ヘドラ
へどら
宇宙からやって来たらしい鉱物生命体が、地球の汚染環境で異常進化して誕生した怪獣。
当初はオタマジャクシ状の小さな微生物であったが、他の個体と合体する度に成長し、駿河湾のヘドロを始めとしたあらゆる汚染物質を吸収して巨大化していった。
ゴジラとの最初の戦闘で放射火炎を受け更に進化し、飛行能力・硫酸ミスト・ヘドリューム光線等の新たな能力を得て、ゴジラをも上回る巨体へと成長した。
肉体が猛毒のヘドロで構成されており、打撃や砲弾などの質量攻撃は突き抜けてしまい殆ど通用しない。生物は勿論鉄骨・コンクリートなどもあっという間に溶け、ミサイルをものともしないゴジラの肉体すらも溶かすほどの威力を誇る為、遠距離攻撃を持たない怪獣では近づくのも危険である(ただし体表面は外気に触れて固まっているためか、ゴジラの皮膚ならば瞬時に溶ける描写は無く、取っ組み合いが可能ではある。ただし物理攻撃をいくらやっても意味は無いが)。このヘドロは体のあちこちから弾丸や液体として発射も可能な上、それらも生きているので動きまわることも可能。
唯一の弱点は「乾燥」であり、肉体は乾くと固くなりボロボロと崩れ去ってしまうが、前述の通り多数の微生物が集まった群体生物なので、ただ乾燥しただけでは水分を得れば直ぐに復活する(劇中でも自然乾燥した幼体のホンの一欠片を試験管の水に入れたら即座に数ミリのオタマジャクシ状で復活した)。火などの高熱も嫌いではあるが、戦車を焼き尽くす昭和ゴジラの放射火炎をマトモに食らっても致命打にならない為、60メートル4万8千トンのヘドロの体を全身隈なく乾燥させるのは極めて困難。実質的には構成する微生物全てを何らかの方法で根絶しなければ、完全抹殺するのは不可能と言って良いレベルである。(映画本編では登場しなかったが対象の水分を沸騰させるメーサー砲や超低温の冷凍兵器、酸素分子から対象を破壊するオキシジェン・デストロイヤー等は有効な可能性はある)
これらの性質故に初代メカゴジラと並んで「昭和ゴジラシリーズ最強」との声も高い。
武器
- ヘドロ弾
自分自身の肉体を弾丸として発射する(意図的に発射しなくてもゴジラに投げ飛ばされたりして部分的に千切れた肉体も実質全部これである)。ヘドラの成長段階で威力に差があるが、直撃すれば人間など良くて即死、悪けりゃ白骨化で、最終形態ではゴジラの片目を破壊している。液体として大量に出すことも可能で、富士山戦ではゴジラに大量に浴びせて生き埋めにしている。
- 硫酸ミスト
主に飛行形態で常時真下に撒き散らしている、霧状の溶解液。人間ならば即座に溶かされ、ゴジラでさえも悶絶する。
- ヘドリューム光線
最終形態と最終形態獲得後の飛行形態で使用する赤い光線、目の上から発射する。直撃すればゴジラをダウンさせるほどの威力がある
幼体
オタマジャクシの様な形をしていて、大きさは数ミリから数十cm程と様々。他の個体と引き合う性質があるのでどんどん巨大化していく。この形態では毒性も弱く、人間が素手で触っても皮膚が溶けたりはしない(健康には悪そうだが)。質量が小さいので水から離しておけば勝手に乾燥して崩れ去るが、水につければ即座に復活してしまう。
水中期
幼体が多数集まってできた海坊主の様な形態。こちらも劇中複数個体登場し、大きいものはタンカー等を襲い、小さいものは海辺の人間に襲いかかっていた。毒性は硫酸並に強くなっており、触れた人間は皮膚が焼け爛れる。
上陸期
最初にゴジラと戦った形態。四本足で歩行する。この時はまだ飛行能力を持っていないが敏捷性が高く、長距離のジャンプが可能。毒性は更に強くなっており、大量に浴びると人間ならばあっという間に死亡してしまう程。ただしゴジラにはさほど通用せず、体内に手を突っ込まれても溶けたりはせず、ヘドロ弾も少々効いたぐらいである。
