【フーコーの主要著作:時系列と変遷】 フーコーの思想は、大きく以下の3つの時期に分けて考えることが多い。1. 1960年代前半~中盤:知の考古学的研究• 『狂気の歴史』(Histoire de la folie à l’âge classique, 1961)フーコーの博士論文に基づく大著。16~18世紀のフランスを中心に「狂気」が社会的・文化的・制度的にいかに扱われてきたかを再構築し、近代的理性主義による「狂気」の排除・医療化・制度化を明らかにする。• 『臨床医学の誕生』(Naissance de la clinique, 1963)近代医学がどのように「まなざし(gaze)」によって患者の…