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EMConf JP 2025 運営の工夫ポイントをざっくりご紹介

エンジニアリングマネジメントを実践する皆さんのためのカンファレンス、Engineering Manager Conference Japan(EMConf JP)を2月27日に開催しました。

ご参加いただいた皆さん、関係各位、ありがとうございました!タイトル画像は「EMConfのE!」をやっているスタッフ一同。

というわけで、わたしは運営のコアメンバーとして企画から本イベントに関わりました。ご参加いただいた皆さんから「初回とは思えないくらいすごくよかった」と褒めちぎっていただき、運営一同とっても嬉しかったのでどんなかんじで運営したのかご紹介したいと思います。

目次でうっすら気づいてしまったかもしれませんが、長いです。

なお、こちらのエントリで使っている画像は基本的には当日スタッフとして撮影担当をしていただいたKOYAMA Tetsuji氏ギークタカギ氏によるもので ©2025 EMConf JP 2025 実行委員会 です。こうやって振り返りが出来たり、しっかりと記録に残すことができて感謝です。

数字でみるEMConf JP 2025

  • 当日参加:500名弱
  • 運営:コアスタッフ6名+当日スタッフで合計約40名
  • 当日スタッフ:30名枠のところ倍以上の応募(熱意がすごい)
  • プロポーザル:40分枠が11倍、20分枠は27倍の倍率
  • 協賛:18枠に対し36社、2倍の倍率

公開情報をまとめただけですが、初回にしては随分と勢いのある数字が並びました。これらはイベントの主旨に賛同いただき、そういう場を一緒に作りたいという皆さんが参加・協力してくださった結果です。ありがたいことです。

EMConfは突然に

わたしとEMConfの出会い。イベント開催前に、運営コアスタッフであるあらたまさんが記事で紹介したり、いくおさんがポッドキャストなどで話したり、パウリさんがイベントで盛り上げたりしていましたが、元々あった以下のEM系のコミュニティの主催者たちが集まって出来上がったのがEMConfなのだそうです。

これらのイベントの運営をしていた、ゆのんさん、いくおさん、あらたまさん、パウリさん、さとだいさんという5人のメンバーが2024年の4月くらいに集まって「こりゃもうEMのカンファレンスをやるっきゃねえ!」というかんじで開催機運が高まり、イベントテーマである「増幅と触媒」が決まったようです。

推測っぽい感じで書いているのはなぜかというと、わたしは5月にカケハシという会社に入りまして、上司のゆのんさんから「EMConfというイベントをやりたいので運営を手伝ってほしい」とお声がけいただいたという経緯なのでそれ以前のことはうっすらとしか理解していないからです。

「エンジニア的な方たち向けのイベントですよね?やります!」ってかんじのノリで参加が決まりまして「EMのことはまだよくわかってませんがイベントは得意なんで頑張ります!」と宣言し、EMConfのコアスタッフをやることになりました。

 

コアスタッフ布陣 運営スタッフページより

コアスタッフとしてやること・会場決め・役割分担

わたしはこれまで参加者2,000名超のカンファレンス運営経験があったり、技術カンファレンスのマスターガイドという同人誌を出したことがあったりするのですが、テックカンファレンスの運営としてやることは実はシンプルです。

会場をおさえ、タイムテーブルを決め、スポンサーを募り、スピーカーを決める。これだけあれば後はだいたい流れでいけます。イベントのコアな部分となるテーマや対象がすでに明確になっていたので、運営としてはそれを実現すればオッケーなので気が楽です。

 

これまでの経験を買われてアサインされたので、まずは会場候補をまとめてコアスタッフ陣へ提案しました。具体的には、初回開催でありイベントテーマ的に交流もできたほうがいいだろうと考えて以下の要件で会場候補をまとめていきました。

  • 参加者は多すぎないように300名くらい
  • セッションは2会場(100&200程度)
  • 交流のためのフォワイエ的エリアがある
  • 懇親会は同会場で実施できる
  • 場所は都内近郊、新宿・渋谷からアクセスがよい

