糖質制限 単語

267件

トウシツセイゲン

2.0千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE
医学記事 【ニコニコ大百科 : 医学記事】
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

糖質制限とは、人間の生命活動に必要な五大栄養素たんぱく質脂質糖質ビタミンミネラル)のうち糖質の摂取を抑える事で体質改善を行う手法である。

ダイエットや体質改善を的に行われる。

概要

糖質は人体を動かすエネルギーや熱になる栄養素であり生命維持には欠かせないものである。そのため人体には余剰となった糖質脂肪に変換して蓄える機が備わっている。よって糖質基礎代謝運動で消費する以上に摂取してしまうと、体内に脂肪が蓄積され続けやがて肥満へと繋がる。

人体の仕組みとしてはエネルギー効率が良い糖質が優先して消費される。さらに食事で摂取された糖質肝臓に蓄えられたグリコーゲンを優先して消費するため、蓄積された脂肪が消費される機会は少ない。

この仕組みを利用し、エネルギーとして一番使われやすい糖質の摂取を制限する事で、人体に意図的に脂質の消費を促し最終的に蓄えられた脂肪の燃焼を起こす事が糖質制限の的となる。

プロセス

糖質制限を行った場合、以下のプロセスで蓄積された脂肪が消費される。

まず食事によって摂取された糖質グルコースに変換された後にエネルギーとして消費される。続いて摂取された脂質から生成される脂肪酸の消費に続き、肝臓筋肉中に蓄積されたグリコーゲンが消費される。それらも消費された時には、人体に蓄えられた脂肪分解されて得られた脂肪酸およびタンパク質分解されて得られた糖原性アミノ酸を元にアセチルCoAを生成する糖新生サイクルが行われる。アセチルCoAはさらにアセト(ケトン体)に変換される。

人体は通常グルコースエネルギーとして消費されるが、枯渇した場合は代替としてアセチルCoAエネルギーとして使う事が出来る。糖新生で生成されたケトン体は組織を含む細胞体で再びアセチルCoAに変換されエネルギーとして消費される。

その際にアセトンが分離され体外に排出されるため、ケトン体が大量に消費されている時はアセトン臭(ケトン臭)を感じる事がある。

糖質のみを制限する理由

余剰になった脂質は全てが脂肪として蓄えられるわけではなく細胞質の維持やホルモンの生成にも使われる、また、消化されずに排出される事も多い。しかし、余剰になった糖質はほぼ全てが脂肪に変換され体内に貯蔵されるため。糖質の方が脂肪として蓄積されやすい。

炭水化物制限じゃないの?

炭水化物食物繊維糖質に分けられ、さらに糖質は単糖類・小糖類・多糖類に分けられる。

糖質制限で制限される糖質ブドウ糖、果糖、砂糖、麦芽糖、糖、でんぷん等である。例外として科学的に分解されにくい糖アルコールがあり、エリスリトール等の代替甘味料で使用されている。

食物繊維は余分な脂質を体外に排出する効果もあるため、糖質制限ダイエットを行う上ではむしろ積極的に摂らなければならない。

カロリー制限じゃないの?

カロリー熱量)は脂質糖質たんぱく質の総量で計算され、それぞれ1g当たり、たんぱく質では4kcal、脂質では9kcal、炭水化物では4kcalとなる。

単純に普段の食事からご飯パン等の糖質を抜いただけでは単純にカロリーが減少するため「なんだやっぱりカロリー制限じゃないか!」と誤認される事も多い。糖質分のエネルギー不足を脂質たんぱく質で補い全ての栄養素バランス良く構成し直した場合はカロリーが変わらない、もしくは普通食より増えるケースがある。

これを逆手に取ったダイエット法が1食をバナナりんご、スムージー等にする「置き換えダイエット

置き換え食品で取れる糖質は20~30g、1食分のご飯180g)の糖質は64.1gである。つまり1日に摂取する糖質の総量を大きく減らせるため、実質的に糖質制限と変わらない効果を得られる。

糖質制限を行う上での注意

糖質代替するエネルギーである脂質を適切な量を摂取しなければならない。ダイエット初期に糖新生を促すためエネルギー摂取を抑える例もあるが、長期的な観点では日々適切量の脂質摂取が欠かせない。
また、糖新生の過程で筋肉中のたんぱく質も消費されるため、消費分を補う以上のたんぱく質摂取も必要となる。人体で生成できないビタミンミネラルも普段通りの摂取が必要である。

  • 分をしっかり取る

飲料の摂取が制限されるため分の摂取がおろそかになりがちである。また食事に含まれる分量も低くなりがちであるため、こまめな分摂取を意識する必要がなる。

  • 過剰な制限はしない

人体のメカニズム上は糖質が少なくても機を維持できるが、過剰な制限はむしろ過剰な糖新生を引き起こしケトン症に陥る事がある。身体に耐えられないほどの異常を感じたら直ちに中止すべきである。

関連動画

関連項目

この記事を編集する

掲示板

掲示板に書き込みがありません。

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/12/26(木) 03:00

ほめられた記事

最終更新:2024/12/26(木) 03:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP