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天王寺駅

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てんのうじえき

大阪府内にある駅。ここでは阪堺電気軌道の「天王寺駅前停留場」についても紹介。

鳥も翔らぬ大空に

かすむ五重の塔の影

佛法最初のと聞く

四天王寺はあれかとよ

(『鉄道唱歌』第一集「東海道篇」五十九番)

概要

大阪府大阪市の南側エリア(ミナミ)を代表する重要な駅の一つであり、西日本旅客鉄道(JR西日本)の3路線、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の2路線が乗り入れている中核駅。過去には南海電気鉄道(南海)の天王寺支線も乗り入れていた。天王寺ミオ本館・プラザ館の最寄駅。

また、近畿日本鉄道(近鉄)南大阪線大阪阿部野橋駅(当駅とは地下通路・歩道橋で結ばれており乗り換えが可能)や阪堺電気軌道の天王寺駅前停留場と隣接しており、大阪市南部の大ターミナルとなっている。近鉄の駅については大阪阿部野橋駅の記事を参照

西日本旅客鉄道(JR西日本) 天王寺駅

概要

特定都区市内制度における「大阪市内」に属する駅で、以下の3路線が乗り入れる接続駅となっている。

このうち、関西本線は当駅の所属路線であり、「大和路線」の愛称設定区間にも含まれている。阪和線は当駅が起点であるが、一部列車は関西本線の線路を介して大阪環状線の西九条方面に直通し、阪和線日根野駅から関西空港線、阪和線の終点である和歌山駅から紀勢本線(きのくに線)に直通する列車も乗り入れる。

歴史

1889年(明治22年)5月14日大阪鉄道(初代)が湊町駅(現在のJR難波駅)〜柏原駅間を開通させた際に、同線の一般駅として開業。

1895年(明治28年)5月28日、大阪鉄道(初代)の当駅〜玉造駅間が開通。

1900年(明治33年)6月6日、大阪鉄道(初代)が関西鉄道に合併されたため、関西鉄道の駅となる。

1907年(明治40年)10月1日、関西鉄道が国有化されたため、官設鉄道(国鉄)の駅となる。

1909年(明治42年)10月12日、国鉄線路名称設定に伴い、関西本線および城東線の駅となる。

1929年(昭和4年)7月18日阪和電気鉄道阪和天王寺駅(はんわてんのうじえき)が開業。この際、阪和天王寺駅(現在の1〜9番ホーム)は鉄道省(国鉄)の天王寺駅に被せる形で建設されたが、これは阪和電気鉄道の建設認可に際して鉄道省から付けられた条件の一つに、「大阪方の起点を省線に接続する」というものがあったためである。

1933年(昭和8年)2月16日、国鉄城東線の電化(直流1,500V)に伴い、直通運転を増発。

1940年(昭和15年)12月1日、阪和電気鉄道が南海鉄道に合併され、路線が南海山手線となる。同じ南海鉄道による運行となった山手線(阪和天王寺駅)と天王寺支線(天王寺駅)の間で徒歩連絡を開始(山手線と天王寺支線は別改札で、天王寺支線は国鉄との共同使用駅状態を継続)。

1941年(昭和16年)8月1日、阪和天王寺駅が南海天王寺駅(なんかいてんのうじえき)に改称。

1944年(昭和19年)5月1日、南海山手線が国有化されて国鉄阪和線となり、山手線の南海天王寺駅が国鉄の天王寺駅に統合。山手線(南海天王寺駅)と天王寺支線(天王寺駅)の徒歩連絡を解消する代わりに、国鉄阪和線と南海天王寺支線の連絡運輸を開始(南海天王寺支線の廃止まで継続)。

1961年(昭和36年)4月25日、国鉄の西九条駅大正駅〜当駅間が開通し、城東線(当駅〜玉造駅〜大阪駅間)と西成線の一部(大阪駅〜西九条駅間)が大阪環状線に統合・再編される。

1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅が西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。

