京都線9300系の神宝線(神戸線・宝塚線)版として2006年に登場した。見た目は9300系3次車とよく似ているが、車両規格は神宝線の従来車に合わせられており、足回りは東芝製IGBT-VVVFインバータ制御、車内はオールロングシートである。先に登場した9300系と同じく、アルナ工機(アルナ車両)ではなく日立製作所の「A-train」をベースにして製造されている。
9300系同様、LCD車内案内表示器、パワーウィンドウ、連結面の自動ドアなどを搭載し、通勤型電車としてはハイクオリティな車両である。2013年までに8両11本(9000F~9010F)が製造された。(金を掛けすぎて少ししか作れなかった反省からか、以降の1000系/1300系ではパワーウィンドウ、連結面の自動ドアは省略された。LCD車内案内表示器は京阪神を走る鉄道車両では標準装備になったので1画面になった変わりに横長になって搭載を継続。その甲斐もあって1000系では19本製造出来た。)
9002F以降は車内の照明がLEDになっている。9009F・9010Fは持ちやすさを考慮してドア横の手すりが通常の棒になっている(9000F~9008FはA-trainシリーズお馴染みの「の」の字型)。
2013年~2014年には前照灯のLED化改造が全編成に実施された。また、2021年には9300系の一部編成と同様に手すりが通常タイプのものに交換された編成が現れている。
神戸本線・神戸高速線、宝塚本線のほか、今津線(今津北線)と本線との直通列車にも使用されている。
9000系は神戸線・宝塚線の間での短期貸し借り車両とされているため、車両が足りなくなる度に他線へ貸し出しがなされており、場合によっては2編成同時に貸し出される場合も存在する。ただし、1000系1010F・1012F登場後は当形式が貸し出される機会は減少している。
9000系は、能勢電鉄線への乗り入れは仕様上対応しているが、試運転を含めて実際に乗り入れをしたことは無い(種別表示機には表示が入っている)。
かつては7000系(7018F)が神戸線の予備車(貸し借り車両)とされていたが、9000系デビュー後は貸し借り車両が全て9000系に設定されたため、もしもの時があって「9000系が今、日生エクスプレス運転してるし!」となってしまっては困るため、9000系は本線と箕面線のみの運用となっている。(上記の通り現在は1000系が貸し出し編成になっている可能性が高いのではあるが・・・また2022年12月ダイヤ改正より箕面線の運用は終了し本線のみでの運用)また8000系と本形式では運転方式が違うのであるが、能勢電鉄社員は9000系運転の訓練を受けていないために9000系を運転できないことから、現在のところ9000系による日生エクスプレス運用は行っていない。今後の運用変更に期待したいところである。
そして2015年3月15日のダイヤ改正で日生エクスプレスの10両運転が廃止されたため、阪急1000系が9000系を越して日生エクスプレスの運用に充当することになった。
全列車8両編成である。パンタグラフ搭載の制御電動車9000形(Mc1)、SIVとCPを搭載した中間付随車9550形(T1)、中間付随車9570形(T2)、パンタグラフ搭載の中間電動車9500形(M1)、制御電動車9100形(Mc2)が存在する。
阪急3路線ラインカラーに基づいて、神戸線所属を青、宝塚線所属をオレンジで示す。編成表は2021年8月現在のもの。
←大阪梅田 | 神戸三宮・宝塚→ | ||||||||||
Mc1 | T1 | T2 | T2 | T2 | T1 | M1 | Mc2 | 製造年 | 備考 | ||
9000 | 9550 | 9570 | 9580 | 9590 | 9560 | 9500 | 9100 | 2006年 | |||
9001 | 9551 | 9571 | 9581 | 9591 | 9561 | 9501 | 9101 | 2007年 | ドア横手すり改造済み | ||
9002 | 9552 | 9572 | 9582 | 9592 | 9562 | 9502 | 9102 | 2010年 | |||
9003 | 9553 | 9573 | 9583 | 9593 | 9563 | 9503 | 9103 | ||||
9004 | 9554 | 9574 | 9584 | 9594 | 9564 | 9504 | 9104 | 2011年 | |||
9005 | 9555 | 9575 | 9585 | 9595 | 9565 | 9505 | 9105 | ||||
9006 | 9556 | 9576 | 9586 | 9596 | 9566 | 9506 | 9106 | ||||
9007 | 9557 | 9577 | 9587 | 9597 | 9567 | 9507 | 9107 | 2012年 | |||
9008 | 9558 | 9578 | 9588 | 9598 | 9568 | 9508 | 9108 | ||||
9009 | 9559 | 9579 | 9589 | 9599 | 9569 | 9509 | 9109 | 2013年 | ドア横の手すりの形状が異なる | ||
9010 | 9650 | 9670 | 9680 | 9690 | 9660 | 9510 | 9110 | ドア横の手すりの形状が異なる | |||
阪急電鉄の電車(2000系列以降) | ||
神宝線 | 5000系 - 5100系 - 6000系 - 7000系 - 8000系・8200系 - 9000系 - 1000系 | |
京都線 | 3300系 - 5300系 - 6300系 - 7300系 - 8300系 - 9300系 - 1300系 | |
引退車 | 神宝線 | 2000系・2021系・2100系 - 5200系 - 2200系 - 3000系・3100系 |
京都線 | 2800系 - 2300系 |
掲示板
1 ななしのよっしん
2020/07/15(水) 00:25:11 ID: qbO341nAkF
1000系(新)や8000系~6000系と比べると結構少数派なんだな。
当時はどん底の不景気で、やっぱり資金不足だったんだろうか?
2 ななしのよっしん
2023/02/04(土) 00:43:54 ID: Z/ebEsnFMR
阪急の不動産部門がバブル崩壊で大赤字を出したことや、阪神大震災の復旧に多額の費用が掛かったせいで資金不足になった。そのしわ寄せで新車の導入が減ったとか。
バブル時代に不動産なんかに投資しないで鉄道部門に投資していれば、もっと新車が導入されていただろうし淡路駅の高架化も2000年ごろには終わっていたと思う。
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最終更新:2025/01/10(金) 07:00
最終更新:2025/01/10(金) 07:00
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