富士山麓での最終決戦時に、電極板で肉体の大半が乾燥してしまった際は、生焼けになった部分がこの姿に戻って逃走を図った。
飛行形態
ゴジラの放射火炎を受けて進化した形態で、飛行しながら大量の硫酸ミストをまき散らす為、こいつが通り過ぎた後は金属は腐食し、真下にいる生物は溶かされて死ぬ。動いただけなのに。ある程度距離が離れていれば溶かされることはないが、光化学スモッグも同時に撒き散らしているので、目や喉に異常が出る。
日本中を飛び回っただけで死者・発病者数が1000万人に達しており、歴代のゴジラシリーズにおいて最悪の人的被害を出している。人間が溶け、後には骸骨がゴロゴロしているシーンはみんなのトラウマと言う他ない。
ゴジラでさえ、さすがに溶かされはしなかったものの、硫酸ミストの直撃を食らって喉をかきむしりながら悶絶した。体の下部に腕の様なものを生やすこともでき、ゴジラを捕まえて硫酸ミストを浴びせながら飛び回り、地面に叩き落とすという芸当も可能である。
巨大化期
ゴジラとの決戦を行った時の姿。作中での最終形態だが、時間があればこれ以上に進化・巨大化していた可能性が高い。また、作中ではこの形態の名称が確定していないため、「直立期」「巨大成長期」など、呼称・表記には揺れがある。
上陸期と異なり、2本の足で直立歩行する。毒性は手を突っ込んだゴジラの腕が骨になってしまうほどにまで高まっており、さらに目から赤い熱線「ヘドリューム光線」が撃てるようになっている。体格でもゴジラを上回っており、遂にゴジラは自力では勝利できなかった。
頭頂部には裂け目があり、感情が高ぶると、裂け目部分が盛り上がって赤く発光する。
この形態から飛行形態には自在に変身可能。この時期になると飛行形態でもヘドリューム光線を発射できる。
余談だが、目のモチーフはアレである。
ゴジラ対ヘドラ
ヘドロに汚染された駿河湾河口で発見される。この時はオタマジャクシのような姿であった。また同時期に水中期の大型タイプが船を襲う姿が、テレビで撮影されており、この話を聞きつけて調査に来た矢野博士を海中で襲撃して顔の右半分を爛れさせる重傷を負わせた。また、海岸にいた研一少年にも飛びかかり、右手にやけどを負わせた。その後、タンカーを襲撃して石油を食べて成長した。
やがて四本足を生やして日本に上陸、工業地帯の煤煙を栄養分として煙突から直接吸う。この姿から、人間には「公害を減らす怪獣」との誤解を与えた。
この時現れたゴジラと戦闘になり放射火炎を浴びて一時退散するが、この戦闘を経てさらに巨大に成長した。
日中に再び出現し、渋滞中の車列を襲撃した後に飛行形態に変化。対処に出撃したゴジラも一蹴した後、日本中を飛び回って硫酸ミストを各地にバラ撒き、全国で死者・発病者1000万人という被害を出す。
夜間に三度出現し、自衛隊の砲撃をものともせず、富士山まで飛行し、自身を追って現れたゴジラも、ヘドリューム光線や自身の毒で苦しめ、片腕と片目を溶かし有利に戦闘を進めたが、一方で人間に「乾燥に弱い」という弱点を見抜かれ、「巨大放電板」を設置される。自動車のヘッドライトと超音波によって放電板に誘導されるが、放電板はトラブルにより機能しない。ゴジラが放電板に火炎を吐きかけたことで放電板が機能し、ヘドラは乾燥して土塊のようになった。
だが乾燥したのは表面だけだったため、内部から小型のヘドラが出現して逃走を図った。しかし、放射火炎を利用して尻尾を抱えて空を飛んで追ってきたゴジラに捕まり、放電板に戻されて再び倒されたあと完全に乾燥させるため、ゴジラは念入りにヘドラを細かく千切り、内部を満遍なく耕され、放電板の電流を受け完全に絶命した。
そしてもう一匹?