1988年(昭和63年)3月13日、関西本線で「大和路線」の路線愛称を使用開始。

1989年(平成元年)7月22日、駅構内の東側に阪和線と関西本線(大和路線)の短絡線が完成し、供用開始(当初は単線)。

2008年(平成20年)3月15日、阪和線と関西本線(大和路線)の短絡線が複線化。

駅構造

JR西日本のホームは1番のりば~18番のりばまで存在。かつては「くろしお」などの紀州方面の特急の始発駅だったが、国鉄分割民営化以降は新大阪駅京都駅発着の電車が増え、地下ホームの15番・18番のりばの発着となっている。同様に、特急以外で大阪環状線阪和線方面を直通運転する電車は、阪和線の地上ホームではなく地下ホームの15番・18番のりばの発着となっている。

1桁番号のホーム(地上ホーム)は阪和線用ののりば(1〜9番のりば)であり、櫛形ホーム5面5線の地上駅。元々は阪和電気鉄道の始発駅だったため、頭端式となっている。2・3番のりば、4・5番のりば、6・7番のりば、8・9番のりばが同じ線路を共有しており、3・4・7・8番のりばが乗車用、2・5・6・9番のりばが降車用となっている。かつて1・2番のりばは特急用ホームで、中間改札があったが撤去され、早朝の関空快速やきのくに線直通電車などに使われた。現在1番のりばからは臨時特急「くろしお81号」が発車するほか、朝晩には降車専用ホームとして、またダイヤが乱れて大阪環状線へ直通しなくなった際に関空快速が1番のりばで折り返す。

大阪環状線用ののりば(11〜14番のりば)は掘割部の島式ホーム2面3線の地上駅。ホームの長さは8両編成分。12・13番のりばは同じ線路を共有し、12番のりばは当駅始発の内回り電車のりば、13番のりばは降車用である。天王寺で終着となる電車は、14番のりばから一旦引き上げ線に入り11番のりばに入線する場合(日中は大和路快速がこのパターン)と、12・13番のりばで直接折り返す場合(日中は関空・紀州路快速がこのパターン)がある。日中の周回電車は時間調整のため3分ほど停車する。大阪環状線のりばの発車メロディーとして、大阪市天王寺区出身の和田アキ子のヒット曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」が使用されている。

当駅では内回り線の列車は、大阪止めを除き、阪和線・関西本線(大和路線)・桜島線乗り入れ列車を含め、環状運転の普通列車として案内されている。これは、各種快速も大阪までは各駅に停車することに加え、阪和線・関西本線(大和路線)乗り入れの各種快速は、当駅から大阪環状線を1周し、もう一度当駅に停車してからそれぞれの路線に出て行く(大阪環状線に来る時はその逆)「6の字運転」を行うからである。

最初から本来の行先を表示すると、当駅から大阪環状線を1周する列車(11・12番のりば)と、当駅から阪和線・大和路線に出て行く列車(15・16番のりば)の区別が紛らわしいため、前者は当駅を発車するまでは環状運転の普通列車として扱われ、発車直後に本来の行先・種別に切り替わる仕様になっている(列車番号上は、京橋駅または大阪駅までが普通列車で、以遠で各種快速に切り替わる)。

大阪までの各駅に行くにはどれに乗っても問題ないが、慣れない客が寝過ごして阪和線や大和路線(列車によっては紀勢本線(きのくに線)や和歌山線まで)に連れて行かれる事例が時折発生する。

本来の環状運転を利用したければ、「ロングシートで女性専用車のある列車」(具体的には323系)に乗ればよい。これも西九条駅から桜島線(JRゆめ咲線)に乗り入れる列車が混じっているが、乗り過ごしても3駅なので比較的簡単に引き返すことができる。

関西本線(大和路線)用ののりば(15〜18番のりば)は掘割部の島式ホーム2面4線の地上駅。ホームの長さは一般電車が8両編成分、特急電車が9両編成分。15番のりばの一番後ろ、「はるか」の1号車及び「くろしお」の9号車は、車掌室から客席部分にかけては柵でガード、柵の切れたところが最後の扉である。1989年7月22日に阪和線を結ぶ短絡線が設けられ、大阪環状線と阪和線の直通ができるようになった。短絡線は当初単線で、大和路線と平面交差し、阪和線直通電車が16・18番のりばに発着していたため、ダイヤ上のボトルネックとなっていたが、2008年3月15日に短絡線が複線化され、大和路線を平面交差しなくなった。同じダイヤ改正より阪和線直通電車は15・18番のりば、大和路線の電車は16・17番のりばの発着となっている。15番のりばから発車する「くろしお」は車両形式によりドア位置が異なるため、天井に設置されている行灯式号車案内で確認する。「はるか」はホーム上に乗車口案内がある。