ざっくり15会場ほどを候補にまとめ、テックカンファレンスに適切な要件を満たしているか&予算的に悪くないというオススメ会場を3つに絞ってコアスタッフたちとMTGをしました。ここまでスタッフ加入から1週間、最初が肝心ですね。

 

会場提案でのディスカッションを経てコアスタッフ陣の好み、合意形成の温度感などを見ながら第一候補の会場下見をセッティング。同時に今後の定期MTGをセットし、コアスタッフ6人それぞれの役割を決めます。役割ごとにメインとサブで2名の担当がつき、役割は重複しながらグイグイ進めていくイメージです。

  • 会場・ロジ
  • WEBサイト
  • fortee
  • PR・マーケ・SNS
  • プログラム・コンテンツ
  • プロポーザル
  • 当日スタッフ連携
  • スポンサー対応
  • スピーカー対応
  • 盛り上げ

コアスタッフは全員がイベント運営経験者であり、EMに関連したコミュニティについて熟知しています。これまでの仕事経験も豊富なので、新しいアイデアや解決するべき課題に直面した時は、役割に囚われず率直に議論ができる素晴らしい布陣でした。

 

運営工夫ポイントいろいろ

ざっと紹介していきます

コミュニケーションはDiscordに集約

全てをDiscordに集約し、伝達コストを最小限にするようにしました。大きく以下のようにRoleを設定し、チャットルームのカテゴリを作りました。

  • コアスタッフ
  • 当日スタッフ
  • 協賛各社
  • メディアパートナー
  • スピーカー
  • パートナー企業

伝達するべき情報がRoleごとに違うのでうまく活用ができたと思います。会社が設定しているセキュリティの都合でDiscordに入れない方もいらっしゃいましたが、概ね問題なくいきました。

Discordはこんなかんじ

運営・スタッフの工夫

当日スタッフとの連携と募集方法

「スタッフの練度がすごかった」「統率が取れていた」「対応がよかった」など、多くの方から温かいフィードバックをいただき、心から感謝しています。


この評価は偶然ではありません。準備段階から私たちは「当日スタッフの皆さんのやる気だけに頼るのはよくない」「できる限りの準備はコアスタッフが担うべき」という考えのもと、様々な工夫を重ねてきました。

ボランティアスタッフであっても、事前の準備と適切な工夫があれば多くのことを実現できます。また、このイベントのために時間を割いて協力してくれるスタッフの熱意に応えたいという思いもコアスタッフにはありました。

 

イベント当日スタッフは30名の募集を行いました。応募いただく際には、以下の役割があると事前に公開していました。

  • 会場案内
  • 大会場
  • 中会場
  • アンカンファレンス
  • 受付・転換(懇親会)
  • ブース
  • 控室
  • 撮影
  • 遊撃

応募時には、希望する役割とカンファレンススタッフ経験の有無をあわせて聞いて抽選時の参考にさせていただきました。今回は役割ごとに抽選を行ったのですが、完全ランダムだと経験値による動き方や準備段階での関わり方に大きな差が出てしまう懸念がありました。そのため「各役割にスタッフ経験者が1名以上いる状態」を目指して調整しました。

遊撃ポジションの重要性

上記のスタッフ役割を見て、少し浮いているポジションがあります。遊撃です。募集時にはこういった内容をお願いすると記載しました。

人手の足りないポジションへの応援、トラブル対応など。EM系イベントの運営経験者などを想定。

 

イベント当日は突発的に作業が発生することがあります。この遊撃に関しては、ポジションを固定せずに「解決するべき状況を伝えて、方向性を伝えるのでよしなに対応をお願いします」という対応をお願いする想定でした。

話は前後しますが、結果的に「朝のタイミングは受付まるっとサポートお願いします!」「スポンサーブースエリアに大量の荷物運びたいから10分手伝って!」「動線まるっと変えたいのでお任せしたい!」など、色々とあったところを漏れなくカバーいただけました。最高です。

役割(チーム)ごとのLead設置

カンファレンススタッフ経験がある方が必ず各役割(チーム)にいる状態をつくれていたので、その方にはLeadをお任せすることにしました。基本的には「コアスタッフとチームとの窓口をお願いします」とお伝えしていたのですが、結果的にLeadの皆さんがかなり能動的に動いてくださいました。そしてこれが当日うまく運営がまわる原動力ともなりました。

 

スタッフキックオフ!

