世にはびこる悪を斬る!!
概要
1978年から2002年にかけて、テレビ朝日系列にて放送された時代劇シリーズ。
1978年に放送された第1作『吉宗評判記 暴れん坊将軍』から2002年まで続いたシリーズ12作、2008年までに放送された3本の特別編を合わせて30年近くも松平健が吉宗役を演じ続けており、彼の代表作と呼べる作品となった。
劇中音楽は菊池俊輔が担当し、氏の代表作の一つとなっている。
主題歌は2008年TVスペシャルを除く殆どのシリーズで北島三郎が担当。シリーズ終盤を除き、番組準レギュラーのめ組の頭領 辰五郎役で俳優としても出演(辰五郎はシリーズ後半で江戸町火消総元締に昇格)。
ナレーションは若山弦蔵。
2019年には若き日の暴れん坊将軍をイメージした作品として『紀州藩主 徳川吉宗』が放送され、山本耕史が吉宗を演じた。
2025年1月に『新・暴れん坊将軍』として単発スペシャルの放送が決定した。
長期シリーズ故に、シリーズを跨ぎ別役で複数回出演した俳優も多く、後述の御庭番を演じた俳優も後のシリーズで別役で再出演するというケースがある。
また、シリーズ自体も全シリーズで話や設定が繋がっている訳でもなく、新シリーズで登場人物のリセットが行われたりする事もあれば、シリーズを跨いで引き続き登場する人物もいる。
同一人物であっても、キャストの都合で役者が交代する事もあった(大岡忠相など)。
故に、全シリーズに同一の役で一貫して出演した俳優は主人公吉宗を演じた松平のみである。
作風
江戸の平和のために徳川吉宗(上様)が世にはびこる悪を「成敗」するストーリー。
白馬にまたがり颯爽と駆けるオープニングや悪党たちを懲らしめる爽快な殺陣シーン、またそれらに使用されるテーマソングが有名。
普段吉宗は江戸の町へお忍びで出向くときには「徳田新之助」という偽名(新之助は実在の吉宗の旧名)を名乗り、肩書きも町火消「め組」の居候である「貧乏旗本の三男坊」と称し一般人を装っており、ごく一部を除いて彼が将軍であることはあまり知られていない。
顔を見ればどう考えても上様と分かるのだが、写真もTVもネットも存在しない時代、大名やその子弟であってもお目通りが叶う者が限られるような状態であり、江戸の庶民が将軍の顔を知らないのは当然である。
また、初回にて御簾を常に上げ続けて謁見者に必ず素顔を晒し、表舞台に立ち続ける破天荒な将軍であることが描写されており、これが「余の顔を見忘れたか!」という恫喝に繋がっていく。
話数の示すように物語のパターンが非常に多く、色々な意味で見所(後述)。
善人
ストーリーには、必ずゲスト枠として「善人」が登場する。襲われようとするところを救われる、め組の知り合いといった理由で徳田と知り合い、事件の解決につなぐ糸口ともいわれる重要な存在。善人と言っても、盗賊の一人、結婚詐欺犯、黒幕に仕える者など根から心が良い人とは限らない。
黒幕のしぶとい性格のせいで事件に巻き込まれ、命の危険にさらされるパターンが多い。
ゲストのエンディングとして、全員が助かり丸く収まるハッピーエンド、黒幕は倒したものの助けられなかったビターエンドの2種類に分けられる。
御庭番
吉宗と並び、番組のレギュラーである隠密で、情報収集や吉宗の護衛が主な任務である者。
どのシリーズの御庭番も基本的に男女のペアで構成され、夫婦・剪定師・はたまた娼婦とたくさんの変装をする。
このほか、善人がピンチに遭おうとすれば早急救助に駆け付ける。
殺陣では吉宗と共に悪を斬り、一部の例外を除き基本的には彼等が吉宗に代わり諸悪の根元となる代官達を『成敗』している。
御庭番の俳優/女優はシリーズが変わる際に一緒に変更になる事もあれば、シリーズを跨ぎ活躍するケースやシリーズ中に殉職し交代する事もある。
男の御庭番の歴代キャストに関して、同じ東映制作の縁からか東映特撮でメインヒーローを演じた俳優が起用される事が多く、初代の宮内洋(仮面ライダーV3、快傑ズバット等)を筆頭に、
・松田悟志(仮面ライダーナイト、仮面ライダーウイングナイトの吹き替え)
という布陣であった。
東映特撮以外の特撮でメインキャラを演じたキャストも数名おり、和崎俊哉(『ミラーマン』の村上チーフ)、三ツ木清隆(光速エスパー、白獅子仮面)が相当する。