阪和線のりば東側に1本、大阪環状線のりば西側に2本の引き上げ線がある。14番のりばと15番のりばの間にはホームがない線路がある。大阪環状線の引き上げ線から奈良方面への回送やJR難波駅への回送のため大阪環状線の引き上げ線に入りきらない時に使われる。

のりば路線方面備考
1臨時ホーム朝に天王寺止まりの電車の降車ホームとして使用
2降車ホーム
3・4阪和線きのくに線日根野和歌山・御坊・紀伊田辺方面快速・区間快速。一部の区間快速は7番のりばから発車
関西空港線関西空港方面天王寺始発の関空快速
5・6降車ホーム
7・8阪和線杉本町方面普通電車
9降車ホーム
11・12大阪環状線(内回り)鶴橋京橋大阪方面12番のりばは天王寺始発電車のみ
13降車ホーム
14大阪環状線(外回り)新今宮西九条大阪方面京橋・鶴橋からの普通電車
15阪和線日根野和歌山方面大阪環状線から直通の快速・紀州路快速
関西空港線関西空港方面関空特急「はるか」・関空快速
きのくに線御坊・紀伊田辺・白浜新宮方面特急「くろしお」・紀州路快速
16大和路線王寺奈良加茂高田方面朝の一部は15番のりばから発車
17大和路線新今宮JR難波方面朝の一部は18番のりばから発車
大阪環状線(外回り)新今宮西九条大阪方面大和路線から直通の大和路快速・区間快速
18大阪環状線(外回り)新今宮西九条大阪方面阪和線(一部は大和路線)から直通の快速
JR京都線新大阪京都方面特急「はるか」「くろしお」

2・5・6・9・13番のりばは降車ホーム。

2011年前後まで11番のりばからの高架に喫茶店や軽食レストラン、洋菓子が軒を連ねていたが、駅の耐震補強工事に伴い、購買店舗である「駅ファミ」を残して全て撤退した。東改札につながる高架には、2018年4月27日に「麺家 みちくさ」、7月31日に「セブン-イレブン ハートイン」、10月31日に「デリカフェ・キッチン天王寺」がオープン。

11 - 18番のりばのホーム東側にエレベーターがあり、歩く距離が長いが、中央改札からは阪和線9番のりばを歩くことで利用できる。関空快速で関西空港に向かう場合も同様。

案内上ののりばと運転取扱い番線は以下の表の通り。

案内のりば運転取扱い番線
1番のりば阪和5番線
2・3番のりば阪和4番線
4・5番のりば阪和3番線
6・7番のりば阪和2番線
8・9番のりば阪和1番線
11番のりば1番線
12・13番のりば2番線
14番のりば3番線
のりばなしの線路4番線
15番のりば5番線
16番のりば6番線
17番のりば7番線
18番のりば8番線

10番のりばがない

天王寺駅は3路線を跨ぐ巨大駅のため、18番のりばまであるのだが、その中で肝心の10番のりばがなぜか見当たらない。国鉄が買収した時に、のりばの番号を地上ホームと地下ホームを区別しやすくするために、通し番号ではなく1~9番のりばと11~18番のりばとしたとする説が有力。

隣の駅

関西本線(大和路線)

  • 大和路快速・快速・区間快速
  • 普通
    • 東部市場前駅(JR-Q21) - 天王寺駅(JR-Q20) - 新今宮駅(JR-Q19)

大阪環状線

  • 普通
    • 新今宮駅(JR-O19) - 天王寺駅(JR-O01) - 寺田町駅(JR-O02)

阪和線

  • 関空快速・紀州路快速・快速
    • 新今宮駅(JR-Q19) - 天王寺駅(JR-R20) - 堺市駅(JR-R28)
  • 直通快速(大阪環状線外回りのみ)
    • 新今宮駅(JR-Q19) ← 天王寺駅(JR-R20)堺市駅(JR-R28)
  • 区間快速
  • 普通
    • 天王寺駅(JR-R20) - 美章園駅(JR-R21)