開催の1ヶ月ほど前に、参加できるスタッフ有志で集まりキックオフ。チームごとに集まれるようにテーブルに座る位置をきめ、コアスタッフを適宜配置し、食事をしながら懇親しようという会です。「会って話したことがある」というのは意外とけっこう大事です。

キックオフでいいかんじのことを話すさとだいさん

会の締めとしてコアスタッフ達から一言ずつ話すことになり、順番的にわたしがトリになってしまったので「皆さんがEMConfのスタッフをやってよかったと誇れるような体験になるよう準備を頑張りますね!」とお伝えし、大変盛り上がりました。よかった。

 

このようにして後に「よしな力の高い運営スタッフチーム」が形作られていったのでした。

 

スタッフマニュアルの作成

募集の段階で役割ごとにどんなことをしてほしいかを明記し、事前にマニュアルを作成しました。スタッフ全員に共通する内容(心得、会場レイアウト、スタッフの当日タイムテーブルなど)、役割ごとの説明および当日作業内容をまとめイベント開催の2週間ほど前に共有をしました。

 

役割ごとの説明では以下を網羅していました。

複雑なオペレーションが伴う「受付」とテキストだけではイメージしにくい「アンカンファレンス・コミュニケーションスペース」については、それぞれの担当スタッフとコアスタッフとで事前にMTGを行いました。マニュアルをより精度の高いものにしたり、作業内容を調整したりすることができるのでオススメです。

 

また、今回は𝕏での発信を運営が管理するイベント公式アカウントからアクティブに更新していきたいという方針にしました。当日までにスタッフの皆さんにも各役割ごとの解像度をあげていただきたいという意図もあり「当日どんなPostができそうか」を事前に募集するといったことも行いました。

 

ここから先は、方向性ごとに工夫ポイントを紹介していこうと思います。

 

会場構成・参加型企画の工夫

全体でみると横に長い会場となりましたが、企画当初は一部をお借りして実施予定でした。しかし、実施する企画を検討したり、参加希望をいただく声をみていると「これは頑張れるところまで会場を広くしたほうがいいのではないか」という議論がコアスタッフ内であり、フロアごと貸し切ることになったという経緯があります。広くなってやれることが増えた分、参加者体験をどのように向上できるのか。色々と工夫をしてみました。

スタッフマニュアルより、会場全体図

大看板とバックパネル

協賛企業特典の主力コンテンツとしてメジャーな「企業ロゴの掲載」を本イベントでも実施しました。とはいえ、オフラインでのロゴ掲載は会場に行ってみないとわかりません。「看板とバックパネルは写真にしっかり残るので、木材で施工したクオリティ高いものにしたい」というこだわりのもと準備しました。

大看板は高さ2.4メートル、横5メートルというなかなかの大きさ。組み立ては室内で行い、本番の朝にホールへ移動したのですが「扉と看板の高さがピッタリ同じ」という、なかなかに大変な状況でした。

朝8時、スタッフ5人で大移動

 

大看板、ババンと完成!美しいですね

ホールAとホールBで登壇者の後ろに設置したバックパネルもしっかり準備をしました。アルミの骨組みをするタイプもコスト的なメリットが大きいしとてもよいのですが、ここはこだわりポイントでした。

スピーカーを覆う形になりましたがテストして音響的に問題なかったのでヨシ!

