1962年生まれ。映画評論家。京都造形芸術大学映画学科准教授、東京国立近代美術館フィルムセンター客員研究員。
(最終更新:2011年2月2日)
[映像/写真 1]
この五月に三原港からフェリーで三〇分弱の瀬戸内海上に浮かぶ佐木島で「鷺ポイエーシスI──映画と建築の接線」なる野心的なセミナーが開催された。舞台となったのは鈴木了二設計による《佐木島コテージ》(一九九五)。海辺に面した簡素な要塞といった風貌のこの建築物については九七年度の建築学会賞を受賞したこともあり、知る人も多いと思...
『10+1』 No.14 (現代建築批評の方法──身体/ジェンダー/建築) | pp.30-31
[論考]
1 デヴィッド・ハーヴェイは、第二帝政期からパリ・コミューンに至る時期を中心としたパリについての著書『パリ──モダニティの首都』の序章で、「過去との根本的断絶を構成するもの」としてモダニティを捉える「神話」について改めて僕らの注意を喚起している。「この断絶はおそらく、過去に準拠せず、あるいはもし過去が障碍となるならそれ...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.102-110