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【合格体験記・G検定】ディープラーニング・Deep Learning検定合格のための勉強法と効果があったあの対策

2022年3月5日(土)に開催された2022年の第1回目のDeep Learning検定(G検定)に合格しました。この試験に合格するために、どのような勉強や準備をしたか、何が有効で何がそうでなかったか、今後、この試験の受験を検討する方のためにまとめておきたいと思います。

Deep Learning検定(G検定)とは?

今や世の中は人工知能(AI)の大全盛時代に入っています。その中でもィープニューラルネットワーク(DNN)を用いたDeep Learningと呼ばれる分野の技術は、画像認識技術から分野から発展を遂げ、その応用は言語認識にも応用され、人間は囲碁や将棋でもコンピュータに勝てなくなり、自動翻訳も精度が上がり、負の側面としてはフェイク画像を作ることも難しくなくなり、世界を大きく変えつつある機械学習分野の中でも非常に重要な分野になっています。

Deep Learning検定(G検定)とは、そのような時代の進歩を受けて誕生した検定試験です。一般社団法人日本ディープラーニング協会のWebサイトによると、「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」と記されています。

試験のシラバスは以下のサイトに説明がありますが、オンライン受験形式(自宅受験)で、試験時間は120分。試験問題は選択式で220問となっています。
www.jdla.org

私が受験した2022年3月5日(土)のDeep Learning for GENERAL 2022#1 では、受験者数と合格者数が以下の通りとなっていますので、合格率は62%ちょっとだったことになります。

なお、この試験はDeep Learningの広範囲な知識を問うものですが、プログラミングに関する問題はありません。簡単な偏微分と行列計算の知識は問われます。また、個人情報保護や著作権含む知的財産権の知識もかなり出題されます。

総受験者数 6,760名
合格者数  4,198名

この試験が面白いのは、自宅で受験となっており、したがって、試験中に調べたり、カンペを見てもよい、というルールになっていることです。ただし、試験問題が多いのでいちいちネットで調べている時間を十分にとることは持ち時間的にほぼ不可能です。要するに、自宅受験だから何か見たっていいよ、でもそんな時間はほとんどないから覚悟しておくように、という感じで、そういう意味ではとてもよく考えられている試験です。

どのような勉強をしたか

勉強としてやったのは、以下の5つです。最初は公式テキストと問題集からはじめて、そこから学習方法と教材を修正していきました。学習期間は2021年の年末から受験までなので3か月ちょっと。時間的には80時間くらい勉強したと思います。

公式テキスト

G検定を受けるなら、このテキストは必須だと思ってください。ここで記述されている範囲よりも幅広く細かいところが出題されますので後述する教材の学習も必要ですが、基礎として、まずはこの本を読んで、内容を理解しておく必要があります。わかりやすいかというと、人によるかもしれませんが、G検定を受けるなら、この本は必須アイテムだと思ってもらって構わないです。

問題集2冊

問題集もいくつか出ています。私は以下の2冊を買いました。どちらもよい内容ですが、結局私は、黒字に赤い見出しの方だけをやりました。この試験に合格しようとするなら、後述するように、他にもやった方がよいものがあるので、問題集については1冊だけでよいと思います。ただ、その1冊についてはきちんとやった方がよいでしょう。

ネットで公開されている模擬試験

ネットで公開されているG検定の模擬テストがあります。以下はStudy AIさんが無料で公開している模擬試験の問題集です。「β版」とあるように、多少手作り感はあるのですが、無料というのは大変ありがたいですし、特に追加の100問は応用レベルの対象も広く盛り込まれていて、とても役に立ちました。ただ、本番の試験は問題の記述量はこれよりかなりあります。
study-ai.com

適時ネットで関連する知識を調べて補う

公式テキストと問題集、模擬試験だけでわかるという方は、元から知っているという人を除いて、いないと思います。公式テキストを読んでもすぐに理解できないことがそれなりにあり、また、ネットの模試をやってもわからないことがあって、ネットを検索しまくりました。加えて、Deep Learningは新しい技術が次々出てくるので、最新トレンドのおまとめサイトなども頻繁に探して読みました。

学んだことや調べたことを、試験中の参照用としても使えるようにWORDにまとめる

学んだことや調べたことをまとめるというのは、それが勉強の工程のひとつという以上に、この試験では意義を持ちます。なぜなら、試験時間中に「参照あり」の試験だからです。試験中に知らないことを調べるにあまりにも時間が足りないのですが、とりあえず学んだことや調べたことをWORDファイルなどにまとめておけば、それを検索して再確認することはできます。ですので、おまとめ資料の作成については、ぜひ、おすすめします。また、ネットで検索すれば、自身でまとめたG検定用のカンニングペーパーを公開している方も何人かいますので、そういう資料を利用するのもありだと思います。