朝のKeynoteをご担当いただいた広木さんの後ろのパネル!この画が欲しかった

大看板についてはもう1つ実施したいことがありました。コミュニティの色合いが強めイベントだと最後に参加者みなさんが「自社のロゴのまわりにサインをする」というやつです。あれをやる時に「え、この立派な看板に書いていいの…?」という気持ちになりながら皆さんにサインをしてほしかった。

イベントも終わりに差し掛かるタイミングで協賛企業の皆さんにご案内をし、サインを書いていただきました。 ……こう!

完璧です

そろチェキと撮影用パネルとコミュニケーションスペース

「参加者の皆さんに交流してもらう」と一口に言ってもやり方はそれぞれ。はじめましての方と能動的にコミュニケーションするのはハードルが高いもの。そこで企画したのがそろチェキでした。

 

プレーリーカードさんと一緒に企画を行い、イベント限定のデザインで限定のカードを作りました。偶発的な出会いを促進する狙いで「プレーリーカードを読み取ったら一緒にチェキを撮ってボードに飾ろう!」という企画を実施しました。カードを名札にセットできるようにしておいたので、パッと見て所持者であることがわかりやすく「読み込ませてください!」というコミュニケーションがたくさん発生していました。

 

また、参加者全員に配布する名札に割符のように色違いのイベントロゴを並べ「同じ色が揃ったら一緒にチェキを撮りましょう」というそろチェキという企画を同時に実施。そろチェキの難易度調整のため「割符の色を何色にするか」を議論し、結果的にはすぐには見つからないいい塩梅のバランスとなりました。

 

いざチェキを撮ろう、となったタイミングで撮影用のパネルがあるといいかんじに距離が縮まってよいのではと考えて作ったのが撮影用のパネルです。イベントロゴと、イベントのテーマである「増幅」「触媒」を準備したところ大人気でした。

揃うと嬉しいチェキ体験

 

パネルは懇親会でも大活躍

チェキ用に240枚のフィルムを持ち込みましたが、最終的には200枚ほど撮影しました。コミュニケーションのきっかけの一助になったようで幸いです。

しっかりとチェキボードが埋まりました

秩序のあるジョブボード

テックイベントにいくとホワイトボードが置いてあって求人情報を好きに書けたりするのですが、大きさがバラバラで美しくないなぁと感じていました。そんな時にRSGT2025というイベントで見かけたのが、大きさは名刺サイズまで&ホワイトボードを2分割して「採用したい・採用されたい」という形式でおこなうジョブボードでした。

 

名刺サイズというのもいいし、採用されたいという視点もよいので導入してみました。こちら。「採用されたい」はなかなか難しいなという反省はありますが、沢山の「採用したい」がわかってよかったのではと思います。

 

コミュニケーションスペースとアンカンファレンス

今回、コアスタッフの中で終盤まで「どのように活用するべきか」を最も議論したのがコミュニケーションスペースでした。

を実施したのですが、そろチェキがなかなか好評だったのとコーヒーのおかげで常に賑わっていたのでスペースを有効活用できました。

シャドレの皆さん&カケハシのogijunさんに大感謝

 

また、アンカンファレンスという部屋も準備してみました。飛び入りでセッションができる自由な空間として準備をして、話したい人はホワイトボードに書き込んでおく形式です。

他のテックイベントで実施されている様子を参考にオペレーションを決め、会場の担当スタッフの皆さんにおまかせして盛り上がっておりました。

このあと7割程度が埋まりました

発表するだけではなくディスカッションするセッションもありました

当日振り返りの実施

参加者の半分くらいが参加する懇親会を同会場で実施したいので、ホールAという大きな会場の転換に50分ほど必要になりました。約1時間をぼんやり待ってもらうのもよくないですよね、とコアスタッフで議論をして「クロージングが終わってすぐに振り返りを実施するのはどうか」というアイデアが出て、ふりかえりが得意ないくおさんにお任せすることにしました。

いくおさんは振り返りの引き出しが非常に多く、本という形にしてブースで配布しているくらいに認知されています。

「モデレーターはいくおさんにお任せするとして、パネラーは誰がいいだろう?」と考え、当日お話いただいた皆さんにお願いすることにしました。皆さんさすがのトーク力で、懇親会開始までの時間でにぎやかにふりかえりを実施いただけました。

