M72LAW(Lite Anti tank Weapon)とは、使い捨て対戦車ロケット発射機である。単にLAWとも呼ばれる。
「軽量、小型、使い捨て」のコンセプトの元、バズーカシリーズを更新する目的で開発された物である。1950年代末よりアメリカ合衆国で研究・開発され、ベトナム戦争初期よりアメリカ陸軍、海兵隊に配備が始まり、西側国家を中心に採用されていた。
現在では対戦車兵器としては既に旧式で低威力であり、先進国では既にAT-4(同じく使い捨てで威力に対し軽量な対戦車兵器)等に更新されている。しかしかなりの数がストックされており、「歩兵が使える安価な榴弾火力」として対装甲車両や陣地攻撃の目的で実戦の場に持ち出され、先述のコンセプトを引き継いだロケットランチャーSMAWまで開発されている。
なお、「使い捨てバズーカ」と呼ばれる事もあるが、あまり正しい呼称とは言えない。「あのバズーカがなんと使い捨てに!」というコンセプトではあるが。
2本の筒を重ねた発射筒の中に口径66mmのHEATロケットが装填されており、発射時には引き伸ばして使用する。有効射程は約200mで、RHA換算200mmの装甲を貫徹可能とされている。
「そうそうバズーカなんて撃つもんじゃねーし、発射筒の耐久力を一発分だけにして材料減らせば重量とコストが少なくて持ち運び便利なすげえ効率いいロケランできんじゃね?」
という構想の元開発されており、発射筒は薄いアルミニウムとFRP製でその重量はわずか数百グラム、装填済みのロケットを含めた全体重量でもたったの2.5Kgである。(ちなみに前代のスーパーバズーカは本体だけで6.8Kgである)
また、射程を必要最低限に抑えた結果全長も収納時670mmと短く、高い携帯性を持つ。
つまり、図面ケースに500ccペットボトルの飲み物4本入れた程度の物で、HEAT弾非対応の装甲車までなら撃破できるわけである。
このコンセプトは大当たりし、後の対戦車兵器開発に影響を与え、使い捨て対戦車兵器というジャンルを確立した。
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最終更新:2024/12/23(月) 23:00
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