劇中で猛威を振るった個体は、多数の微生物が寄り集まった一つに過ぎず、まだまだ生き残りが居ることがラストで示唆されている。というか劇中で散々撒き散らした破片やヘドロ弾も全部ヘドラであるので、多分それらも時間を掛ければ復活するであろう
ファイナルウォーズ
身長 | 120メートル (393ft) |
---|---|
体重 | 7万トン (77000t) |
かなり巨大化しているが、設定上は昭和版と同じく赤色溶解熱線やヘドロ弾、硫酸ミストを武器にする。
また、「第三の目」がある。
本編ではゴジラの放射火炎で東京湾の海中から陸地へ吹き飛ばされてくるという唐突な形で登場。同じく吹き飛ばされてきたエビラのハサミが突き刺さり、ビルに縫い付けられて動けなくなったところを、追撃の放射火炎を浴びて完全に焼却されてしまった。
ゴジラとの戦闘シーンはほぼなく、同じく瞬殺されたジラ以上に扱いは悪いと言える。
また、本編での余りに短い出番に対する配慮か、エンディングでは東京の街を硫酸ミストで破壊するシーンが追加されている。これはいわゆる「没カット」のリサイクルではなく、あまりの扱いの悪さに同情したスタッフ陣が、わざわざ新規に撮影したカットである。
なお左腕の先端に赤い突起があるが、2019年に配信されたゲーム『ゴジラディフェンスフォース』によればこれは生殖器でありこのヘドラはオスという設定であるらしい…(同ゲームによれば昭和ヘドラはメスとのこと)。
GODZILLA(アニメ映画)
作中世界における歴史年表においてその存在が語られている。年表では生物化学兵器ヘドラと記載されており、本作のヘドラは対怪獣用兵器として人の手で造られた存在であると考えられた………が、前日譚の小説版にてその実態が判明した。
小説版によると1999年に中国の地下鉱脈の地底湖にて汚染物質や化学物質を取り込む微生物の群集という形で発見された。
当初は環境汚染問題を改善する有益な微生物と見なされ、軍の下で研究されていたが、いつしか取り込んだ毒素を利用した対怪獣用生物兵器に転用されており、完成した2005年に中国付近にラドンおよびアンギラスが出現した際に使用された。
この時ロシア軍と北朝鮮軍が怪獣を誘導しており、「ヘドラ作戦」はこれを用いた新型化学兵器のデモンストレーションを行う予定だったとも言われ、その微生物群が生物兵器として解き放たれると赤と黄の巨大な目を持った霧のような怪獣となって二匹を物理的に殲滅した(『怪獣惑星』のOPにて汚染された万里の長城に横たわる2体の白骨死体が映されている)。
しかし、その直後にヘドラは制御不能に陥って暴走。超高濃度の汚染物質を撒き散らしながら北京と天津を襲って両都市を一夜で壊滅させた。最終的に汚染物質を放出しきって消滅したが、その結果中国は回復不能なまでのダメージを負った(この時政府から発表された推定死傷者数は820万人とされているが、実際には死者だけでも2、3倍に達する説もあるという)。
中国の研究資料では「怪獣」と扱われておらず、現地の中国軍も化学兵器対策に特化した装備となっていた事から恐らく初使用の時点まで怪獣とはみなされていなかったものと思われる。
地球連合発足後も水面下でこのヘドラに関する研究が続けられていたようだが、その存在を危険視した当時の研究主任の破壊工作により葬り去られたらしい。ただし、その過程で「J-MO7」と呼ばれる微生物が作り出されており、これを研究していた施設が赤いガニメのような怪獣に襲われた事から、別の怪獣を生み出す要因になったのではないかと考察する読者もいる。
ゴジラS.P
第8話「まぼろしのすがた」にてクモンガとともに登場。それまでのヘドラとは違い、青いスライム状の半透明のボディをしている。ジェットジャガーと交戦したクモンガの体内に体液のように存在しており、意思を持っているかのように行動する。
(なお、青いボディに関しては「今作の怪獣のデザインには歴代東宝怪獣をオマージュとして取り入れた」と語られているため、ドゴラや下記のネオへドラの要素が取り入れられた結果と思われる)
また、一話の序盤で千葉県逃尾市にて行われていた夏祭りに出ていた祭写楽に2体のヘドラらしき怪物が海から現れている絵が描かれていた。
ゴジラアイランド
