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概要

主に2つの意味がある。

道具としての「振り子」

ある一点で固定されているヒモ、あるいはの先端に重りをつけたもの。

運動時の等時性を利用して時計の調速に用いられる。

一往復に要する時間は錘の質量や振れ幅には一切関係なく、紐の長さのみに比例する。

ダウジング用にペンデュラムがある。

鉄道車両の「振り子」

曲線通過時に車体をコロベアリングなどを用いて振り子のように傾斜させることによって通過速度の向上や乗り心地の改善を図るもの。「振り子式車両」。

日本においては1973年特急しなの」に投入された国鉄381系電車が初の営業運転用振り子式車両となった。

JR移行後、JR四国1989年に投入した2000系気動車(世界初の振り子式気動車及び制御付自然振り子式車両)を嚆矢としてJR旅客会社全社が何らかの形で振り子式車両を投入している。

同じ目的で空気バネの内圧制御により車体を傾斜させる方式をとる場合もある。JR北海道キハ201系キハ261系H5系JR東日本E5系E6系JR東海JR西日本N700系名鉄2000系などが例として挙げられる。この方式は振り子装置のような大きな傾斜角は取れないが、そのかわり車両製造価格や維持費を振り子装置搭載車より安く抑えることができ、既存の車両でも枕バネに空気バネを採用していれば車体傾斜対応改造が比較的容易にできる。

制御付自然振り子式の特急形車両を導入したJR各社では空気バネ式車体傾斜装置への移行が進み、2018年現在進行形で製造されている振り子式車両の製造は往時と比べると縮小した。しかし、JR四国土讃線においてはあまりの線形のダイナミックさから、空気バネ式では運用に支障を来すと判明したため、当初土讃線へ導入する予定だった2600系の量産化を断念し、同線の特急「南風」・「しまんと」・「あしずり」には制御付自然振り子式車両の2700系が導入されている。また、伯備線の特急「やくも」も381系の置き換えには車上型の制御付き自然振り子装置を搭載した273系が導入される。

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