ざつ旅
ざつたび
正式タイトルは「ざつ旅 -That's Journey-」。『電撃マオウ』(KADOKAWA)にて2019年5月号から連載されている。
主人公は漫画家志望の女子大生「鈴ヶ森ちか」。
彼女がひょんなきっかけから、日本全国47都道府県を行き当たりばったりで「ざつ」に旅する様子を描いた漫画作品。単行本既刊12巻(2024年12月現在)。
2023年5月26日にアニメ化が発表された(後述)。
鈴ヶ森 ちか(すずがもり ちか)
CV:月城日花
「旅にっ! でるぞっ!」
本作の主人公の女子大生。平成12年3月18日生まれ(単行本5巻番外旅より)。
漫画家志望で受賞経験もあるがそれ以降は伸び悩んでおり、担当編集者から「自分の好きなことを取り入れるといい」という助言を聞いたことをきっかけに、旅に出ることになる。
伊勢神宮を知らなかったりするなど、元々日本地理には疎い様子。だがその分旅先で出会う様々な事象に興味津々であり、旅を全力で楽しんでいる。
名前の由来は磐井神社の旧名「鈴ヶ森八幡」から。「鈴ヶ森」自体は品川区の旧地名「大井鈴ヶ森町」でもある。
蓮沼 暦(はすぬま こよみ)
CV:鈴代紗弓
「おまえの蓮沼暦はここにいるぞ」
ちかの高校時代からの親友。通称「ハッスー」。自由奔放な性格。
鵜木 ゆい(うのき ゆい)
CV:平塚紗依
「先輩…私も旅に連れて行ってくださいっ!」
ちかと暦の高校時代の後輩。ちかを強く慕っている。極度の歴史好き。
糀谷 冬音(こうじや ふゆね)
CV:佐藤聡美
「だから、《その感情》は間違いなく ― ちーちゃんのモノなんだよ」
ちかの先輩漫画家。通称「ふゆねぇ」。ちょっと乱れた長髪が魅力的でほんわかとしたお姉さん。
元々はちかがアシスタントとして参加する関係であり、ちかからは「師匠」と呼ばれていた。
興味深いものを見ると創作のスイッチが入り(長髪をかき乱しつつ)、多種多様なアイデアを生み出す天才肌の持ち主。
漠然とはしているものの含蓄のある発言をたまにすることがあり、ちかに勇気を与えている。
天空橋 りり(てんくうばし りり)
CV:日笠陽子
「それじゃ、ほら…かんぱいっ」
ちかの先輩漫画家で、冬音の友人。黒髪ぱっつんな前髪と切れ目が印象的なクールビューティー。普段は漫画に対してストイックな姿勢を持っており、天才肌の冬音とは対照的に時間を惜しまぬ努力家である。
一方で、旅の最中の彼女はとんでもない酒豪。常にカバンに酒の入った小瓶を忍ばせているか、旅の途中に酒類を買い込んだりしている。
1巻
第1旅 | 福島県 | 会津若松、東山温泉、羽黒山 |
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第2旅 | 宮城県 | 松島、瑞巌寺 |
第3旅 | 富山県 | 黒部、生地、宇奈月温泉 |
第4旅 | 香川県 | 高松城、四国八十八ヶ所(85) |
2巻
第5旅 | 京都府 | 伏見稲荷、天橋立 |
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第6旅 | 栃木県 | 那須烏山 |
第7旅 | 新潟県 | 粟島 |
第8旅 | 三重県 | 伊勢神宮、鳥羽 |
第9旅(前編) | 広島県 | 高速バス、宮島 |
3巻
第9旅(後編) | 広島県 | 呉、尾道 |
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第10旅 | 青森県 | 八甲田山、恐山 |
第11旅 | 和歌山県 | 潮岬のご来光、熊野古道 |
第12旅 | 岩手県 | 花巻・宮沢賢治記念館、中尊寺(?) |
第13旅(前編) | 島根県 | サンライズ出雲、出雲大社、松江城 |
4巻
第13旅(後編) | 島根県 | 美保関 |
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第14旅 | 東京都多摩地区 | 奥多摩、小河内ダム |
第15旅 | 東京都区部 | 月島、青海、レインボーブリッジ |
5巻
第16旅(前編) | 茨城県 | 偕楽園、常陸太田 |
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第16旅(後編) | 茨城県 | 御岩神社(日立市)、日立駅 |
第17旅(前編) | 大分県 | 耶馬渓、宇佐 |
第17旅(後編) | 大分県 | 西椎屋(日本のマチュピチュ)、両子寺、宇佐神宮 |
第18旅 | 東京都区部 | 江戸城の石垣、神田川、井の頭公園 |
6巻
第19旅(前編) | 群馬県 | 東京駅から出発(と思いきや…) |
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第19旅(後編) | 群馬県 | 渋川市、棚下不動の滝 |
第20旅(前編) | 高知県 | とさでん交通、若宮八幡宮 |
第20旅(後編) | 高知県 | 桂浜、奈半利市の廃線跡(魚梁瀬森林鉄道) |
7巻
第21旅(前編) | 北海道道南 | 函館エリア、湯の川温泉 |
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第21旅(後編) | 北海道道南 | 立待岬、大沼公園(?) |
第22旅(前編) | 北海道道東 | 初の飛行機、オホーツク海 |
第22旅(後編) | 北海道道東 | 熊取岬、天に続く道、中湧別駅跡 |
番外旅 | 新潟県 | 越後浦佐毘沙門堂、コシヒカリ |