まとめると、学習としては、まず公式テキストと気に入った問題集1冊で基本を学び、繰り返し、ネットの模擬試験を繰り返して理解を深め、適時検索したDeep Learningの知識から学んだことをまとめて理解を確かなものにする、という繰り返しでやりました。また、最新のトレンドについても、人工知能関連のニュースを中心に追いついていけるようにしました。そして、学んだことの要点を、おまとめ資料に残します。

いよいよ試験。どういう準備をしたか

試験ですので、ちゃんと事前に勉強することが第一ですが、それ以外にも、こういう準備をしておくとよい、ということがありましたので、それについて書きます。

パソコンのスクリーンは2画面準備する

自宅で受ける試験です。つまり、受験環境は自分で準備することになります。また、参照ありの試験です。問題量が多いし、調べるだけでは判断がつかないものも多いので、いちいち調べながら進めることはできないものの、ポイントではカンペやネット検索は有効です。試験を受験するスクリーンとは別に、もうひとつスクリーンを準備してそちらにカンペを表示し、ブラウザーを表示しておいて、いつでも調べられるようにしましょう。

安定したネットワーク環境

自宅での受験なので、ネットワークの安定性は重要です。Wifi環境や有線回線の状況など、事前にしっかりチェックしておきましょう。

事前にログインして受験環境を確認しておく

試験の数日前に確認と具体的な手順に関する案内のメールが送られてきます。試験開始の前には、指定されたサイトにログインして、問題がないことを確認しましょう。少し早くはじめてもOKです。なお、わからなかった問題や、後で再確認したい問題は、チェックをつけておくことができます。また、画面には経過時間が表示されます。

丸2時間集中できるようにエナジードリンクを飲んでおく

この試験は、短時間にたくさん問題を解く必要があります。問題の記述量も多いです。このTipsを紹介しているサイトは多くはないかもしれませんが、本当にハードな2時間になりますので、体力や集中力に自信の無い方は、試験開始の1時間くらい前にエナジードリンクを飲んでおくことを推奨します。カロリーが気になる方には、ノンシュガータイプが良いでしょう。G検定にドーピング検査はありません。

試験

結構、細かいところを問われた感じでした。短に用語の意味を覚えておくだけでは不十分で、その特徴や他との違いもきちんと理解しているかどうかを問われたものが多かった印象です。試験が終わったときは、へとへとでした。試験前にMonsterを飲んでおいてよかったです。マジで。これを書きながら、「試験開始1時間前にエナジードリンクを飲んでおく」というのが一番有益なアドバイスかもしれない、と改めて思ったくだらいです。

受験結果

試験が終わって、正直、「これは落ちたかな」と思いました。ただ、この試験はその場では結果は出ません。3月5日(土)の試験の結果がメールで送られてきたのは17日(木)でした。以下の通りでした。あまり誇れる結果ではありませんでしたが、なんとか合格でした。それほど余裕があるとは思えない正答率なので、エナジードリンクの支えがなければ、どうなっていたかわからないとさえ思いました。

■合否結果
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【 合 格 】
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総受験者数 6,760名
合格者数  4,198名

■シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)
1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題:88%
2.機械学習の具体的手法:72%
3.ディープラーニングの概要:60%
4.ディープラーニングの手法:64%
5.ディープラーニングの社会実装に向けて:75%
6.数理・統計:66%
7.法律・倫理・社会問題:64%

※総合得点率、設問個別の正解・不正解、本試験の合格ライン等は開示しておりません。あらかじめご承知おきください。

しばらくして、合格を証明するデジタルバッジと合格証明書がPDFで送られてきます。また、コミュニティへの入会資格が得られて、イベントの案内や、Slackのメンバーの案内が届きます。

最後に

Deep Learningは機械学習分野において極めて重要なテクノロジーになっています。ディープラーニング検定(G検定)の学習は、急速に進歩し次々新しい技術が生まれているこの分野を体系的に学習するきっかけとして有意義です。広範囲な知識が問われるものの、プログラミングの知識は問われないので、普段プログラミングはやらないといった人でも合格は可能です。個人的には、試験はとても大変であったものの、あちこち虫食いだらけだったこの分野の知識を網羅的に確認する上で大変有意義でした。みなさんも、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。