クレオパトラとは、古代ギリシャおよび古代エジプトプトレマイオス朝の女性王族の名前。何代にも渡って使われ、その中でも最後の女王となったクレオパトラ7世が特に有名。
この記事ではクレオパトラ7世について解説する。
古代エジプト最後の王朝となったプトレマイオス朝の最後の女王。一般には絶世の美女として知られ、また、ローマ帝国の支配者たちとの悲恋の物語もよく知られている。
クレオパトラ7世(前69~前30)とは、アレクサンダー大王の東征ののちにその配下プトレマイオスによって開かれたプトレマイオス朝の末裔。父プトレマイオス12世と母クレオパトラ5世との間に生まれた。姉が1名、弟が2名、妹が1名存在している。
古代エジプトは非常に豊かな国家である。ナイル川がもたらす生産力などに支えられ、エジプトに蓄えられた財宝はすさまじいものであったといわれる。しかし、その反面、政治は決して安定したものではなかった。
クレオパトラが生まれたプトレマイオス朝は王位継承権を王女と結婚したものが持つという決まりがあり、王子たちは姉、もしくは妹と結婚して共同統治者となりエジプトを支配していた。クレオパトラの両親もまた兄妹、もしくは姉弟の近親婚である。しかし、この政治体制は骨肉の争いが絶えず、クレオパトラの父と姉も争い、父が姉を殺すという事態にまで陥っている。
父の死後、クレオパトラは女王に就任するが、共同統治者として弟のプトレマイオス13世とやはり近親婚をしている。しかし、この共同統治者で夫で弟のプトレマイオス13世とは相性が悪かったのか、クーデターによりクレオパトラは追放されてしまう。
追放されてしまったクレオパトラは逆転を狙って当時地中海世界の覇者となっていた古代ローマ帝国のユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)に接近する。このとき、クレオパトラは寝具(あるいはじゅうたん)に自分の体を包ませ、カエサルに近づいたとされている。
この大胆なアプローチにカエサルは心惹かれたのか、クレオパトラを愛人とし、プトレマイオス13世を除き彼女をエジプトの支配者へと返り咲かせた。
また、この時期にクレオパトラはカエサルとの間に男の子を授かり、カエサリオン(シーザリオン)と名付けている。クレオパトラはそれまで後継者たる男子のいなかったカエサルの後継ぎとしてカエサリオンを押していたといわれている。しかし、カエサルは自らの後継者を大甥のオクタヴィアヌスに定めており、カエサリオンが後継者となることはなかった。
ローマに戻り、凱旋式を挙げるカエサルに従ってクレオパトラもカエサリオンを連れてローマに赴く。この凱旋式ではプトレマイオス13世の協力者となってローマと戦ったクレオパトラの妹が戦利品として引き回されている。大国ローマの支配者カエサルの庇護とエジプトの富を併せ持ったクレオパトラはまさに幸せの絶頂であったと思われるが、世の中はそうはうまくはいかない。カエサルの独裁に不満を募らせていた元老院議員たちによってカエサルはローマで暗殺されてしまうのである。庇護者を失ったクレオパトラは逃げるかのようにエジプトに戻っている。
カエサル死後の混乱を収めるために、ローマから東方に派遣されてきたのが元はカエサルの部下で、今は第2回三頭政治の一角となったアントニウスである。アントニウスは東方での混乱を収めたのち、クレオパトラと面会。その虜になってしまったといわれ、その後親密な関係となる。
アントニウスはそのままエジプトを中心に東方にとどまり、クレオパトラとの間に3名の子供まで作ってしまう。そしてアルメニア遠征に成功すると首都ローマではなくエジプトのアレクサンドリアで凱旋式を行い、また、「亡骸はエジプトに埋めてくれ」という遺言書が暴露されたことにより、「クレオパトラに骨抜きにされた」とローマ本国から大きな批判を浴びることになる。
アントニウスの凋落を見たオクタヴィアヌスはアントニウス、および彼を骨抜きにしたクレオパトラとの決戦を決意する。この戦いはローマ内の内戦ではなく、ローマ対エジプトという構図になっていた。
アントニウスとクレオパトラはアクティウムの海戦においてオクタヴィアヌスに敗れた。この戦いではクレオパトラが真っ先に戦線から離脱し、それを追ってアントニウスも離脱して司令官不在になってしまうという大失態を犯している。
エジプトに逃げ帰ったクレオパトラだが、アントニウスが「クレオパトラ死亡」という誤報で後追い自殺をしてしまうという更なる悲劇に襲われる。エジプトまで追撃してきたオクタヴィアヌスを前に、最愛のアントニウスに死なれたのがショックだったのか、あるいはかつての妹のようにローマで戦利品として見世物にされるのが耐えられなかったのか、彼女もアントニウスの後を追って自死を選んだ。その死は毒蛇にかまれてのものだったとも言われている。
彼女の死後、エジプトを征服したオクタヴィアヌスによってカエサリオンも殺され、ここにプトレマイオス朝は断絶した。以降のエジプトはローマ皇帝の直轄地として存続していくことになる。
絶世の美女であり、ローマの支配者たちを手玉にとってエジプトの女王に返り咲いたりするなどの知略も併せ持っていたのは間違いない。才色兼備であることはカエサルにも認められている。
しかし、その一方でアントニウスの行動が本国ローマにどう映っているのかなどを制御できないなどの失点も見られる。アクティウムの海戦での痛恨の敗北も間違いなく彼女の責任は逃れられない。
後世ではその美貌と華やかだが悲劇的な人生が創作の対象となり、シェイクスピアなどもクレオパトラを題材にした作品を作っている。また、「もしクレオパトラの鼻があと1センチ低ければ世界の歴史は変わっていた」などの言葉も作られた。
掲示板
40 名無しのよっしん
2023/06/03(土) 14:41:59 ID: UABFJDA3mT
もっと言えば件のドラマは、
「おばあちゃんが言っていた…クレオパトラは黒人だ、ってな」を根拠に「ノンフィクションドキュメンタリー」のドラマを作っているので、そりゃ怒られるわなって。
せめて何かこう、トンチキでもいいからそれらしい学説や研究の一つでも持ってくれば、まだマシだったろうに…
おばあちゃんてお前…
そらポリコレかぶれの批評家勢も擁護のしようがないわ。
41 ななしのよっしん
2024/05/23(木) 17:29:38 ID: l7/JHq8TpA
「悲報」ポリコレさん、反省していなかった
次は日本のヤスケで文化汚染を狙う模様
歴史ファンタジーで通せばいいのになんでガチ史実扱いで広めようとするんすかね?
ポリコレとバカにされるだけのことはあるわ
キリスト教時代とやってることが一緒
42 ななしのよっしん
2024/09/22(日) 16:47:01 ID: +amNcDlRh5
Egypt bans Dutch archaeology team from Saqqara due to museum’s ‘Afrocentric’ exhibition
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ファラオを黒人化して展示したオランダの博物館にエジプト政府がブチ切れて発掘を禁止した件もある
日本の弥助もこれと全く同じ文脈なんだよね
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最終更新:2024/12/23(月) 10:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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