メガレックウザ
めがれっくうざ
第6世代『オメガルビー・アルファサファイア』から登場した、てんくうポケモン・レックウザがメガシンカした姿。グラードン・カイオーガに遅れる事約5ヶ月。10月2日のニコニコ生放送で発表され、これによりホウエン地方の三大伝説ポケモンの強化形態が揃いぶみとなった。
メガシンカだからか、容姿はゲンシカイキした2匹と比べると形状的に大きく変わっている。
顎が幅広な刃状と化して大きく前に突き出した形となり、その顎や角からは元の黄色い模様が尾先まで剥がれたような長い髭が後ろに流れるように伸びている。
この髭から特殊な粒子を発生させ、気体の濃度や湿度をコントロールすることで天候を意のままに操る能力を持つ。
また、全身の緑の皮膚はエメラルドにも似た質感で輝くとされ、実際滑らかな光沢を放っている。胴体部分も各部の羽が流線形となり、模様の丸があった部分は発光する龍玉の様な器官へと変化した。
目元からは七支刀のような模様が浮かび、頭部の形状や色合いからガンダムナタクのドラゴンハングにしか見えないという人も結構いるとか。そのほか、ニュージーランドに伝わる神獣または龍神・タニファに顔の模様の関係からか似ているという声もある。
他の2匹に特徴的な記号の文様があるように、「エピソードΔ(デルタ)」の名の如く、額に刻まれた模様が「Δ」に見える形状へ変化している。
特徴的な顎もΔを上下逆さにしたものと思われ、とぐろを巻いた従来の姿から鎌首をもたげた蛇のような姿勢になっているが、これは「δ(デルタの小文字)」を模していると思われる。
また、必殺技の「ガリョウテンセイ」を使う際には、身体を真っ過ぐに伸ばし長い髭と尻尾の先を繋いだ、巨大な「Δ」型に見える体形となって突撃し、その光景は翠の流星や巨大な槍を彷彿とさせる。
通常、メガシンカにはポケモンに「メガストーン」を持たせる必要があるのだが、メガレックウザの場合は「ガリョウテンセイ」を覚えた状態で使用可能となる。
オメガルビー・アルファサファイア
殿堂入り後のストーリー『エピソードデルタ』にて、そらのはしらでレックウザを必ず捕獲する事ができ、直後のヒガナに「ガリョウテンセイ」を
教えてもらう事で使用可能となる。
なお、「ガリョウテンセイ」を忘れてしまっても、りゅうせいのたきにいる流星の民の末裔であるお婆さんから教えてくれる。
種族値
形態 | H | A | B | C | D | S | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|
レックウザ | 105 | 150 | 90 | 150 | 90 | 95 | 680 |
メガレックウザ | 105 | 180 | 100 | 180 | 100 | 115 | 780 |
上昇値 | 0 | 30 | 10 | 30 | 10 | 20 | 100 |
能力は全体的に上昇するが、長所である火力性能は高め(+30)に、短所である守備性能は低め(+10)に上昇すると言うレックウザの能力がそのままスケールアップした形となっている。
メガミュウツーXと同じく種族値が100未満の能力がないのはゲンシカイキ形態のカイオーガとグラードンにはない利点にもなっている。
特に素早さ115と、禁止伝説の中でも高い方になったのも嬉しい点。
ちなみにデオキシス(アタックフォルム)とは攻撃系の種族値が全く同じ。
特性はデルタストリームに変化する。
詳しい説明は特性のページを参照してほしい。
全体的に高く活用しやすい種族値配分・強力な特性…と、これだけでも十分強力なポケモンに思える。
が、メガレックウザの恐ろしさはそこではない。
実はレックウザは、他のメガシンカポケモンとは違いメガストーンが存在せず、メガストーンなしでメガシンカできるのである。
メガシンカに必要な条件はただ一つ、技・「ガリョウテンセイ」を習得している事。
早い話が持ち物がなくても技さえあればメガシンカできるという掟破りのメガシンカポケモンなのだ。
つまり他のメガシンカと違い能力の全体的強化に加えもちものを持たせることができる。
更なる火力を求めて鉢巻や珠を持たせるも良し、半減実やラムのみやきあいのタスキを持たせて耐久面や状態異常の対策をするのも良し。
メガシンカはもちものをメガストーン固定とすることでバランスを取っていたのだが、メガレックウザにそんな常識は通用しない。
あくまでメガシンカである為、他のポケモンをメガシンカさせる事は出来なくなり、特性も変化してしまう。しかしそれを差し引いても凶悪無比としか言い様が無い。
これらを考慮しなければメガシンカ可能なレックウザは実質合計種族値780のバケモノである。
無傷で「りゅうのまいやつるぎのまい」でも積まれてしまったら、その時点で対局を覆す程の強さになってしまうだろう。
デメリットはメガシンカした場合「ガリョウテンセイ」を習得している事がバレる、と言う事…。
なのだが、「ガリョウテンセイ」は威力120命中100の物理ひこう技。ひこう技は伝説戦で通りが良い優秀なタイプであり、なおかつ物理技は特殊防御が高い禁止伝説ポケモンが多く刺さりやすい。伝説戦を想定したパーティのポケモンにおいて性格補正無しのメガレックウザの「ガリョウテンセイ」耐え調整(場合によっては火力上昇アイテムまで考慮する)が大きな物理耐久の指標になっており、努力値を割いてまでガリョウテンセイに対する対策をとるプレイヤーも少なくないと言えばその優秀さが分かるだろうか。
またレックウザの攻撃力が下方性格かつ無振り攻撃個体値逆Vであってもメガシンカすれば実数値は166。これは無補正115族の252振り・補正有り100族の252振り(共に実数値167)に迫る数値であり、「ガリョウテンセイ」の威力が高い事もあって特殊型メガレックウザであっても実用できる技となっている。どこがデメリットだと言うのか。
