甲子園駅
こうしえんえき
兵庫県西宮市甲子園七番町1-1にある阪神電気鉄道本線の駅。駅番号は「HS14」。
1924年8月1日に開業。この年は甲子(きのえね)の年にあたり、甲子園という名はこれにちなんでつけられた。
阪神甲子園球場が目と鼻の先にある。かつては甲子園競輪場、阪神パークの最寄り駅でもあった(いずれも既に亡い)ほか、1975年までは、路面電車の甲子園線が接続していた。
列車は朝方ラッシュ時の梅田行き直通特急を除き停車する。
2011年秋から2017年春にかけてホーム・構内通路・改札口などの改修工事を行った。ホーム中央部を覆うように、白球をイメージした大屋根がある。
JR西日本東海道本線の甲子園口駅とは2キロほど離れており、甲子園球場などに来る際は注意が必要(甲子園口駅からは当駅までのバスが出ているが、遠方から来る際は大阪駅か西九条駅、三ノ宮駅などでの乗り換えが便利)。
島式ホームと片面ホームの複合型3面4線の待避可能な高架駅。ホーム有効長は近鉄車両6両だが、島式ホームの2・3番線側は神戸方向に伸ばして170mとなっており、近鉄車両8両に対応しているが、屋根は設けていない。
神戸寄りには引き上げ線があり、梅田方面からの折り返し列車が使われるほか、尼崎車庫から出庫しとしている武庫川線に入る2両編成の電車も当駅まで回送し、ここで折り返す。そのため急行系車両の停車位置である『6』、普通列車用ジェットカーの停車位置である『4』、武庫川線車両用の『2』と表示された停車位置目標が設置されている。引き上げ線は当初近鉄車両6両編成に非対応だったが、2014年に延伸工事が行われ、近鉄車両6両編成も入れるようになった。
かつてはホームが狭かったため、平日朝の梅田行き直通特急など通過電車に65km/hの速度制限をかけている。大阪方面については直線的な線路が2番線から1番線に変更された現在は55km/h制限となっている。
2014年秋までは1番線の反対側に降車専用の0番線があった。11月に撤去後、ホーム跡に本線となる新たな1番線を敷き、2015年2月21日に1・2番線ホームが拡張された。その後旧5番ホームを撤去し、その跡地に新たな4番線を敷き、3月14日に3・4番線ホームが拡張、21日には選抜高校野球大会に合わせて現在の5番線が運用開始。
ちなみに、同じ阪神電気鉄道において、0番線はかつて神戸三宮駅にも降車ホームとして存在したが、現在はなくなっている。
のりば | 路線 | 方向 | 行き先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | 阪神本線 | 上り | 尼崎・大阪梅田方面/大阪難波)・近鉄奈良方面 | 快速急行は原則2番線を使用する。 |
3・4 | 阪神本線 | 下り | 西宮・神戸三宮・明石・姫路方面 | 快速急行は原則3番線を使用する。 |
5 | 本線 | 下り | 4番線降車専用ホーム | 阪神甲子園球場でのイベント開催時に使用 |
もともとは内側の2・3番線を本線、外側の1・4番線を待避線として運用していたが、当駅から武庫川駅までの高架化にあわせ、現在は1・3番線を本線、2・4番線を待避線としている。
5番ホームは降車専用で、阪神甲子園球場でイベントが行われる日にのみ使われる。ここからつながる臨時出口には、阪神タイガースのホーム用ユニフォームを模した白地に縦縞入りのデザインの自動改札機がある。イベント開催日には神戸方面行き電車が接続の有無に関係なく4番線に入り、4番ホーム側・5番ホーム側両方の扉を開け、乗り降りのホームを分離させている。
駅には近鉄の車両が乗り入れる関係上ホームドアを設置できないため、待避電車や留置電車を2・3番線に停車させ、乗客が線路に転落しないようにしている。
ホームには神戸三宮駅と同じタイプの発光式列車案内表示器を設けている。3・4番ホームは2017年2月、1・2番ホームは同年8月から使用。
阪神なんば線の開通にあわせフルカラーLED式に発車標が置き換わる中、当駅では反転フラップ式発車標が残された最後の駅となった。阪神なんば線開通時には「快速急行 奈良」とその停車駅の表示追加して対応した。2012年にはホームにあったものがフルカラーLED式になり、その後改札にあったものも西口、東口の順にフルカラーLED式に変わったため、現存しない。
2013年3月26日に西改札側にエレベーターが設置され、エスカレーターがいったん撤去された。2015年12月に西改札側にエスカレーターがホームに1基ずつ、2016年3月に東改札側にもエレベーターが設置された。当駅のエレベーターのボタンはすべて白球をイメージした丸型になっている。
当駅に停まる電車の接近を知らせる際、通常は「線路は続くよどこまでも」が使われるが、全国高校野球選手権大会、選抜高校野球大会開催期間中は、ABC夏の高校野球応援ソング、もしくは選抜高校野球大会の入場行進曲が使われる。2015年以降は音楽プロデューサー・向谷実氏のアレンジによる。
ABC夏の高校野球応援ソング
年 | 回数 | 楽曲 |
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2013 | 第95回 | コブクロ「ダイヤモンド」 |
2014 | 第96回 | 関ジャニ∞「オモイダマ」 |
2015 | 第97回 | Superfly「On Your Side」 |
2016 | 第98回 | AKB48「光と影の日々」 |
2017 | 第99回 | 高橋優「虹」 |
2018 | 第100回 | 嵐「夏疾風 (なつはやて)」 |
2019 | 第101回 | Official髭男dism「宿命」 |
2021 | 第103回 | なにわ男子「夢わたし」 |
2022 | 第104回 | 平井大「栄光の扉」 |
2023 | 第105回 | EXILE ATSUSHI feat.東京スカパラダイスオーケストラ ホーンセクション「フォトグラフ」 |
2024 | 第106回 | ねぐせ。「ずっと好きだから」 |
選抜高校野球大会の入場行進曲
年度別
年度 | 乗降人員 |
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2008年(平成20年)度 | 50,395人 |
2009年(平成21年)度 | 51,244人 |
2010年(平成22年)度 | 51,490人 |
2011年(平成23年)度 | 51,710人 |
2012年(平成24年)度 | 53,052人 |
2013年(平成25年)度 | 53,474人 |
2014年(平成26年)度 | 56,104人 |
2015年(平成27年)度 | 55,699人 |
2016年(平成28年)度 | 52,019人 |
2017年(平成29年)度 | 50,860人 |
2018年(平成30年)度 | 53,400人 |
2019年(令和元年)度 | 54,968人 |
2020年(令和2年)度 | 44,690人 |
2021年(令和3年)度 | 46,116人 |
2022年(令和4年)度 | 51,646人 |
2023年(令和5年)度 | 53,843人 |
※1 ハンドブック阪神