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ソニー、α9譲りのスピード性能を謳う1型コンパクト「RX100 VII」
24-200mm相当レンズ搭載 最高20コマ/秒のブラックアウトフリー連写など
2019年7月26日 13:18
ソニーは、コンパクトデジタルカメラ「RX100 VII」(DSC-RX100M7)を8月30日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税別14万5,000円前後。
1型センサーを搭載するポケットカメラの最新モデル。メモリー一体の積層型CMOSセンサー(有効約2,010万画素)を採用する。感度はISO 100-12800(拡張でISO 64/80相当も選択可能)。カラーフィルターの刷新で人物の肌色や鮮やかな花などの色再現性も向上しているという。
新たにフルサイズミラーレスカメラ「α9」と同様という信号処理能力を持たせ、AF速度の向上、瞳AF機能の拡充、ブラックアウトフリーのAF/AE追随連写などを実現。Vlogger需要も鑑みて、外部マイク用の接続端子も追加した。
搭載レンズは2018年6月発売の「RX100 VI」と同じ、35mm判換算24-200mm相当F2.8-4.5のZEISSバリオ・ゾナーT*。カメラ本体の形状にも違いは見られず、歴代のRX100シリーズ全機種と共用のジャケットケース「LCJ-RXK」(8月30日発売。税別8,900円)を新たに用意した。
ソニーではRX100 VIIをRX100シリーズのハイエンド機とし、前世代の積層型センサーと同じ24-200mm相当レンズを組み合わせたRX100 VIは、レンズの明るさと高倍率ズームレンズを搭載するスタンダード機に位置づける。
スピード性能を向上
RX100 VIIは、センサーからの読み出し速度自体は従来と同じだが、回路を新しくしたことで更なる高速性を実現したという。電子シャッターでシャッター速度が1/60秒以上の時には、秒間60回のAF/AE演算処理、20コマ/秒の連続撮影、ブラックアウトフリー連写が可能となる。
また、最高90コマ/秒の速度で最大7コマ(JPEG/RAW)を撮影できる「ワンショット連続撮影」機能を新搭載した。ピントと露出は1コマ目で固定されるが、シャッターボタンを全押しするごとに7コマを高速連写する。連写速度は60コマ/秒、30コマ/秒にも切り換えられる。
電子シャッター撮影時には、最高1/32,000秒の高速シャッターや、高速読み出しを活かしてローリングシャッター歪みを抑えた「アンチディストーションシャッター」をアピールする。
AF速度を向上。最新世代のリアルタイム瞳AFも
357点の像面位相差AFに対応。AF速度は、CIPA準拠による内部測定(EV6.6、広角端、AF-Aモード。AFエリアは中央)で0.03秒から0.02秒にアップしている。
ミラーレスカメラのαシリーズでもアピールしている機能として、人物および動物対応の「リアルタイム瞳AF」を搭載している点も特徴。AI技術を活用した物体認識アルゴリズムで被写体の検出・追尾精度を高めた「リアルタイムトラッキング」も使える。
フォーカス枠は、従来のグレーに加えてホワイトとレッドも選択可能。背景によっては枠が埋もれてしまうようなシーンに向ける。頻繁に使うフォーカスエリアのみメニュー表示する「フォーカスエリアの限定表示」や、端のフォーカスエリアに到達したあと循環する設定も可能になっている。
動画
画素加算のない全画素読み出しによる4K動画記録(XAVC Sフォーマット)に対応。オーバーサンプリングの効果でモアレやジャギーが少なく、解像感が高い動画になるというメリットを謳っている。
動画記録時にも瞳AFやリアルタイムトラッキングが使える。AF時の追尾被写体は背面モニターのタッチ操作で指定可能。4K HDR動画の記録も可能。
防振効果の高いアクティブモードの手ブレ補正や、縦位置撮影した動画を後編集で回転させずにすむ機能も新搭載。マイク端子の搭載やインターバル撮影(RAW/JPEG)に対応した点もトピック。
スマートフォンアプリ「Imaging Edge Movie Edit add-on」では、カメラから取り込んだジャイロ情報を用いて強力な手ブレ補正をかけ、ジンバルで撮影したような滑らかさが得られるとしている。
なお、RX100 VIIにシューティンググリップ「VCT-SGR1」と予備バッテリー1つ、非売品のマイク用ブラケットをセットにした「シューティンググリップキット」(DSC-RX100M7G)も同時発売。店頭予想価格は税別15万5,000円前後。
操作性
ワンプッシュで使えるポップアップ式EVF、チルト可能なタッチパネル式の背面モニターといった特徴をRX100 VIから継承。最新のαシリーズにならい、ダイヤルやFnボタンのカスタマイズ性も高めている。
任意のタイミングでオートホワイトバランスの色温度を固定できる「AWBロック機能」を搭載。複数光源があるシーンで便利に使える。また、カスタムホワイトバランスの取り込み枠も上下左右に移動できるよう改良している。