関連動画

大阪市高速電気軌道(Osaka Metro) 天王寺駅

概要

以下の2路線が乗り入れる接続駅となっている。両路線のホームはJR西日本の線路の下をくぐる長い地下通路で連絡している。

歴史

1938年(昭和13年)4月21日大阪市交通局が運営する大阪市営地下鉄1号線の難波駅〜当駅間が延伸した際に、終着駅として開業。

1951年(昭和26年)12月20日、1号線の当駅〜昭和町駅間が延伸し、途中駅となる。

1968年(昭和43年)12月17日、大阪市営地下鉄2号線の谷町四丁目駅〜当駅間が延伸。当駅は1号線と2号線の乗換駅となる(この時点では2号線の当駅は終着駅)。

1969年(昭和44年)12月6日、大阪市営地下鉄の各路線に愛称が設定され、1号線が御堂筋線、2号線が谷町線となる。

1980年(昭和55年)11月27日、谷町線の当駅〜八尾南駅間が延伸し、谷町線の当駅が途中駅となる。

2015年(平成27年)、御堂筋線の駅に同線で初めてとなるホームドアを順次設置・稼働開始(2月1日に2番線、2月8日に3番線、2月14日に1番線)。

2018年(平成30年)4月1日、大阪市交通局の民営化に伴い、大阪市営地下鉄が大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)に移管。

駅構造(御堂筋線)

  • 所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋一丁目1-48

御堂筋線の駅はJR西日本の駅の南側にあるあびこ筋の地下にある。ホームは地下2階にあり、ホームドア設置済み。なかもず方面行きは片面ホーム、千里中央方面行きは島式ホームの2面3線。1番のりばに入ってきた天王寺止まりの列車はここで乗客を降ろした後、なかもず方にある引き上げ線に入り、折り返して2番のりばへ入線し客を乗せる。

なかもず発の終電は当駅止まりだが、到着後は引き上げ線に入らず、夜間停泊のため大国町駅へ回送される。

東西の改札付近、および谷町線寄りの改札外は、駅ナカ商業施設「ekimo天王寺」となっている。

のりば方面備考
1あびこなかもず方面
2なんば梅田新大阪方面当駅始発列車が発着
3なんば梅田新大阪箕面萱野方面あびこ・なかもず方面からの列車が発着

駅構造(谷町線)

  • 所在地:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町5-12

谷町線の駅はJR西日本の駅の西側にある谷町筋の地下にある。ホームは地下3階にあり、相対式2面2線。ホームドアは未設置。

地下2階の改札は南北1か所ずつ。改札から階段を上がったところに地下街「あべちか」がある。南改札天王寺公園寄りの通路からも「あべちか」の地下2階に直結し、天王寺公園へエレベーターで行くこともできる。

のりば方面
1文の里八尾南方面
2天満橋東梅田都島大日方面

隣の駅

御堂筋線

動物園前駅(M22) - 天王寺駅(M23) - 昭和町駅(M24)

谷町線

四天王寺前夕陽ヶ丘駅(T26) - 天王寺駅(T27) - 阿倍野駅(T28)

阪堺電気軌道 天王寺駅前停留場

概要

所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋一丁目

阿倍野区のあべの筋中央部にあるが、停留場名は「天王寺駅前」となっている。上町線の起点で、駅番号は「HN01」。

歴史

1900年(明治33年)9月20日大阪馬車鉄道の天王寺〜東天下茶屋間が開通。これに伴い、公園東門駅として開業(現在の天王寺駅前交差点付近にあった)。

1907年(明治40年)3月29日、大阪馬車鉄道が大阪電車鉄道、同年10月29日浪速電車軌道とそれぞれ改称。

1908年(明治41年)2月1日、電化工事のため公園東門駅が一旦廃止。

1909年(明治42年)12月24日、浪速電車軌道が南海鉄道に合併され、南海鉄道上町線の駅となる。これに伴い、南海鉄道が運営する天王寺支線(天王寺駅)とは同一会社の運営路線となったため、徒歩連絡を開始。