この点は、専用技が優秀なおかげでかくごのすがたがあまりデメリットにならないケルディオに近いのだが、合計種族値780のバケモノでこれをされると…。
対処方法は数少ない2倍弱点で力押しする・ホウエン強化伝説を後出しして天候を奪う・天候無効特性で対応する・「ガリョウテンセイ」を撃った後の弱体化した防御性能を突く等。
ちなみに、唯一持ち物が自由なメガシンカであるため、『SM』発売当初はZワザをメガシンカした状態で使えるのではないかという恐ろしい考察が浮上していた。こんなトンデモスペックがZワザなんて放った日には……
だが、実際はシステムの都合で両立不可能である。Zクリスタルを持たせた状態では、Zワザのコマンドしか出なくなる為、メガシンカ自体が不可能になる。(Zワザのコマンドとメガシンカのコマンドと同じ場所に同じ形状で表示される。)
GSルール(禁止伝説2匹入れられるダブルバトル)では、他道具併用を差し引いても伝説とメガ両方の枠を食ってしまうのは予想以上のデメリットでもあったりする。
また、自身のS115も抜かれやすくなっているというのもあり、すさまじい性能だからって何も考えず入れると十中八九返り討ちにあってしまう。
剣盾ではメガシンカが没収されたが、ガリョウテンセイは引き続き使用可能。
ポケモンGO
2023年8月4日から開始されるPokemonGOFest2023のリアルイベントにて実装。
原作と同じくメガシンカには「ガリョウテンセイ」を覚える必要があるが、この技を覚えるにはすごいわざマシンスペシャルではなく新たにスペシャルリサーチで配布される新アイテム「いんせき」を使って覚えさせる必要がある。
(複数個所持することが可能とはいえ)いんせきの数が限られている上原作とは異なりメガエナジーも引き続き必要なため育成難易度はゲンシカイキよりも高い。
肝心の性能だが、全種族値が上昇し、特に攻撃は+105され389に。一致技を両方とも統一できるため、レイドアタッカーとして単純に強大な戦力となる。
また、場を上位天候の乱気流状態にする特性「デルタストリーム」に起因し、アメ及びアタックボーナスの範囲はゲーム内天候の強風時にブーストされるドラゴン・ひこう・エスパーが対象となる。
リアルイベント終了後は8月26日から開催されるグローバルイベントにも登場。リアルイベントではチケットの有無に関わらずメガレックウザのレイドには挑戦できるが、チケット購入者でなければメガエナジーを獲得できないので注意。
その後も不定期でメガレックウザを取り扱ったレイドイベントが開催されることがあり、その際にメガエナジーだけでなく、無料のスペシャルリサーチを熟すことで追加の「いんせき」を手に入れることもできるようになった。色違い個体をメガシンカさせたいプレイヤーにとっては嬉しい措置と言える。
ちなみに、レイドでは原作における超古代ポケモン戦のBGMをアレンジした専用曲が使われている(これ以前に行われたゲンシカイキレイドと同じものが使われている)。
ポケとる
RPG本編と同じく、ポケとるにおいても最強クラスのメガシンカとして君臨している。
メガシンカ効果はドラゴン以外のタイプのサポートポケモンを最大10匹消すというもので、メガシンカ効果を発動するとしばらくメガシンカポケモンが発生しなくなるという仕様とあわせ、実質パズルポケモンを-2するというものであり、非常に高いコンボ誘発力を発揮する。
その火力はかつて最強と言われたメガゲンガー以上で、ほとんどのステージにおいて最適解となりうる。
欠点は無強化だとメガシンカ数が33と非常に重いこと。完成に必要なメガスキルアップは20個と多く、間違っても初心者向きではない。
アニポケ・サトシの旅シリーズ
ポケモンジェネレーションズ
エピソード9:スクープに登場。エピソードデルタの終盤を描くこのアニメでは、主人公がメガレックウザに跨って、デオキシスを捕獲するまでの一連のイベントが再現されている。
ポケモンエボリューションズ
エピソード6:ザ・ウィッシュに登場。エピソードデルタでのシーンをアニメ化しており、上述より前の時系列で終盤でメガシンカして登場。
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 第13章
- 約9年前、流星の民で正統な伝承者であるシガナと絆を結びメガシンカする事ができたが、うずもれのとうでデポンコーポレーションが流星の民の反対を押し切って行った「レックウザ捕獲作戦」による事故でシガナが死亡。この出来事がヒガナがホウエンで暗躍およびルビーとサファイアの運命を狂わせたボーマンダ襲撃事件の遠因となる。
- ルビー達から奪ったメガバングルについていた合計5つのキーストーンで絆を結ぼうとするがヒガナを拒絶して重傷を負わせる。
- グランメテオΔの接近を感じ取りルネシティに現れ、ルビーとサファイアを連れ12個のキーストーンの力を借りてメガシンカを果たす。習得した「ガリョウテンセイ」でグランメテオΔを砕き、その中で実はサカキに復讐しようと隕石を操っていたデオキシス(個体・壱)も倒した。
サプライズについて
- 日本の公式サイトでは、最初はメガレックウザのタイプは伏せられていた。おそらくユーザーに期待感を煽るための演出であったのだろう。…しかし、何故か海外のサイトでは堂々と公表されていたことや、そもそも期待しているユーザーもそこまでいなかったのでサプライズの効果は薄かった。
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