仕事力

心に響く自己啓発

2024-01-01から1年間の記事一覧

発想を転換する

マーケターの竹内唯通(たけうち ただみち)さんの著書「不良在庫は宝の山」(マイナビ新書 2015年)を拝読しました。この著書では、商品の不良在庫をマーケティング手法を用いてヒット商品という宝の山に変貌させた事例を平易に解説されています。 ここでは…

ポジティブに反省する

「一日一止(いちにちいっし)」という言葉があります。これは、一日に一回は立ち止まって自分を省みるという意味です。「一止」の文字に注目してください。「止」の上に「一」を乗せると、「正」という文字なります。一日に「一回、止まること」は正しいこ…

「M-1はじめました。」を読んで

書名:M-1はじめました。 著者:谷良一(たに りょういち) 出版社:東洋経済新報社 出版年:2023年 2001年のクリスマスの日(12月25日)、第1回M-1グランプリ決勝戦の生放送が行われました。この大イベントを企画し段取りし実現した中心人物…

非効率が感動をもたらす

「人は話し方が9割」で有名な永松茂久さんの著書「喜ばれる人になりなさい」(すばる舎 2021年)を拝読しました。この著書は、ご家族やお仲間とともに、実業家として歩まれた道筋を記された自叙伝です。ビジネスや人生に関する教訓が盛り沢山です。 著者は…

失敗を糧にする

吉野家元会長の阿部修仁(あべ しゅうじ)さんと経済学者の伊藤元重さんとの対談が記された「吉野家の経済学」(日経ビジネス人文庫 2002年)を拝読しました。 もともと個人商店であった吉野家は、「うまい、安い、早い」を店の特徴にして、全国に200店舗…

「鹿男あをによし」を読んで

書名:鹿男(しかおとこ)あをによし 著者:万城目学(まきめ まなぶ) 出版社:幻冬舎文庫 出版年:2010年 主人公は、東京の大学院研究室に所属する男性研究員です。ちょっとしたトラブルを起こしたこともあり、気分転換のため奈良の女子高の理科教師をやっ…

自然にやる気を起こすには

やる気が起こらなくて、仕事や自己啓発が進まないといったことはないでしょうか。 心理学や哲学で有名なウィリアム・ジェイムズさんの言葉は、やる気を引き出すヒントになります。著書「ウィリアム・ジェイムズ著作集・1 心理学について」(日本教文社 1960…

「割れた窓」を放置しない

「壊れ窓理論の経営学」(マイケル・レヴィン著 光文社 2006年)を拝読しました。壊れ窓理論は「割れ窓理論」とも翻訳されます。割れた1枚の窓が修理されずに放置されていたら、誰も注意を払っていないとみなされ、建物の残りの窓も近々に割られてしまうと…

「三つの鏡」を持つことが望ましい

湯浅邦弘著「貞観政要(じょうがんせいよう)」(角川ソフィア文庫 2017年)および出口治明著「座右の書『貞観政要』」(KADOKAWA 2017年)を拝読しました。貞観政要は、唐の第2代皇帝、太宗(たいそう)の言行録です。 太宗は三つの鏡を持って善政…

お客さんの反応を見逃さない

工学博士の畑村洋太郎さんの著書「失敗学の法則」(文春文庫 2005年)を拝読しました。 業績が思わしくなくて悩んでいるビジネスパーソンは、うまいラーメン店の店主を見習うべきだと述べられています。 東京のとあるラーメン店は、平日でも行列ができていま…

GDPは「豊かさ」のすべてではない

GDPの伸び率や国民一人当たりGDPのニュースに接して、一喜一憂することがあると思います。元金融トレーダーの田内学さんの著書「お金のむこうに人がいる」(ダイヤモンド社 2021年)を拝読して、GDPが「豊かさ」の経済指標として万能ではないことを…

落語「井戸の茶碗」

古典落語に「井戸の茶碗」という噺があります。 江戸時代では、紙くずなどは貴重なものでリサイクルして使っていました。当時のリサイクルの行商人は「くず屋」と呼ばれていました。 清兵衛という正直者のくず屋さんが、娘と二人で暮らす浪人、千代田卜斉か…

全会一致の決議では危うい

P.F.ドラッカーさんは、著書「マネジメント エッセンシャル版」(ダイヤモンド社 2001年)の中で、全会一致の会議で決定してはいけないと述べています。 マネジメントの行う意思決定は、全会一致によってなされるようなものではない。対立する見解が衝突…

過去→現在→未来へとたどる

人材育成コンサルタントの渡瀬謙さんの著書「本音を引き出す『3つの質問』」(日経ビジネス人文庫 2016年)を拝読しました。 先方の本音がわかると、営業をはじめとした社外との会話、さらには上司と部下との関係などの社内の会話が円滑に進めやすいと述べ…