概要で記述のある通り、御庭番として出演していた俳優/女優も交代後の別シリーズにて別役のゲストとして出演する事があり、以前のシリーズで御庭番としての活躍を知っている一部視聴者から役柄の変貌を突っ込まれることがある。
なお、和崎氏は御庭番になる前に別の役を2度ほど担当しているという例もある(1つは成敗される役)。
なお、御庭番そのものは史実の吉宗も実際に設けていたとされている。
吉宗の"ラス立ち"
終盤、黒幕らが不穏な盛り上がりを見せたところに吉宗が登場する。基本的には以下の2パターンであるが、併用することもある。
- 一言を言って登場:「その悪行、許すわけにはいかんな」「余の目は節穴ではない」「その宴、この世の別れの宴と知るがいい」「身内同士の喧嘩はそれまでにしておけ」大体はエコーがかかっている。
- 善人を殺そうと振るう凶器に備品を当てる:殆どは自らの所有する「正義」と書かれた扇子、手投げ弾(中の火薬が抜いてあるブラフが大半)、事件の証拠品(アイテム)など。吉宗がピンチに陥った時は、御庭番が手投げ弾を仕掛けそのまま殺陣に突入した。
顔を思い出させるパターン
黒幕に犯した罪を述べ、これに対し「黙れ黙れ」「無礼者(素浪人)が、わしを誰だと思っておる」「貴様、何者じゃ(だ)(または「何奴だ」)」「はて何処かで見た顔だな…」などと、傲慢な態度をとる黒幕に自分の顔を思い出させ、自分が上様であると認識させる(罪を述べるのは思い出させた後の事もある)。
- 吉宗自ら暗示させる:「余(主(一部の場合))の顔を見忘れたか!(※「余(よ)」とは、一人称の人代名詞で、私または自分、我(われ)の意を表す。)」稀に「江戸城へ参ったことがあろう」「その(目安箱に書いた)願い、引き受けようと言ったらどうする?」など間接的な一言もある。
- 側近(同行人)が一喝する:水戸黄門シリーズでの如く(セリフでお世話になっている)、御庭番、爺、大岡などが「この方(このお方)をどなたと心得る!」「8代将軍徳川吉宗公(上様、または将軍様)にあらせられるぞ!」「上様(この方、このお方)の顔を見忘れたか!」「頭が高いぞ!」など。
- その他関係者(またはゲスト出演者)が発言:被害者やオウム等が「上様」と言う。
- 特に見せない場合(一部の回にて):尺の都合で新之助=吉宗であることを暗示させず、殺陣に突入する場合。また、黒幕キャラが身分上そもそも吉宗と謁見する機会がなかったり、吉宗よりも高い身分にある人物が黒幕であったりする事由によるものも該当(黒幕が士族ではないケース)。
- 黒幕自ら思い出す時(一部の場合):脳裏に上様の顔が過ぎり控える。
黒幕は「何?」と顔をしかめながら顔を見つめると、カーンの効果音と共に将軍謁見の記憶が呼び起され、「上様…!」と驚き、恐れ戦け平服する。現場に善人(ゲスト出演者)がいた場合「え!?(新さんが/徳田様が)上様!?」と驚きつつ同様に平服する。
吉宗は黒幕に対して所業を総括し「この場に於いて(潔く)即刻腹を斬れ!」「天下万民に成り代わり成敗いたす!(または「吉宗、天に代わって成敗致す!」)」などと厳しい沙汰を迫る。
ごく稀であるが、正体を知ったのにもかかわらず、ひれ伏さずにいきなり斬りかかろうとするパターンもある。
悪人の反逆パターン
(※orは「○○か○○」「○○とか○○」の意味。)
黒幕は上様を前にしても改善の余地は全く見せようとせず、寧ろ邪魔な吉宗を暗殺しようとかかってくる。以下はその台詞パターンであるが、稀に複数種類のパターンが組み合わさっているケースもある。
- すっとぼける時:「上様がこのような所(かような所orここ)に来られる(おなりになるorいらっしゃる)はずがない」 「上様の名を騙る不届き者(曲者or狼藉者or痴れ者or素浪人)だ」「上様の顔を忘れた」 「こやつは上様ではない」「何をぬかすか、浪人(め組の用心棒)風情が」
- 堂々と反逆する時:「上様とて構わぬ」「八代将軍もこれで終わり(今宵限り)ぞ」「ここで死ねばただの徳田新之助(狼藉者)」「飛んで火に入る夏の虫とはこのことよ」「お忍びとは勿怪の幸い」「此処は当方の屋敷、上様だろうと殺してしまえば五里霧中(闇の中)」「腹を斬るのは拙者ではなく上様のほうじゃ」 「上様のお命頂戴いたしますぞ」「…かくなる上は、お手向かいいたしますぞ」
