超短編小説です 読んでみて下さい どうですか? 感想を下さい 『ホットライン』 家でぼーっとしてたら電話が鳴った。 だが妙だった。音はスマホからではない。 キッチンの方から聴こえてくる。 僕はまさかと思いつつ、レジ袋からバナナを取り出した。 間違いない。おそるおそるバナナに耳を当てた。 「はい……もしもし」 『もうなにやってるのよ!早く出なさいよ!』 彼女からだった 「ちょっと、これどういうこと?バナナって……」 『それがいいんじゃない。普通じゃつまらないでしょ』 あくる日、また電話が鳴った。 今度はダンベルからだった。長電話は酷だ。腕が辛い。 「ねえ、重たくてしょうがない。これはもう勘弁して」 それからまた次の日。電話が鳴った。 まいった。あれは取れないぞ。 僕は夜空の三日月に手を伸ばした。