないしは単純に立場の簒奪や踏みにじりという道徳(正義・正統)に反した事をしたという事実をあえて正当化(虐げられる子どもなのだから自分は正しい、とする「いじめられる方が悪い」理論による)してなかった事にするため、本来その家にいた子を隠し子へと貶める場合もまた多い(シンデレラがその典型例)。

また何かしら出生を隠さなければならない理由(出身・近親者に絡む事情)が存在する場合、敢えて隠し子として世間から存在を伏せておくことがある。


戸籍の状況も様々で、戸籍には登録しているが世間に公にしていないケースから、戸籍を登録させず座敷牢などに幽閉して完全に存在を消しておく深刻な状態まで、その事情に絡んで大きく変化していく。


どちらにせよ、子どもからしてみれば本来ならば親から受けるべき権利や利益、社会的な役割や立場を制限(時に剥奪)される事になるため、子を隠し子とする(そのようにみなす、あるいは、それ同然の立場に至らしめる)行為は立派な人権侵害であり虐待行為である。


よくあるエピソード編集

「自分は隠し子だった。父親には本妻とその家庭が別にあるので、母親とアパートで暮らしていた。」などと自称する人がたまにいる。

また、とある政財界の大物にはその手の話がつきものであり、「葬儀には愛人と隠し子が列をなしていた」などというエピソードまで存在する。(堤康次郎、笹川良一など)


変わった例としては、隠し子として生まれた後暫く父親の知り合いに養育された後、他ならぬ正室の子である異母兄に気に入られて国政に参加することを許された保科正之という例がある。


創作における隠し子編集

創作では割と昔から…というか神話の時代の世界中からして「御落胤(ごらくいん)」といったような、“実は○○○の子孫”というネタを使う言い訳として、そこそこの頻度で使用されている→貴種流離譚を参照


昭和から平成初期の漫画では、プレイボーイ二枚目キャラに関連するネタとしてよく登場している。


小さな子をプレイボーイキャラが連れてくる → 周囲がそのキャラの隠し子と疑う

…は、ある意味鉄板ネタであった。


愛人の子であることが確定しているキャラである場合、親からありあまるお小遣いを貰って豪遊していたりと、単なるお坊ちゃまキャラ以上のボンボン感を出すことが多いが、その上でどことなく影があり、闇を抱えるようなキャラ設定が成されている場合も多い。

金で何事も解決出来る人でなしのような描写をされたと思いきや、実はそれは親からあまり愛情を注いでもらえなかったからだ、という結論に至るエピソードなどがこの手のキャラの王道と言えよう。


詐欺編集

「ご落胤」ネタは詐称詐欺の手口としてよく使用され、著名人の隠し子である旨を騙って金品をだまし取る等の事例がしばしば発生する。


直近の有名な事件としては2003年に発生した有栖川宮詐欺事件がある。

この話、「高松宮のご落胤だと本人に告げられた。ご落胤では高松宮を継げないから、特別に大元である有栖川宮の名を使用した」という設定で詐欺を行った。

単純に廃絶した宮家を騙ったというだけではなく、一見ありそうな設定に、皇室事情をよく知るような右翼幹部や、石田純一デヴィ夫人のような大物タレントもコロッと騙されてしまった、という顛末である。


扇動編集

「隠し子」ネタとしては国政選挙や大企業の株主総会などの際に政治的な扇動要因として使用される傾向がある。

(例として:○○候補(社長)には実は隠し子がいる。代表者として相応しくない。等)→隠し子疑惑


関連タグ編集

人間関係 親子 妾の子 隠し子疑惑 隠し子組

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