- 自暴自棄になる時:「そこまでばれているのなら、毒を食うは皿まで」「もはやこれまで…」「そんな事をしては、こっちの身の破滅」「悪党は悪党らしく死に花を咲かせてくれるわ」「せめて地獄への道連れとしてくれようぞ」
- その他:「我ら幕臣あっての上様ではないか」「上様と太刀交えるは武門の誉れ」「我が主! ○○公(専ら劇中で度々、吉宗の失脚を謀る尾張公)へ上様の御首を差し出せ!」
「者共(または一同)、出合え!出合え出合えーーーーっ!!!」(※黒幕が家臣(下っ端または手下など)、用心棒or浪人全員を呼ぶ時に使うセリフで、多くの某時代劇などで使用される時がある。)
一度だけ黒幕の武士が吉宗の沙汰を受け入れたにもかかわらず、破滅を恐れた仲間の町人が反逆をたきつけたケースがある(このケースでは黒幕の武士は殺陣の最中に言動や行動が異様になっており、最終的には吉宗に斬りかかって隠密に成敗されたように、もはや正気を失っていた事が示唆される)。また吉宗が「徳田新之助」として親交があった女性の敵を討つ際に、黒幕が「上様」と思い出したにもかかわらず、自分が吉宗である事を否定して殺陣に移った回もある。
殺陣
番組最大の見せ場。黒幕が下っ端(及び家臣や手下など)全員を呼び、「(狼藉者じゃor上様を騙る不届き者である)こ奴を斬れ!斬り捨てい!」と家臣一同が刀を構える。吉宗は無言で太刀を取り出し、立て構えた状態で「カチャ」と回すと殺陣が開始される合図である。ただし、一部のエピソードでは、犠牲になったゲストキャラクターを思い返したり、悪党たちへの憤怒や侮蔑をこらえきれなかったりするなどの理由で、太刀を構える際に吉宗が一言二言(「愚かな…」「…参れ」「痴れ者が」「止むを得ん」「成敗致す!」「どこまでも腐り切った奴め……」等)呟くことが度々ある。
下っ端は基本的に峰打ちで倒しており、黒幕は追い詰めて成敗する。
もっとも隠密は対峙する敵は手加減なしで斬っており、敵組織のボスが吉宗を相手にするので手を出すなと命じたために部下達は皆が隠密に向かっていって全員斬られた事もあった。又側近ぐるみで自身を暗殺するような最上級の悪行に対しては、手下共々マジ斬りすることも。
極稀にではあるが、殺陣の最中に吉宗が下っ端に対して(黒幕ではない本来の)主君を守るよう、あるいは藩の安泰の為、善人との斬り合いを止めるように説得する事がある。何人かの下っ端がそれに応じて抵抗を止めたり、善人の主君を守る側につくことがある。
なお、一度だけ「悪人側の数が少ない代りに全員が武芸の達人、吉宗も手傷を負う」という異色回が有ったが、流石にこの時は峰打ちする余裕も無かった為か、ほぼ全員が斬り殺される事になった。
成敗
- 御庭番にとどめを刺させる時:吉宗の「成敗!」という命で、2人の御庭番が黒幕の息の根を止める。大体の成敗はこれが占める。理由としては『(特に黒幕が大物である場合)身分の高い者をむやみに斬るべきではない』、『上様の刀が汚れる為』、『自分が斬ることで名誉になることをあえて回避するため』などと言われる。又、黒幕が銃などを持っていたりして時間の余裕がない場合は命無しで斬ることもある。
- 自ら単独で斬る場合(吉宗自身、一部の回にて):犠牲者などで、吉宗の怒りが収まらない程、黒幕があまりにも凶悪な場合、自ら斬り捨てる。
- 黒幕が自刃する時:所謂切腹に当たるが、手下を巻き込んでいるなどの往生際の悪さから事実上自殺である。また尾張藩の家臣が吉宗の暗殺を謀っていた時は黒幕は「此度の事は某の一存で決めた事、殿には何の罪もござらん」と主君徳川宗春は関係ない事を述べて自刃する。
- 黒幕に殺害された善人側のゲスト出演者の遺族らが敵討ちで成敗する:仇と狙うものが同席した際、確実に仕留めるため吉宗が黒幕の太刀を叩き落とし、遺族らに「(遺族の名前)さん、今だ!」「(犠牲者の名前)の仇を討て!」という言葉を発して実行させる。
- 峰討ちで気絶させ、後に沙汰を言い渡す時:Ⅰの大半によく見られた。内容は殺陣終了後のナレーションで説明される。
- その場で切腹を申し付ける時:朝右衛門などが介錯をする。
- 町奉行に捕縛させる時:主に相手が悪徳商人や軍学者の場合。基本的には獄門。
