弁天丸とは (ベンテンマルとは) [単語記事]

弁天丸とは、ミニスカ宇宙海賊(小説)ならびにモーレツ宇宙海賊(アニメ)で登場する宇宙海賊船である。

概要

弁天丸は加藤茉莉香を船長(キャプテンマリカ)に運行される海賊船である。弁天丸はオリジナルセブンと呼ばれる独立戦争の時に最初に私掠船免状(海賊船免許)を発行された7隻の海賊船のうちの1隻である。

アニメ版では基本宇宙船なので大気圏を飛ぶようにはできていない(小説版では可能)。21話ではディンギー(小型の宇宙ヨット)に乗って襲われている船長を助けるために強引に大気圏に入り、三代目いわく「“飛べる”んじゃない、“落ちてない”だけだ！」の運転をしている。

ちなみに海賊旗の琵琶の由来は弁天こと弁財天の所持する楽器である。

海賊

加藤茉莉香は弁天丸で海賊行為を行うのであるが、私掠船免状を持って海賊行為を行っているのでモーレツパイレーツと名乗りつつ、加藤茉莉香が行っているのは厳密にはpira tes(非合法な海賊)ではなくpriv ateer(合法の海賊)である。合法な海賊であるので帝国艦隊は計画的な追跡も掃討作戦も行っていないし、星間法の上では一種の軍隊として扱われる。

私掠船免状

海賊行為をするための許可証。独立戦争時オリジナルセブンの7隻に与えたのが始まりで、最盛期には200余隻に免状が発行された。私掠船免状はオリジナルセブンの一隻、白鳥号のように武装を持たない船にも発行されたが、その維持には事実上「超光速跳躍が可能」「軍と打ち合えるレベル」が必要なので、現在残っているのはその1/3以下、巡洋艦クラス以上と推定される。弁天丸はその最低レベルだが、クルーのレベルは高さはおつりが来るほど。

私掠船免状は船長の直系の子息にのみ受け継ぐことが可能。海賊行為を行うためには私掠船免状と船長と船が必要であり、有効期間は50日、その間に海賊行為をすると自動的に50日延長される。14～18話では船長以外のクルーが全員隔離入院し、入院期間一ヶ月の間に私掠船免状の有効期間が切れることを防ぐため、船長は急遽クルー(白凰女学院ヨット部の部員)を集めて海賊行為を行った。

私掠船免状は海明星をはじめとした植民星の独立戦争の時に発行された名残であり、新規の発行は認められていない。又、船長か船を失うと失効してしまう。船長は世襲できるが船は交換不可なので、弁天丸は超古い機体を改造とクルーの腕でフォローしている。しかし18話のジェニー・ドリトルの発言によると裏ルートで新規発行は可能なようである。

ＩＤリング

指輪型の認証機で、これさえあれば、弁天丸のあらゆるセキュリティーを突破することが可能で、最悪一人で弁天丸を動かすことができる。弁天丸のID リングではあるのだが、そのコンパクトな形状に似合わず、中身は相当やばく、19話でのリン・ランブレッタいわく「下手すれば銀河帝国も黙っていない」代物である。　

先代船長はこの指輪をグリューエル・セレニティに預け、グリューエル・セレニティは7話でこの指輪を使って弁天丸に密航している。セキュリティーをスルーするのでクーリエもこの密航にまったく気がつかなかった。グリューエル・セレニティは13話でこの指輪を加藤茉莉香に返却し、以降加藤茉莉香が保持している。

先代船長ゴンザエモン加藤芳郎の指のサイズに合わせて作られているのでキャプテンマリカの指には大きすぎ、普段はポケットに入れているようである。この運用が仇になって19話では紛失騒ぎを起こしている。

21話ではネビュラカップ(宇宙ヨットレース)出場者に無差別発砲してきた敵の囮となるべく、警備用にネビュラカップ運営委員会から借りたディンギーでこのID リングを認証させ、敵にシンボルマークを送信している。このことからこのID リングは弁天丸に限らず他の船に対しても一定の効力を発揮するものと思われる。