1910年(明治43年)10月1日、上町線が天王寺〜住吉神社前間で電車による営業運転を開始。同時に当駅の旅客営業を再開。

1921年(大正10年)12月24日、当時の大阪市の施策である「市営モンロー主義」に基づき、南海鉄道上町線の天王寺〜公園東門間が大阪市電気鉄道部に買収され、南海鉄道上町線の終着駅となる。

具体的な時期は不明だが、1921年(大正10年)から1952年(昭和27年)の間に駅名が「天王寺駅前」に改称され、現在地に移設される。

1944年(昭和19年)6月1日、関西急行鉄道と南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道(近鉄)の駅となる。同日、従来の天王寺駅との他、新たに近鉄南大阪線の大阪阿部野橋駅とも徒歩連絡を開始。

1947年(昭和22年)6月1日、路線譲渡に伴い、南海電気鉄道の駅となる。これにより、近鉄南大阪線の大阪阿部野橋駅との徒歩連絡を解消。

1980年(昭和55年)12月1日、路線譲渡によ伴い、阪堺電気軌道の駅となる。これにより、南海天王寺支線の天王寺駅との徒歩連絡を解消。

2016年(平成28年)12月3日、新駅舎に移設。

駅構造

堺市に乗り入れる浜寺駅前行きと、大阪市内で完結する我孫子道(案内上は「あびこ道」)行きが発着する。

ホームは2面1線であるが、2列車まで発着可能としている。

当駅と隣の阿倍野停留場では、2015年夏より駅舎移設工事を行っている。2016年12月3日に軌道の移転と駅舎の移転が実施された。新しい軌道敷は関西の路面電車で初めて芝生による緑化が行われている。

隣の停留場

天王寺駅前停留場(HN01) - 阿倍野停留場(HN02)

南海電気鉄道 天王寺駅(廃止)

歴史

1900年(明治33年)10月26日、南海鉄道の天王寺支線として天下茶屋駅〜当駅間が単線で開通。

1901年(明治34年)10月5日、南海鉄道南海線(住吉駅〜天下茶屋駅間)・南海鉄道天王寺支線(天下茶屋駅〜当駅間)・関西鉄道(初代)(当駅〜大阪駅間)との直通運転を開始。

1907年(明治40年)11月11日、南海鉄道天王寺支線の天下茶屋駅〜当駅間が電化(直流600V)され、電車併用運転を開始。

1931年(昭和6年)8月20日、南海鉄道天王寺支線の天下茶屋駅〜当駅間が複線化される。

1940年(昭和15年)12月1日、阪和電気鉄道が南海鉄道に合併。この際、同じ南海鉄道による運行となった山手線(阪和天王寺駅)と天王寺支線(天王寺駅)の間で徒歩連絡を開始したが、山手線と天王寺支線は別改札で、天王寺支線は国鉄との共同使用駅状態を継続したため、天王寺支線側の駅名は冠名のない天王寺駅のまま変更されなかった。

1941年(昭和16年)8月1日、阪和天王寺駅が南海天王寺駅に改称された時も、天王寺支線の天王寺駅については山手線とは別改札かつ国鉄と同一敷地であったため、駅名を改称しなかった。

1944年(昭和19年)5月1日、南海山手線が国有化されて国鉄の阪和線となり、山手線の南海天王寺駅が国鉄の天王寺駅に統合。山手線(南海天王寺駅)と天王寺支線(天王寺駅)の徒歩連絡を解消する代わりに、国鉄阪和線と南海天王寺支線の連絡運輸を開始。

1944年(昭和19年)6月1日、会社合併に伴い、南海天王寺支線が近畿日本鉄道(近鉄)の路線となる。天王寺駅前にある南大阪線の大阪阿部野橋駅とは徒歩連絡となった。

1947年(昭和22年)6月1日、路線譲渡に伴い、天王寺支線が南海電気鉄道の路線となる。天王寺駅と大阪阿部野橋駅との徒歩連絡は互いの駅が別会社となったため解消。

1973年(昭和48年)10月7日、南海天王寺支線の架線電圧を直流600Vから直流1,500Vに昇圧。

1984年(昭和59年)11月18日、天下茶屋駅の高架化に際して天王寺支線は天下茶屋駅〜今池町駅間が廃止され、今池町駅〜当駅間が単線化。同時に南海の当駅は今池町寄りに100m移転した。

