トリックルーム
とりっくるーむ
○○は トリックルームを つかった!
歪んでいます…!おかしい…!何かが…!百科事典の…!
あまのじゃく……「上昇と下降が逆転する」という似た性質を有する特性。
敦賀駅…「速さを求めると逆に遅くなる」リアルトリックルームな駅。
実際に内部データで単純に遅いポケモンより動かしている訳でなく、トリックルーム下では(10000-素早さ)÷8192の余りを素早さにしている(第5世代より)。
例えば素早さ200(130族のLv50における最速値)ならば、(10000-200)÷8192=1余り1608であり、1608がそのポケモンの素早さとして扱われる。
しかし、ただでさえ速いポケモンが素早さをブーストしまくり、素早さ実値が1809になるとトリックルーム下でも先手を取れてしまう。
なお、この数値を越えると割る処理が行われなくなるため、再度行動順が遅くなる処理となって行く。
第4世代ではこのバグが起発生せず、単純にすばやさが低い順に行動する模様。なぜ処理を変えたのか、なぜ10000という内部処理としては中途半端な数字を使ったのか・・・不思議である。
Lv100の場合、素早さ6段階上昇の最速デオキシススピードフォルムやレジエレキがこの条件を満たすことができ、トリックルーム下でも遅いポケモンに先手を取れる。
一般的な対戦ルールで採用されるLv50ではさらに条件が厳しくなるが、デオキシスなどの素早さを6段階上げた上ですいすい等の特性を持たせ発動させることで1809を超える(255×4×2=2040)ことができてしまう。
歪んだ時空で遅くなるどころかさらなる速さを獲得してしまう……本当に摩訶不思議な空間である。
その特殊な効果からか、あるいはアニメでの描写での難しさ故か、アニメで使ったポケモンはシンオウリーグにおけるコウヘイのヨノワールと、クノエジムリーダーであるマーシュのシュシュプの2匹のみ。
描写はそれぞれ異なるが、半透明の箱の様な空間が出来るのが特徴。
相手の技に直接かみつく、「トリックルーム」の効果が消えるまで耐える、相手の力を利用して「トリックルーム」そのものを壊すといった戦法でいずれもサトシが勝利しているが、どのケースでも「トリックルーム」戦法自体にはかなりの苦戦を強いられており、スピード重視ポケモンが多いサトシにとって相性が悪いのは間違いない技である。
ポケダンでは先手後手の概念が存在しないため、同技初登場の『探検隊』シリーズにおいてどの様に導入するか注目が集まったが、「フロア中のポケモンの移動速度をランダムで上下させる」という技に落ち着いた。
『マグナゲート』以降では「倍速が鈍足に、鈍足が倍速になる」という効果に変更された。
いうまでもなく使い所が難しい技で、わざわざ覚えさせるメリットも特にない。強いていえば「のろい」と両立出来るヤドン系列に限り、自ら移動速度を上げる手段として用いることが可能になる。
第4世代『ダイヤモンド・パール』から登場した変化技。プレイヤーの間では「トリル」と略されることがが多い。
5ターンの間、時空を歪めた特殊な空間を作り出し、「すばやさ」が低い順に行動可能というかなり特殊な技。
つまりこういうことである。
わざマシンなので習得者は多いが、エスパータイプを中心にポリゴンZやパッチールなど不規則感溢れるポケモンが覚える傾向にある。
「くうかんポケモン」であるパルキアも勿論覚えられる。
「すばやさ」が低く、他能力が高いポケモンを主軸とする場合によく使用される(通称「トリパ」)。
詳しい構築や戦術などはそちらの記事を参照されたい。
相手の「おいかぜ」や「こごえるかぜ」などの素早さ操作技を逆手に取ることが出来るため、効果自体はこれらの中では頭1つ抜けている。
しかし、この戦局を変える程の絶大な効果を有する技にも、非常に大きな弱点がある。
何とこの技、優先度-7と最も優先度が低いので、「トリックルーム」を必ずターン最後に出すこととなるのである。
発動前に「アンコール」や「ちょうはつ」を食らったり、「ねむり」・「こおり」状態となったり、「ねこだまし」等の技で怯んだりしたら当然失敗してしまう。
何と後攻技として有名な「ほえる」「ふきとばし」よりも遅いので、対策に仕込まれていることもある。
この仕様上、「5ターンの間」とあるが、その中には「トリックルーム」を発動したターンも含まれるため効果があるのは実質4ターンである。
加えて、特にシングルバトルにおいて「トリックルーム」を使用したポケモンが退場する必要がある場合、実質的に効果があるターンは3ターンとなってしまう。
ただし、バトルルーレットで「トリックルーム」の効果が選ばれた場合に限り、5ターン持続する。
使う場合はこの弱点をどう対策するか、使用される場合はこの弱点をどう突くかが課題となる。
第9世代にて登場したリククラゲは変化技を使う際に同優先度間では必ず後攻になってしまう代わりにかたやぶり効果を得る特性「きんしのちから」を持つので、特性で守っているポケモンに「トリックルーム」を使わせても平気で眠らされて阻止させられてしまう。
なお、「トリックルーム」の効果がある際にもう1度「トリックルーム」を使うと元に戻る、という他の天候やフィールドなどにはない特徴を有する。相手のトリックルームに対するカウンターとして用いられる場合がある他、ダブルバトル・トリプルバトルでは効果中に2体同時にトリックルームを使うことで疑似的にターン数を延長する使い方がされることもある。
なお、トリックルーム状態で技自体に存在する優先度は変更されないので、先制技の順番を遅らせることは出来ない。ファイアロー・ゴリランダー・「いたずらごころ」持ち等の先制技は効果中でも先制するので注意。
また、あくまで行動する順番を変えているだけであり、「すばやさ」自体が変わる訳ではない。「ジャイロボール」等の自身と相手の「すばやさ」の差によって威力が変動する技も普段通りの感覚で使える。
逆にいうと相手に「エレキボール」を使用されたら大ダメージがそのまま直撃することとなってしまうので注意。
意外かもしれないが、ダブルバトルではエルフーンやウツロイドなどの素早さ種族値100超のポケモンがこの技を搭載していることも偶にある。「おいかぜ」が相手の場に吹いていればそうした俊足ポケモンでも素の素早さなら下から動けるためである。他にもメガサーナイトが準速70族抜きに調整し、「おいかぜ」とこの技の両方を駆使し、時に素の素早さで動かすなど、様々な角度より先制可能なようにしたケースもあるが、ハッキリいえば素早さインフレ・いたちごっこの激しいダブルバトルでは準速70族というのは、環境にはある程度左右されるがインフレが進んだ第6世代以降では基本的にはトリパ向けの素早さラインといって良い。
なお、第9世代現在ではでんきポケモンでトリックルームを習得可能な者がいないため、俗にいう「タイプ統一パーティ」においてでんきを主軸としている場合、トリックルームを用いた戦法を意図的に行えない(相手が「トリックルーム」を使って来るしかない)。
該当するタイプで鈍足ポケモンであるデンリュウ・クワガノン(クワガノンはむし統一パーティーの方であればイオルブなどがいる)などを運用する際には注意。
また、例え使えたとしても『ソード・シールド』以降ソフトによって出現しない場合が出て来たため要注意。