ギリシャ文字

ぎりしゃもじ

ギリシャ語の表記に使われる文字（アルファベット）。現代の日本でも結構あちこちで見かける。

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目次 [非表示]

1 概要

2 文字一覧

3 関連タグ

概要

ギリシャ語を表記するときに使われる文字。アルファベットの一種。

物理学や数学の世界では、文字式や定数を書き示すのに、ローマ字と並んでギリシャ文字を用いる。

この際用いる文字の読み方は英語流のものが一般的であり、古典ギリシャ語に近い読み方、現代ギリシャ語に近い読み方、どちらとも似ていない読み方の3種類が混在している。現代ギリシャ語とはかけ離れたものもあるので注意が必要だ。例えば、2番目の文字である「Β」は「ベータ」と読むことが多いが、現代ギリシャ語では「ヴィタ」と読む。一方、9番目の文字「Θ」は古典ギリシャ語読みでは「テータ」と読むが、日本語では現代ギリシャ語に近い「シータ」の読みが通じやすい。更に16番目の文字「Π」については古典ギリシャ語読みの「ペー」や現代ギリシャ語読みの「ピ」のどちらとも異なる「パイ」読みが日本では一般的である。

文字一覧

小文字	大文字	慣用名	古典読み	現代読み	対応するローマ字	備考・使用例
α	Α	アルファ	アルパ	アルファ	a	汎用、放射線、+α
β	Β	ベータ	ベータ	ヴィタ	b	汎用、放射線
γ	Γ	ガンマ	ガンマ	ガマ	g	放射線
δ	Δ	デルタ	デルタ	ゼルタ	d	増加量
ε	Ε	エプシロン・イプシロン	エー	エプシロン	e	微小数
ζ	Ζ	ゼータ	ゼータ	ジタ	z	ゼータ関数
η	Η	イータ	エータ	イタ	ē	エネルギー効率
θ	Θ	シータ	テータ	シタ	th	角度
ι	Ι	イオタ	イオータ	ヨタ	i, j
κ	Κ	カッパ	カッパ	カパ	k
λ	Λ	ラムダ	ラブダ	ラムザ	l	波長
μ	Μ	ミュー	ミュー	ミ	m	摩擦係数
ν	Ν	ニュー	ニュー	ニ	n	ポアソン比
ξ	Ξ	クサイ・クシー	クセー	クシ	x
ο	Ο	オミクロン	オー	オミクロン	o
π	Π	パイ	ペー	ピ	p	円周率、直積記号他
ρ	Ρ	ロー	ロー	ロ	r	密度
σ/ς	Σ	シグマ	シーグマ	シグマ	s	総和記号、ςは語末用字体
τ	Τ	タウ	タウ	タフ	t	時定数
υ	Υ	ユプシロン・ウプシロン	ユー	イプシロン	u, v, y
φ	Φ	ファイ	ペー	フィ	ph	空集合
χ	Χ	カイ	キー	ヒ	kh, ch	キリスト
ψ	Ψ	プサイ・プシー	プセー	プシ	ps
ω	Ω	オメガ	オー	オメガ	ō	「究極」「最終」といった意味合いで使われる

現在使われていない文字

小文字	大文字	読み	備考
ϝ	Ϝ	ディガンマ	別名：ウアウ
ͱ	Ͱ	ヘータ	エータ(η,Η)の古名
ϻ	Ϻ	サン	ミュー(μ,Μ)と似ているが異なる
ϙ	Ϙ	コッパ
ϸ	Ϸ	ショー
ϛ	Ϛ	スティグマ	シグマ(σ,Σ)とタウ(τ,Τ)の合字
ϡ	Ϡ	サンピ	別名：ディシグマ