1993年(平成5年)4月1日、南海天王寺支線の今池町駅〜当駅間は大阪市営地下鉄(現・Osaka Metro)堺筋線動物園前駅〜天下茶屋駅間延伸(同年3月4日)に先駆けて廃止。南海の天王寺駅も廃駅となった。

駅構造

元々は1面2線の島式ホームで、天王寺支線が天下茶屋発着だった頃は国鉄天王寺駅からの通し番号で19・20番線になっていた。1984年の部分廃止・単線化の際に番号のない単線ホームに移設された。天王寺支線の廃止後、ホームは撤去されたが、当駅付近の路盤が一部残されている。ホーム跡地には「天王寺ミオ(現在は天王寺ミオ本館)」が建てられた。

検車設備について

1984年の部分廃止によって、天王寺支線は南海本線高野線(以下、文中では後述の汐見橋線との区別のため「高野本線」と呼ぶ)と完全に分断され孤立路線となったため、使用車両の1521系モハ1524・1526(いずれも両運転台車)の検車設備が当駅に設置された。

この検車設備は、1993年の天王寺支線廃止直後に汐見橋駅に移転した。折しも、岸里玉出駅では高架化工事が中盤に差し掛かり、この高架化工事で高野本線と分断された汐見橋線が(一時的とはいえ)南海本線とも分断され、使用車両3編成6両のねぐらである住ノ江検車区への出入庫が不可能になるための措置で、汐見橋駅の2番線にこの検車設備を移転させ、同年4月18日から使用。フェンスで覆って乗客が全景を眺められないようにしてあったが、改札口付近に立てばその検修用車庫に停まっている車両を眺めることができた。

1995年(平成7年)8月25日に南海本線と線路がつながり、再び住ノ江検車区に出入庫が可能になったことで、汐見橋駅の検車設備は役目を終え廃止された。当時の汐見橋線は高野本線とは異なり、前述の1521系を使用していた(分断前は高野本線と同じ6000系の2連を使用)。

利用状況

JR西日本

Osaka Metro

  • 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は238,194人である。

年度別利用状況比較表

事業者名JR西日本
  • 大阪市営地下鉄(当時)
  • Osaka Metro(現在)
年度乗車人員乗降人員乗降人員
2008年(平成20年)度139,279人278,558人266,286人
2009年(平成21年)度133,741人267,482人251,535人
2010年(平成22年)度132,066人264,132人246,491人
2011年(平成23年)度134,728人269,456人248,413人
2012年(平成24年)度134,028人268,056人246,463人
2013年(平成25年)度139,138人278,276人249,579人
2014年(平成26年)度141,463人282,926人259,317人
2015年(平成27年)度143,202人286,404人261,639人
2016年(平成28年)度145,100人290,200人256,959人
2017年(平成29年)度148,254人296,508人269,620人
2018年(平成30年)度147,871人295,742人265,276人
2019年(令和元年)度146,163人292,326人264,481人
2020年(令和2年)度108,718人217,436人221,570人
2021年(令和3年)度113,905人227,810人223,050人
2022年(令和4年)度127,748人255,496人230,570人
2023年(令和5年)度132,051人264,102人238,194人

バス停は「あべの橋」

当駅最寄りの大阪シティバスの停留場は、市営交通時代から地下鉄とは異なり「あべの橋」を名乗る。これは亡き市電の停留場名を引き継いだもので、当駅を跨ぐ同名の陸橋「阿倍野橋」に由来する。

同バス停を跨ぐバス路線は【62】住吉車庫前〜あべの橋〜上本町6丁目〜天満橋〜大阪駅前のみで、それ以外は同バス停を起点に東成区生野区東住吉区・阿倍野区・西成区方面へ向かう。

近鉄バスの停留場は「あべのハルカス」で、現在は大阪上本町駅への路線が発着するが、過去には「阿倍野橋」を名乗り、駅北側より巽北4丁目を経て近鉄八尾駅へ向かう路線、南側より国道25号線を経て志紀車庫前(近鉄バス八尾営業所)へ向かう路線が発着していた。2000年代に入り、志紀車庫への路線、近鉄八尾駅への路線とも相次いで廃止になった結果、近鉄バスは天王寺駅から一旦は姿を消したものの、あべのハルカス開業にともない再進出している。

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