 

 

必要情報を最初にまとめてお渡しする・名札の工夫

会場にお越しいただいた皆さんには以下の2枚のカードを必ずお渡ししました

  • 1枚目:表が名札・裏が会場MAP&企画説明
  • 2枚目:表がタイムテーブル・裏がスタンプラリー

こういうやつです

ご紹介が遅れましたが、今回のEMConf JP 2025のデザインは全てnagayamaさんによるものです。あのかわいらしいEMConfのロゴも、看板も、パネルも、名札も、ステッカーも、Tシャツも、タオルも、チェキボードも、全てです。

 

名札の制作にあたりnagayamaさんには「名札には自由に記入できるスペースと、コラボ企画であるプレーリーカードまたは名刺を挟めるような仕組みが搭載されていたい」とお伝えしました。(カードが挟めたらいいんじゃない?はコアスタッフあらたまさんのアイデア)

 

最初は四隅に切り込みをいれたらいいと思ってましたが「安定性の面と裏面への影響があるので」という理由で、なんども試行錯誤をしていただいて最終的にこの形に落ち着きました。この切り込みは特殊加工なので追加料金はかかりましたが、安定性抜群、裏にも干渉しない、幅広い厚みに対応可能という納得感ありまくりの素晴らしい仕上がりでした。nagayamaさんに感謝。まだお手元にお持ちの方がいたら再度見てみてください。

 

背後がめちゃくちゃ設営中ですみません

企画説明はイベント会場で何が行われているのかを知ってもらい、参加してもらいたくて書きました。タイムテーブルは元々は会場にロールアップバナーか看板で掲示予定でしたが「手元にあるのが一番便利じゃん」というシンプルな理由で準備しました。

 

スタンプラリーは、スポンサーブースだけではなくAsk The Speakerに参加したり、チェキを撮ったり、アンカンファレンスに参加するとコンプリートできるように設計しました。全16個で、もらえる景品は折り返しの8個でタオル、コンプリートでオリジナルTシャツ(スピーカーと色違い)にしました。タオルは家に帰ってから「いいかんじのイベントだったな」と思い出せるからで、Tシャツはちゃんと着てもらえるよう3サイズ展開にしておきました。折を見てドヤドヤしてくださいませ。

 

協賛企業向けの工夫

普段は自社のスポンサー担当をしているメンバーがコアスタッフには多いので、協賛する際の体験には気を配りました。その中でも議論を重ねながらブラッシュアップして実施したものをいくつかご紹介します。

協賛案内資料をわかりやすく

会場候補を決めるのと同時に進めていたのが「協賛案内資料」の作成でした。協賛特典を決めようとする時に判断材料となるのが以下の要素です。

  • どんな人が参加するのか
  • どんなセッション・企画が行われるのか
  • タイムテーブルはどんなかんじか
  • 開催までに必要な提出物やマイルストーンはなにか

 

協賛する側の気持ちと運営する側の気持ちをいいかんじにミックスしながら、協賛プラン、特典のまとめ、全体スケジュールなどが徐々に明確にしていき、募集を開始しました。実際の募集案内はこちら

 

工夫ポイントとしては、図にしたり、「協賛の流れ」という形で各種締め切りなどのスケジュールを一覧にしたり、更新履歴をわかりやすくするなどをしています。

 

協賛企業向け事前説明会の開催

初回開催ということもあり、当日どういった企画が行われるのか会場の様子はどんな雰囲気か、協賛企業として関連するアイデアをふくらませるための情報がほしいというニーズに応えるために事前説明会を実施しました。

 

オンラインで同じ内容を2回開催しました。会の構成としては、前半で全体向けにイベント準備状況の共有と質問タイムを、後半ではブース出展いただく企業向けの詳細説明と質問タイムを実施。質問がしやすくなるよう、説明パートは録画して質疑応答部分はカットする旨を事前に伝達しました。(後日すべての協賛企業向けに資料と共にアーカイブ動画を共有しました)