8巻
第23旅 | 千葉県 | 安房神社、鋸山 |
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第24旅 | 山梨県 | 竜王駅、信玄堤、高尾穂見神社 |
第25旅 | 鹿児島県 | 天文館むじゃき白熊、桜島一周 |
第26旅※ | 徳島県 | フェリーで18時間、潮岬 |
※第26旅には前編と書かれていないが、実質前編の内容。(初版のみ?2025年1月15日刊行の第3版では「第26旅(前編)」となっている。)
9巻
第26旅(後編) | 徳島県 | 徳島ラーメン、四国八十八ヶ所(13〜16)、名勝鳴門 |
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第27旅 | 愛媛県 | 今治城、来島海峡大橋、道の駅よしうみいきいき館 |
第28旅(前編) | 長野県 | 諏訪大社下社春宮、諏訪大社下社秋宮 |
第28旅(後編) | 長野県 | 諏訪大社上社前宮、諏訪大社本宮、松本城、姨捨駅 |
第29旅 | 山口県 | 種田山頭火の像、湯田温泉、長門峡 |
番外旅 | 東京都多摩地区 | 奥多摩、道の駅たばやま |
10巻
第30旅 | 福岡県 | 志賀島、宗像大社 |
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第31旅 | 秋田県 | 泥湯温泉 |
第32旅 | 滋賀県 | 賤ヶ岳、琵琶湖 |
第33旅 | 岡山県 | 胸上浜、鷲羽山展望台、吉備津神社 |
11巻
第34旅(前編) | 熊本県 | フェリーで34時間、熊本城、南阿蘇鉄道 |
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第34旅(後編) | 熊本県 | 高森湧水トンネル公園、色見熊野座神社、上色見熊野座神社、穿戸岩、阿蘇山 |
第35旅 | 岐阜県 | 北濃駅、郡上八幡駅、郡上八幡城、みなみ子宝温泉 |
第36旅 | 東京都大島町 | 伊豆大島岡田港、大島温泉ホテル、伊豆大島波浮港 |
番外旅2 | 岡山県 | 湯原温泉(回想) |
12巻
第37旅 | 鳥取県 | 鳥取砂丘 |
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第38旅 | 山形県 | 羽黒山出羽神社(羽黒山五重塔、出羽神社三神合祭殿含む)、鶴ヶ岡城跡 |
第39旅 | 静岡県 | 城ヶ崎海岸 |
第40旅(前編) | 沖縄県 | 渡嘉敷島、阿波連ビーチ |
第40旅(後編) | 沖縄県 | 斎場御嶽(せーふぁうたき) |
ざつ旅-Another Side View-
ざつ旅のスピンオフ作品で、漫画はメイドスキー。教員となった蓮沼暦の日常が明かされている。
電撃マオウにて連載中。
あしたのあした
鈴ヶ森ちかの待望の連載作品。ざつ旅の作品内でも、連載開始が祝われている。
電撃マオウにて連載中。ざつ旅単行本11巻にも最初の3ページが収録されている。
私の大嫌いな先輩
2020年9月号の電撃マオウに掲載された、鈴ヶ森ちかの特別読み切り漫画。
ざつ旅単行本4巻に収録。
その想いは、ね…
2021年10月発売の青騎士に掲載された、鈴ヶ森ちかの特別読み切り漫画。
ざつ旅単行本7巻に収録。
前述の通り、2025年4月からテレビアニメがTOKYOMX、とちぎテレビ、AT-Xに加えてBS11、ついでに日本テレビ系列局約2局、TBS系列局約5局、フジテレビ系列局約3局、テレビ東京系列局約1局にて放送されている。
- 前述のとおり、鈴ヶ森ちかのアカウントは現実のX(Twitter)に存在しており、そのアンケート結果を基に旅先が決定される。アンケートは原則月末に実施されている。
- アニメ化が決定した時は、Googleフォームを使った特別なアンケートが行われた。この選択で「何か」が決まるらしい。
- 不定期で、「ざつ旅ARフォトフレームキャンペーン」と、フォトコンテストも実施されている。
- この作品とのコラボキャンペーンとして、日本三景(松島、天橋立、安芸の宮島)での缶バッジプレゼントキャンペーンが実施されている。
- 2020年以降は、この漫画も新型コロナウイルス(作中では「例のアレ」)の影響で、遠くへの旅が困難な状況になっている。自宅での「番外編」や、首都圏のちょっとした旅を描くようになっている。自宅番外編は第4巻、第5巻、第6巻に収録されている。うんうん、これもざつ旅だね。
- 「ざつ旅」ゆえか、アニメ版サブタイトルには一切の規則性が無い。
- アニメ版第3旅では、原作版第4旅に相当する、ちかとゆいの二人による香川県への旅が描かれ、二人は瀬戸大橋線の快速マリンライナーに乗車し、香川県に上陸している。しかし、そこでは何故か二人が鉄道で渡ったのが「瀬戸大橋」ではなく、「大鳴門橋」で描かれてしまっている(これが意図したことなのか、単純な作画ミスなのかは不明)。なお、実際の大鳴門橋は瀬戸大橋と同じく、橋の上部には高速道路が、下部には将来的には新幹線を通せる「鉄道道路併用橋」として建設されているが、実際には新幹線はおろか、鉄道車両自体が橋を渡ったことは、これまで一度もない。
夫婦ならどこへでも - カヅチの漫画。ヒロインが漫画家・日本各地を旅行するなど共通点が多い。
mono - 同時期にアニメ化された旅漫画。こちらの旅先は山梨県を中心にゆるキャン△の聖地がメインでJR東海が協力。主要キャラクターに漫画家がいる。