- 叩きふせて屈服させる時:黒幕が降参する。
- 一騎討ち:殺陣シーン以外で、吉宗に因縁をつけた悪役と闘う。
- レアケースとして、吉宗が乳母の死の旅路の夜を汚さないという理由で、隠密による成敗を止めて黒幕を峰打ちで倒したことがある。また町人が無礼討ち覚悟で「黒幕の悪行の原因は将軍にある」と糾弾した回では、その様子を見て改心し恥じ入った黒幕の切腹を止め、根本的には自分に咎があるとして黒幕を不問にした事もある。
吉宗の裁き
黒幕がその場に居合わせなかった場合、黒幕を城中に呼び出す。大体は「上げて落とす」手段を用いる。
- 下賜品として事件関係の品を出す:事件関係品を出された黒幕が身を固くすると吉宗の態度が一変し、処分を下す。
- 黒幕の表向きの政策を称賛した後悪事を暴く:「一つだけ困った(残念な)ことがあるんだ」などと言ったのち悪事を話題に出し、処分を下す。
- 遠まわしに尋問の末悪事を暴く:大体は証拠品がないことをいいことに白を切るが、承認を突き付けられると吉宗に切りかかろうとして取り押さえられるなどのオチ。
- いきなり処分する:文字通り。尺の都合か。
『仮面ライダーOOO』への客演とその後
『劇場版仮面ライダーOOO 将軍と21のコアメダル』
テレビドラマとしては現状最後となる2008年のスペシャルから約3年後の2011年、劇場版『仮面ライダーOOO』に松平氏が徳川吉宗役としてゲスト出演することが発表され、キャラクター像も暴れん坊将軍の吉宗そのもので徳田新之助に扮する点もそのままで登場した。しかも、オーズのライダーズクレストと並んで徳川家の家紋がデカデカと表示されていた。
劇中ではナイト兵(下っ端に相当する量産型怪人)を原典と同じく峰打ちで凪払い、仮面ライダーオーズと同格の強さを見せた。
暴れん坊将軍としての出演について、松平氏本人もオファーされた当初はビックリしたようだが、仮面ライダー好きである息子の影響や暴れん坊将軍をまた見て貰える機会だという事で出演を決意したとの事。
本作では松平氏は主題歌も担当している。
「“徳田新之助”という仮面を被り馬に騎乗(ライド)しているので 上様は実質江戸の仮面ライダー(に当たる存在)」という解釈を唱えるファンもいたりいなかったり。
なお、本作が暴れん坊将軍としては初の映画出演作となる。
PS3用ゲーム『仮面ライダー バトライド・ウォーII』
上記の映画客演の影響で、歴代平成ライダーが登場するゲームであるバトライド・ウォーの2作目でまさかの再登場。
グラフィックのモデルと声優は勿論松平氏。
特定のミッションのみだがプレイヤーキャラとして使用可能(「将軍の日常」と「将軍VS破壊者」の2つ)。
作中では最初からレベル99というとんでもない設定となっており、悪の組織からも『仮面ライダーに匹敵する危険な存在』として危険視されている。
仮面ライダー図鑑
東映が公式で作成している仮面ライダーの図鑑サイトでも、オーズの関連人物として写真付きで紹介ページが用意されている。項目名は「徳川吉宗(徳田新之助)」。
このサイトの各単語の紹介ページでは見出しの横に登場作品のライダーズクレスト(各ライダーを象徴する紋章)が遇らわれているのだが、なんと吉宗のページでは金色に輝く徳川の三つ葉葵がライダーズクレストに相当する紋章として扱われている。基本的に他作品・他シリーズからの客演キャラであっても表示されるクレストは登場作品のライダーのもので統一されているこのサイトにおいて、明らかに特別。
やはりゲーム同様、他とは一線を画した破格の扱いを受けているのがよくわかる。
アクションフィギュア発売
劇場版オーズ出演から10年後の2021年、仮面ライダーオーズ誕生10周年記念で新規のS.H.Figuartsが魂ネイションズ2021で発表される事が決まり、同年11月21日11:00に発表されるのが予告されていたのだが…
当初は江戸の下町の画像をバックに告知されていた為、大半のファンから劇場版オーズに登場したブラカワニの真骨彫製法だろうと言われる中で、江戸の町並みだったので一部から冗談半分で「上様じゃね?」と言われていたが、魂ネイションズ2021の公式サイト内の画像に江戸の町並み写真が二枚表示され、「まさか本当に商品化するのか?」と囁かれ始めた…。