 

スポンサーブース出展の企画壁打ち

「EMコミュニティのためにぜひ協賛したい!」と、今回が会社として初となる協賛をしてくださる企業もいらっしゃったのですが「ブースで実施する企画をどうするか検討しているが勘所がなくて困っている」という声をいただきました。

 

自身が仕事としてテックカンファレンスの出展ブースを企画したり、副業で支援している会社さんにブース企画をアドバイスしたりすることがあるので「希望される企業さま向けにブース壁打ちを実施します」とお知らせし、4団体ほど実施しました。

 

スポンサーブースは「企業として知ってほしい・打ち出したいもの」と「参加者が興味を持ってくれるもの」に微妙な違いが発生することがあり、なかなか難しいと感じています。端的にいうと、自分たちの会社のことを知ってもらおうを強めすぎると伝わらないし、豪華なものを配ればいいというわけでもない。参加型にしたり、シェアしたくなるユニークさを持たせたりしながら、参加者の属性や気持ちになって企画をするのが大事です。

 

こういった点をお伝えしながら、現時点での企画を説明いただきつつ「こうするとシェアしたくなるのではないか」「自分たちのプロダクトをより深く知ってもらうためには情報を出す順番をこう変えてはどうか」というディスカッションをして、よりよいブースに仕上がったのではないかと思います。(よくなったと思いたい)

 

これは私が企画担当した自社であるカケハシのブース

スピーカー向けの工夫

冒頭でご紹介しましたが、今回は本当に沢山のプロポーザル応募をいただきました。スピーカーの皆さんのために運営としてできることは、当日までの準備がスムーズに進むように情報を適宜共有することと、当日快適に過ごせるよう環境を準備することでした。

具体的には、Discordにスピーカーとコアスタッフだけが入っているチャネルを用意していつでも連絡が取れるようにしたり、登壇に関する情報をまとめたドキュメントを作成し共有するなどをしました。

 

このドキュメントには「これを読めば一通りのことがわかる」ように基本的な内容をまとめました。

  • タイムテーブル
  • 会場イメージ写真
  • 登壇準備に関わる事項
  • イベント当日の流れや入場方法
  • 会場でのディスプレイ接続方法
  • Ask The Speaker
  • イベントで実施される企画説明

他にも、スピーカー向けに提供されるもの(Tシャツやお弁当など)についてもDiscordで適宜お知らせするなどしていました。

 

Ask The Speakerの工夫

EMConfでは、登壇後にスピーカーと質問者がぐるりと円になってラウンドテーブル形式で話せる1対Nのスタイルを導入しました。これはコアスタッフパウリさんのアイデアで実現しました。

1対Nのラウンドテーブル形式

よくある1:1のスタイルではじっくり話すことが出来ますが、時間管理が難しかったりスピーカーは同じ回答を何度もしなくてはならない場面があったりします。今回導入したラウンドテーブル形式にすると、スピーカーと参加者が同時にコミュニケーションがとることができるので、次のセッション開始までの限られた時間を有効活用することができます。セッションの中にあった話をさらに発展させた議論も行われたようで、とてもうまくいったのではと思います。

 

楽しんでいただけましたか?

ざーーーっと書きましたが、他にも細かな点で工夫や準備をしたり、当日スタッフの皆さんの創意工夫によって実現された目に見えないけど快適にすごせたアイデアが沢山ありました。

全てを書ききることは出来ませんが、参加者・スピーカー・協賛企業の皆さんが「増幅」と「触媒」を感じ、ともに学び、悩みを分かち合い、お互いの心に火を灯せたとしたら運営としてはとても嬉しいです。

 

実現できなかったこと、動線がうまくいかなかったところ、行き届かなかった点などもありましたが、事故なく無事に終えられてホッとしています。関わってくださった全ての皆さんに感謝します。

 

最後に、全ての確認を終えて退館のサインをするさとだいさんの写真でお別れしようと思います。おつかれさまでした!