『悪魔城伝説』とは、コナミから発売されたファミコン用ゲームソフトである。
この暗黒の世に、おそるべき人物がいた。 またのなを、ドラキュラといった。 さつりくをよろこびとし、はかいのかぎりを つくすことに あきたらなくなったかれは、 暗黒と、さつりくの地へと かえていった。 そして自らの野望に狂った王は、ついには その魔の手をヨーロッパ全土にひろげようと はかったのであった。 この地をけがし、血でそめようと・・・ このことをおもくみた正教会は、ただちに 手をうって、ぐんたいをおくりこんだ。 また、かの地でも、ドラキュラにたいして、 たたかいをいどもうとする者たちがあった。 だが、しかし、だれひとりとして いきてもどってきた者は いなかった・・・ なすすべのなくなった正教会は、ついに、 ゆだねることを けついした。 ふるい血すじをもち、いまわしき者たちとの たたかいのなかで いきのびてきたという いちぞくであった。 しかし、そのあまりにも人間ばなれした 能力のために、人々からは おそれられ、 うとんじられてきた。 そのため、いつしか 人々のまえからすがたをけし、ひさしい間 かれらをみた者は いなかった・・・ 教皇はあらゆる手をつくし ついに、 めぐりあうことができた。 シモン・ベルモンドのじだいを さかのぼること 100余年、 いまここに はじまろうとしている・・・ |
コナミの代表的作品である『悪魔城ドラキュラ』シリーズで、ファミコンではドラキュラIIに3番目の作品。英語版でもIIIとしてナンバリングされている。
シリーズ全体で見るとMSX版、AC版、ドラキュラ伝説も含めて6作目。
主人公ラルフ・ベルモンドを操り、魔法の力を得て殺戮を繰り広げる狂気の王ヴラド・ツェペシュ、通称ドラキュラを討つ為に戦いを繰り広げる。
またラルフ以外にもグラント、サイファ、アルカードと3人の仲間を使うことができる。
特徴としてVRC6という拡張チップが内蔵されていて、音質とグラフィック表現が通常のファミコンの限界を突破しており、その楽曲は今なお評価が高い。特にステージ1のBGM「Beginning」は初代の「Vampire Killer」、2の「Bloody Tears」と並ぶドラキュラ三大名曲の一つに数えられている。
無制限のコンティニューとパスワードは導入されているものの、アクションゲームに不慣れな初心者にとっては、やや敷居の高さはある。しかし一作目ほど厳しい難易度ではなく、洗練されたステージ構成でやりがいのあるゲームバランスとなっている。
バーチャルコンソールなどで配信されているほか、「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」に内容の異なる英語版と同時収録。BGMも完全再現されているので是非プレイして頂きたい。
上述した通り、本作には幾つかステージ分岐がある。
ステージ1クリア直後、時計台もしくは森へのルート選択を迫られる。
時計塔にいるグラント救出についてはルート的に寄り道になってしまうが、仲間にすると非常に楽。
更にステージ3『森』とステージ5『地下道』の道中でもルート分岐がある。
それぞれのルートでは、サイファとアルカードを救出する場面が含まれているので、それぞれ「サイファルート」「アルカードルート」とも呼ばれる。
どのルートでも主人公のラルフは固定で、仲間は3人のうち1人しか連れていけない。
そして仲間によってエンディングが変化する。
仲間が加入することによるデメリットはなく、どのルートでもアルカードかサイファのどちらかは必ず仲間に入れる機会がある。
彼らを入れない理由があるとすれば、ラルフ1人のエンディングを見ることにある。
本作はキャラクター人気も高い。
彼らにストーリーらしいものがあるのは加入時とエンディングのみなのだが、そのわずかなメッセージと、戦闘時の能力によりキャラクター性を表現することに成功しているのである。
シモン・ベルモンドの先祖。本作の主人公。
ほぼシモン互換の性能で、高威力長射程のバランスの良いムチと、多くのサブウエポンを使いこなす。最もオーソドックスな性能。
終始無言の主人公だが心情描写は深い。ひとりエンディングはぜひ見てほしい。
時計台を攻略することで仲間になる、ワラキアきっての身軽な男。
通常攻撃はラルフのサブウェポンとほぼ同性能(連射不可)のナイフをノーコストで撃てる。サブウエポンは斧と時計のみ使用可能。
ラルフと比較して防御力が低い、鎖のムチよりは攻撃力も低いが、移動速度が他キャラクターより速く、ジャンプ力も高い。そして天井や壁に張り付くことができ、そのまま攻撃・移動も可能と、行動の自由度が高い。全キャラ中唯一空中制御が可能なので、落下死の危険性が少ないのも大きなメリット。
張り付き中に操作ミスで落ちることはあるが…
白いローブの僧侶であり、ヴァンパイアハンター。グラント同様防御力が低い。
通常攻撃は聖なる杖で、威力は低くリーチも短いが連打が利くため、状況によってはラルフより有利。
そしてサブウェポンとして3種類の強力な攻撃魔法(火炎、冷気、光弾(ライトニングボルト))と時計が使用可能。
冷気の魔法はダメージを与えないが、凍らせた雑魚敵を一撃で破壊可能(ボスには無効)な他、水場を凍らせて足場にすることも可能。
光弾は非常に強力で、ザコにも強いがボス戦でものすごい威力を発揮する。
ある秘密がエンディングで明かされるのだが、説明書を読んでも秘密なのかどうか曖昧。
後のシリーズでは全く隠されていない。
本名はアドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ。ドラキュラの息子であり、父により悪魔と契約させられたことを恨んでいた。名をアルカードと変え、父を滅ぼすため協力者を探している。
ハートを消費することでコウモリに変身して自由に飛行できる。ただし変身中は攻撃できず、敵の攻撃を受けると元に戻ってしまう。
そして通常攻撃はドラキュラっぽいショット。パワーアップして最大3方向に拡大するが、威力はものすごく低く、階段上では使えず隙だらけ。この性能が悪すぎて、ぶっちゃけ弱い。コウモリ以外での運用はかなり厳しく、もっぱら戦闘はラルフに任せっきりになる。
しかしアルカード加入ルートはあからさまにコウモリでショートカットしやすい構成で、彼の能力を使わなければ難易度が跳ね上がる。
後の作品で主人公に昇格されたりするが、本作が初登場。後の作品と外見が全然違い、パッケージに描かれている顔が石橋貴明そっくりなことで有名だが、ゲーム中や説明書でもまた違う顔になっている。後の父親のように安定しない顔である。
そして設定も現在と違っていた(この旧設定は現在配信されているバージョンの説明書には書いてない)。
しかし陰のある雰囲気、父に複雑な思いを抱えるキャラクター性は既に確立されており、これは後の作品にも受け継がれている。別人ということはないのだ。
その原点である旧バージョンのアルカードも外見込みで人気がある存在なので、性能以外をディスるのはやめましょう。
外見とキャラクターの話だと闇の呪印のラルフはいいのかという気持ちもある。
英語版はVRC6が使われていないため(代わりにMMC5というチップが使われている)、BGMの音質が異なる。表現も一部変更されている。
これが有名だが、差は他にもあり、少なくない範囲でグラフィックが描き直されている、全体的な難易度上昇、グラント弱体化、さらに2週目にしか出ない敵がいると、かなり手が入っている。
「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」にはNES版も収録されているので、比較が容易になった。
以下の動画を見ると非常に簡単そうに見えるのだが、プレイ経験がある者なら驚愕する事と思われる。
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最終更新:2025/01/11(土) 06:00
最終更新:2025/01/11(土) 06:00
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