そして発表当日のYouTube配信中、オーズ特集でブラカワニコンボ(真骨彫製法)の件に触れている最中で突如松平氏からのビデオメッセージが流れ、松平健氏本人監修の下でフィギュアーツ化を果たしてしまった。
しかも、参考出品ではなくいきなりプレミアムバンダイ限定の商品化決定で発表当日に受注予約開始している。
商品名は大人の事情か徳川吉宗でも徳田新之助でもなく『暴れん坊将軍』で、衣装の家紋も省略されているが、松平氏の商品紹介映像での発言やTwitterでの魂ネイションズ公式のハッシュタグから分かるように徳川吉宗としての商品化である。
公式には暴れん坊将軍単独での商品化となるが、発表された場所や見本写真等を見れば分かるように仮面ライダーの登場人物としてカテゴライズされている様な箇所が幾つも見受けられる(仮面ライダー図鑑にもオーズの項目で客演時の情報がしっかり記載されている上、アーツで立体化された服装が劇場版オーズ客演時のものなので間違ってはいないのだが…)。
驚異の大記録
1978年から2002年の24年という長期にかけて放送された本作は、放送回数が全832話という日本の連続TVドラマ史上でも歴代第2位という記録を持っている。
これは大川橋蔵が主演を務めた『銭形平次』の全888話に次ぐ大記録であり、更に「同一俳優が同一主人公を演じたドラマ」としても、ギネス世界記録として認定されている大川の銭形平次に次ぐ世界歴代第2位という驚異の記録である。
実はこの24年間という放送期間は銭形平次よりも長く、本来なら放送回数は1000回を超えていてもおかしくないのだが、途中の中断期間や1994年以降の特番差し替えによる放送休止の影響もあってこの話数に収まっている。
小説
本作の40周年記念として、シリーズの脚本家を多く務めていた井川香四郎氏により2018年8月から10月にかけて角川文庫(KADOKAWA)からオリジナル時代小説として刊行された。
2001年に800回記念として放送された『江戸城乗っ取り』を元にした第一巻の他、二巻・三巻は完全新作となるエピソードが描かれている。
余談
- 本作もテレビ朝日の飛躍・発展に貢献したが、上記の通り平成のANNネットワーク拡大運動期間中の1994年以降は、予算制限が掛かり特番休止の多発を余儀なくされる。ネットワーク拡大運動終了後、シリーズ末期は何と木曜夜7時!へ時間帯移動を余儀なくされた。
- 土曜夜8時に放映されていたため、8時だョ!全員集合とオレたちひょうきん族の土8戦争に巻き込まれてはいたが、あちらの視聴者層とはかぶらなかったため、結果的に両番組よりも長く続いた。
- 歴代の「爺」から縁談を勧められるくだりがお約束だが、史実の吉宗は将軍就任時既に子持ちである。2025年放送の『新・暴れん坊将軍』では、なんと初めてそのご子息が登場する。
関連動画
上様、もとい松平健によるボーカルバージョン(※ご本人による公式動画である)。
和歌祭400年式年大祭において凱旋。
実は海外でも人気を博している。台湾の故・李登輝総統は、本作の大ファンだったという。
関連イラスト
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炎の男(北島三郎)、がまん坂、男道…北島三郎による本作の主題歌。
大岡越前……こっちでも上様が出てくるが、自由奔放すぎてトラブルメーカーになりやすい困った上様である。
水戸光圀……作中で「水戸光圀公の諸国漫遊の絵草子」をネタにした回がある他、光圀の甥にして養子の徳川綱條が『水戸黄門漫遊記』を読んだ影響で世直しごっこに興じる回がある。また、反対にTBSドラマ『水戸黄門』では、若き日の吉宗が文字通り暴れん坊の放蕩若侍として登場して、光圀から人の上に立つ者としての在り方を説かれる回がある。
藤商事……2004年より同作のパチンコをシリーズ展開しており、同社の看板作品となっている。
響け!ユーフォニアム...暴れん坊将軍の楽曲が使用されたアニメ作品。吹奏楽バージョンが本編中で流れた。
大阪近鉄バファローズ/オリックス・バファローズ...原初のチャンステーマである応援歌・「扇子」の原曲。
中村紀洋...横浜DeNAベイスターズ時代の登場曲。