X星人ザグレスによって隕石に擬態させられてゴジラアイランドに侵入し、中華料理屋の出前に変装してGガード基地に侵入していたザグレスがGガードの科学プラントを爆破した影響で降り注いだ酸性雨と有毒ガスを浴びて急成長。窒素酸化物などの有毒物質を拡散し、ゴジラアイランドの怪獣たちを苦しめ大混乱に陥れた。
熱を吸収するためにザグレスの銃撃やゴジラの放射火炎をものともせずに進撃し、寿命が残り少ない親モスラをヘドリューム光線で致命傷を与えたが、子モスラに襲い掛かろうとしたため最後の力を振り絞った親モスラによって火山の火口に落とされた。
だが死亡はしておらず、火山の温水化物を吸収してパワーアップし火口を這い上がって出現。親を失ったショックで繭に閉じこもる子モスラを繭ごと踏みつぶそうとしたが、ゴジラに止められる。
その時、トレマの呼びかけに答え子モスラが繭から孵化した新モスラが発射した光線とゴジラの熱線を吸収しすぎて苦しみはじめ、新モスラが起こした雷を受けて全身が乾燥して崩れ落ち、内部の核をゴジラに踏みつぶされ完全に死亡した。
後にランデスによってネオヘドラという新種のヘドラが登場する。
ゴジラ列島震撼
ストーリーモードクリア後に解禁される追加ステージ「国会議事堂」にのみ登場する敵ユニットで、このゲームにおいて実質的な真のラスボスと言える存在。
ステータス自体はストーリーモード後半の怪獣に比べて低めなのだが、3体同時に出現するうえに他の怪獣が登場しない為、「怪獣同士を対決させてHPを削る」という本作の基本戦術が通用しない(仕様上、同種の怪獣を同士討ちさせることは出来ない)。また、自軍戦力も最弱ユニットである61式戦車と支援車両のみと貧弱であり、力押しでの勝利はまず不可能である。あまりの高難度と廃墟化したステージ背景に絶望感を感じたプレイヤーも多いだろう。
ただ、肉薄した相手には広範囲攻撃のヘドリューム光線を撃たず、物理攻撃のみを仕掛けてくる傾向がある為、これを利用した包囲・各個撃破戦術と支援車両による適切な整備・補給を行えば勝機が見えてくるだろう。
ゴジラVSヘドラ
2021年11月3日(ゴジラ生誕記念の日)にYoutubeで配信される「ゴジラ・フェス」にてゴジラと戦う短編ムービーが製作・公開された(ちなみに、ゴジラ・ヘドラ共にファイナルウォーズ版の姿)。
動画内では突如として工業地帯に出現し、硫酸ミストをばらまきながら工場の排煙を吸収していた(冒頭で人の断末魔の声ようなものが聞こえることから、直接的な描写こそないものの相当数の人間を殺害していた可能性もある)。
そこに現れたゴジラと戦闘となり、激しい格闘の末に倒れたゴジラの片目を硫酸ミストで潰すなど善戦するも、抵抗するゴジラに蹴飛ばされて発電所に倒れた際に体に電線が絡まり、電流が流れて麻痺して動けなくなってしまう。最後はその間に体勢を立て直したゴジラの放射熱線を真正面から受けて爆死した。
数あるゴジラシリーズ怪獣の中でも、ヘドラは作中の強烈かつグロテスクな描写で子供達にトラウマを植え付けた。
(かなりエグいため細かく触れないが、例えば冒頭でヘドロまみれの猫が静かに鳴くシーンは今でも見た者の胸を締め付ける。実際はわざと泥だらけにした猫ちゃんで後でしっかり綺麗にされたのでご安心を。)
その一方で、独特の造形や当時の社会問題を反映した高いメッセージ性もあって、特に一部でカルト的な人気を誇っており、ゴジラやモスラ、キングギドラ等のメジャー級と肩を並べてTシャツのデザインとして採用される等の実績がある。
2016年6月にリリースされたガチャポン・ゴジラ東宝怪獣記者会見シリーズでも、多くのライバル達を差し置いて抜擢。同シリーズはいわゆる“謝罪会見”をモチーフとしており、共演のゴジラ、キングギドラ、メカゴジラが、それぞれ自身の「破壊行為」「侵略行為」「模倣行為」に対して形ばかり(?)でも頭を下げているのに対し、ヘドラだけは「開き直り」と銘打って、全く悪びれた様子もない直立姿勢で、“稀代のヒール”ぶりを見せつけていた(頭でっかちで、首のない造形から、無理にお辞儀させるとバランスを崩してしまう、という事情もありそうだが)
2021年にゴジラ対ヘドラ放映50周年を迎えたことを期に、渋谷PARCOでヘドラ50周年展が開かれたり、2022年にはS.H.MonsterArtsで「ヘドラ 50周年特別記念セット」が発売、ムービーモンスターシリーズにも昭和版の(翌年にはファイナルウォーズ版も)ソフビがラインナップされるなど、その人気ぶりに恥じない盛り上がりを見せている。
