カガミバンキ
かがみばんき
GP-10「発車オーライ」に登場するガイアークの三大臣が前回のレンズバンキのデータに基づき、知恵と力と勇気を合わせ、「鏡」をモデルとして製作した害地水気スペシャル目蛮機獣。一見すると胴体に扉の付いた細身の外見をしているが、真の姿を現すと全身に三大臣の意匠が散りばめられた見た目に変化する。口癖は「~ミラー」。
名前通り胴体の扉の奥に隠された鏡こそその能力の要であり、この鏡は映した対象を何でも真似すると同時に、全身にあらゆる武器をコピーすることができる。予め武器の情報を得れば、一瞬でより完璧なコピー能力の発揮が可能となるため、迂闊に手の内を晒すことができない厄介な相手である。
三大臣合同で製造された特別な蛮機獣である手前、真の姿を現せば「ミラーボム」を始めとする様々な必殺技を繰り出せるが、その反面、通常の蛮機獣の3倍のビックリウムエナジーを必要とするデメリットも存在する。
鏡にまつわる怪人だが、過去作品における鏡系の怪人達とは違って鏡封印の能力は使わない。
しかしコピー能力に関してはトップクラスと言え、同様の先輩怪人であるバトルヅノーやバラビルダーは徒手空拳による物理攻撃に惨敗したがこちらはその攻撃すらコピーし跳ね返した。
登場と同時にいきなりビックリウムエナジーによって産業革命を起こして巨大化すると、駆けつけたエンジンオーとガンバルオー両名と交戦する。
前回のレンズバンキのデータを搭載したカガミバンキはそれに基づいて2体の武器を複製、2体の攻撃と必殺技を「ミラーエフェクト」として発動。その驚異的な戦闘力で2体を瞬く間に合体解除に追い込んでしまう。そのままゴーオンジャーに止めを刺そうとするも、強力過ぎる故に燃費が悪く、ビックリウムエナジーが切れたために「ちょっとヘンリー・ミラー…キタ、カイキセン…」とつぶやきながら撤退した。
撤退後、補充したビックリウムエナジーによって2度目の産業革命を起こして再巨大化。高らかに「俺の本当の恐ろしさは、まだ知らんミラー・ジョボビッチ!」と叫びながらエンジンオーの目の前で一回り大きい真の姿に変貌すると、害水目、害気目、害地目の3つのパワーでエンジンオーを苦戦させる。更に左腕に3つのパワーを集中させて鉄球に変化させると、巨大化させた鉄球を撃ち出す「ミラーボム」をエンジンオーに叩き込んでまたも合体解除に追い込んだ。
「今度こそ、トドメミラーノコレクション!」と迫るカガミバンキだったが、残りの炎神(バルカ、ガンパード、キャリゲーター)が駆けつけ、更に秘策のG6フォーメーションによりエンジンオーG6が誕生する(なお、勝利を確信して酔っ払っていた三大臣はその姿を見たことにより酔いが醒め、特にケガレシアに至っては青ざめていた)。
レンズバンキの情報には当然そんなデータは無いために対抗しようが無く、その驚異的なパワーで左腕の鉄球を破壊されてしまう。負けじとエンジンオーG6の情報をコピーしようと扉を開くも、その瞬間を待ち構えていた相手のG6キックでボディの鏡を粉砕されたために完全に無力化され、そのままG6グランプリを喰らい、上記の台詞と共に爆散した。
モチーフの鏡は光の反射により姿を映して見る事ができる道具である。
真の姿についてはデザインを担当した酉澤安施氏は『百化繚乱[下之巻]』にて、「仮の姿は真の姿から逆算する形でデザインしたとコメントしている。
カガミバンキが登場したGP-10はエンジンオーG6の初登場回となった。
また、同エピソードで初登場の害地水気スペシャル目蛮機獣だったが、普段の三大臣は互いの生み出す蛮機獣の性能を競っている関係なのか、同じ分類の個体(ケッテイバンキ)は最終回目前のGP-48まで登場しなかった。
声を演じた森田氏は『轟轟戦隊ボウケンジャー』のリュウオーン以来、2年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。次の出演は更に2年後の『天装戦隊ゴセイジャー』におけるネッシーのウオボ渦役である、声優としての出演は今作が初である。