反対ですね。日本では上手くいかないです。
2016年、スイスではベーシックインカム導入の是非を問う国民投票が行われました。提案内容は、成人に月額2,500スイスフラン(約27万円)、未成年に625スイスフラン(約6万8,000円)を支給するというものでしたが、約77%の反対票により否決されました。反対の主な理由は、財源確保の難しさや労働意欲の低下への懸念でした。
労働意欲の低下が日本ではマズイ。
まず多くの国が民主主義を名乗りはじめた理由は、労働者の生産性を上げるためです。
近代経済学の父、アダムスミスは、当時の奴隷制度に批判的でした。その理由は別に人権とかじゃなくて、奴隷は労働意欲が低く、自発的に生産活動に参加しようとせず、スキルアップの意欲がないので、工業化社会では非効率だからです。
で、最初に奴隷を開放したのが彼の母国英国で、奴隷を開放し、労働者として雇用し対価を払うことで、奴隷は自発的に生産活動に参加するようになり、労働者同士のコミュニケーションも生産効率を上げる方向になりました。
要するに、労働者=生産現場にアイデアが生まれはじめ、産業革命を起こしたわけです。
意欲が低いとこれがないので、イノベーションが起きません。
自発的に生産活動に参加しようとせず、スキルアップの意欲がないのが奴隷の欠点でした。......そして、現代、主要先進国では自発的に生産活動に参加しようとせず、スキルアップの意欲がない、かつての奴隷と同じ欠点をもつ人が増え続けています。
過度な社会保障制度は、奴隷の欠点をもつ人権擁護者、という最悪の人種を増やしてしまいます。
が、これでも問題がない国はありえます。人が生計を立てる上でエネルギー・食の生産流通は必須です。これがなければ いくらお金を配っても、人は飢えて凍え死にます。
労働者の生産性をあげずともエネルギー・食の生産流通が可能な国=エネルギー大国です。(イランが一応、BIっぽいことをやっています)
が、多くのエネルギー大国ではエネルギーの利権が絶対的な価値を持ちます。ゆえに利権者はその地位を守ろうとします。
労働者の生産性をあげずとも、容易に外貨が稼げるので、社会保障制度を充実させる必要がありません。
資源・エネルギー大国では、労働者の生産性をあげなくとも外貨を稼げるので、食・エネルギー配分が可能ですから、ベーシックインカムでも可能性がなくはないです(利権者次第では)
日本は資源・エネルギーはないし、有効利用できる平地面積の割合も少ない(本州の中央は山ばかりですから)、生産性を上がらないと、食・エネルギーを確保できません。
日本は食・エネルギーを海外から輸入しないといけないので、BIは不適合ですね。
90%ぐらい人口が減れば可能かもしれませんけど、エリート集団になればBIも特に不要でしょう。