中にはゴジラを差し置いて「ヘドラが一番好き」、という感想を持つ人も少なく無く、例えばロックバンド「怒髪天」のヴォーカリスト・増子直純は日本(ひょっとすると世界)屈指のヘドラコレクターとして雑誌に紹介された事もある。
2017年7月13日に放送された「櫻井・有吉THE夜会」では、ヘドラが好きだという俳優の瑛太にドッキリとしてファイナルウォーズ版のヘドラがサプライズ出演。普段テンションが低すぎると言われている瑛太のテンションを一気に上げ、一緒に記念撮影をし、「ゴジラ対ヘドラ2」を作るべき。主役かスーツアクターで出たいと発言した。
(なお、実際に「ゴジラ対ヘドラ 2」は1972年に制作される予定があった)
空想科学読本シリーズの著者柳田理科雄氏は、著書の中で本作を視聴しトラウマになって熱を出したというエピソードを語っている他、本作でゴジラはヘドラに対し「ヘドラの脱水・乾燥という目的に対し科学的な戦い方をしている」と研究している。
・ジャイアントスイングでヘドラを振り回すゴジラ→遠心力脱水
・伸し掛かってゴロゴロ転がるゴジラ→圧迫脱水
・電極板による高圧電流→電熱脱水
音楽絡みでは、フランク・ザッパのアルバム『スリープ・ダート』のジャケットに登場している(大人の事情で明言はされていないが)。
ちなみにこのザッパ氏、怪獣映画をモチーフにした「チープニス」やタイトルがそのものずばりの「キングコング」という曲を書いていたり、次男・アーメットのミドルネームがラドンの海外表記「ロダン(Rodan)」だったり(実現はしなかったが、長男・ドゥイージルのミドルネームも「ゴジラ」になりかけたらしい)と、筋金入りの怪獣ヲタである。
イメージソングに「ヘドラをやっつけろ」がある。一応タイトルの様に、ヘドラと戦うゴジラの応援歌なのだが、異様に明るい曲調、ヘドラの特徴ばかりの歌詞、物騒な言葉も含まれる、と色々な意味でシュールな曲となっている(そのシュールさが、一周して公害の恐ろしさやヘドラの不気味さを醸し出す演出とも言える)
ヘドラを演じているスーツアクターは後に平成VSシリーズでゴジラを演じることになる薩摩剣八郎氏である(ヘドラを演じた当時の芸名は「中山剣吾」であった)。ヘドラ(最終形態)のスーツは非常に重く(およそ100kg。後にビオランテに越されるまでは、東宝怪獣史上最重量級だった)、一度は倒れたまま立てなくなり、スタッフの手を借りてようやく起き上がれたという。
同氏は次作・次々作でガイガンも演じている。
東宝が制作した『超星艦隊セイザーX』に登場する怪獣デスバー/ネオデスバーはヘドラがモデルである。
その他フィクションへの影響
公害が生み出したヘドロの怪物としては『スペクトルマン』のヘドロン、『帰ってきたウルトラマン』のザザーンよりも後発だが(登場時期は順に1971年1月2日、1971年4月2日)、やはり、ヘドラのもたらしたインパクトと知名度は絶大なものであり、サブカル界隈に大きな影響を齎した。それだけ元ネタのヘドロが公害の象徴として視覚的にもわかりやすいモチーフだったという事でもある。
有名なものとして第一に『ポケットモンスター』シリーズのベトベターとベトベトンが挙げられる。
海洋汚染で発生したヘドロが突然変異し、汚染物質を摂取して成長するという設定になっている。
ポケモンシリーズは成立にあたり、様々な特撮文化に影響を受けたとされる(尤も、公式発言はないが)。
第二に『デジタルモンスター』シリーズのレアモンが挙げられる。
公式イラストでは上陸期よろしく四足歩行となっているが、初登場作の『デジタルモンスターVer.5』での16×16ドットは巨大化期のヘドラに酷似しており、必殺技の名前も『ヘドロ』と設定されている。
アニメ作品では『デジモンアドベンチャー』第31話「レアモン!東京湾襲撃」に登場しているのだが、本エピソードはシリーズディレクターである角銅博之氏の発言によると『ゴジラ対ヘドラ』のオマージュとなっている模様(参考)。
ゴジラシリーズとのコラボ商品である育成ギア『デジタルモンスターCOLOR ゴジラ 70th Edition』では数ある汚物系デジモンの中からレアモンが参戦している。
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