「督促OL修行日記」を読んで

書名:督促OL修行日記 著者:榎本まみ 出版社:文春文庫 出版年:2015年 この本は、新卒でクレジットカード会社の督促を行う部署に配属された著者が経験した苦労談であり、督促のノウハウ集とも言えます。なお、著書に登場する人物などが特定されないよう…

論文を読む:Y理論は万能ではない

論文名:Y理論は万能ではない 著者:ジョン・J・モース(元カリフォルニア大学大学院教授)、ジェイ・W・ローシュ(ハーバード・ビジネススクール教授) 出典:新版 動機づける力 (ダイヤモンド社 2009年) 日本語訳発表年:2008年 【あらまし】 X理論…

商売は「売って代金をもらったら終わり」ではない

マーケティング専門家の永井孝尚(たかひさ)さんの著書「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」(SB新書 2016年)を拝読しました。著書の中に、「人はベンツを買った後どうしてベンツの広告を見てしまうのか」という章があります。 僕がベンツを…

「最強の経営者」を読んで

書名:最強の経営者 アサヒビールを再生させた男 著者:高杉良 出版社:講談社文庫 出版年:2018年 1986年、樋口廣太郎(ひろたろう)住友銀行副頭取は、転籍してアサヒビールの社長になりました。当時、アサヒビールの全国シェアは10%を下回り、業界…

足るを知る

デール・カーネギーさんは、著書「全訳 道は開ける」(創元社 1959年)の中で、どんなお金持ちであっても、 一日に三回しか食事はしないし、寝る時はベッドが一つあれば足りるのだ。 と述べています。 しかしながら、人の欲望には際限がありません。素敵なレ…

制約条件=成長条件

人材育成などの専門家、福島正伸さんの著書「キミが働く理由(ワケ)」(中経出版 2009年)を拝読しました。 著者は大学を卒業し、せっかく就職した会社で何の魅力も感じられず、入社月に退職してしまいました。 その後著者は、4つの事業に取り組みましたが…

「聞き流してください」と言われると、人は聞き流さない

コピーライターの川上徹也さんの著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?」(アスコム 2022年)を拝読しました。この著書には多数の参考文献が記されており、そのすべてが海外の文献(一部翻訳書があります)です。本当は難解な内容を初心者…

創発戦略とは?

経営学者のヘンリー・ミンツバーグさんが、「創発戦略」を提唱しました。創発戦略は、当初決定した計画を実践する過程で予期していなかった状況が発生した場合、その対応のため、現場で適宜修正を加えながら試行錯誤して形成されるものです。 創発戦略に基づ…

厄介ごとではなく、恵まれているものを数える

僕は今月初旬に、日帰りの手術を受けました。手術を承諾した際、手術前・手術中・手術後の注意事項の数々を看護師さんから聞きました。とりわけ、術後の身体へのダメージがどの程度なのか、心配になりました。また、半年近く続けなければならない自宅でのセ…

井戸水のような思考

僕は小学生のころ、田舎で美味しいスイカを食べたことを覚えています。井戸の中で冷やしたスイカです。甘くて、しかも冷たいのです。当時の田舎には冷蔵庫がありませんでした。井戸が冷蔵庫の代わりになっていました。 ちなみに、都会でも電気で冷やす冷蔵庫…

リフレーミングとは?

リフレーミングとは、フレーム(物事の枠組み)をリフレーム(組み直す)することです。物事を見る視点を変えると、別の枠組みに捉え直すことができます。つまり、デメリットやネガティブなものが捉える枠組みを変えることによって、メリットやポジティブな…

「完全版 上杉鷹山」を読んで

書名:完全版 上杉鷹山(ウエスギ ヨウザン) 著者:童門冬二 出版社:PHPエディターズ・グループ 出版年:2019年 この著書は、山形新聞に連載された「小説 上杉鷹山」、ビジネス書「上杉鷹山の経営学」、追筆された「再考・上杉鷹山」の3部で構成されて…

教えるということは?

先日、ある官庁が主催するセミナーに出席しました。大きな会場は満席でした。今までよくわからなかったことを身につけよう、役に立つだろうと考えていました。このセミナーを作戦会議ととらえ、僕はやる気満々でした。 しかし、講師の方々は正しいことを説明…

8割の生き方

100%のがんばりというのは、果たして適切な生き方なのでしょうか。 一生懸命がんばる姿を見て人は、美しいと感じることがありましょう。また、応援したくなる気分になることもあるでしょう。 しかしながら、目一杯がんばる姿に接して、息苦しくなること…

夫婦円満の秘訣

2024年5月25日のヤフーニュースで、DAIGOさんは夫婦円満の秘訣を語っています。それは、DAI語で「OY」、すなわち「思いやり」です。結婚9年目で、お幸せそうです。 一方、デール・カーネギーさんは彼の著書「人を動かす」(創元社 1958年…

「ひよっこ社労士のヒナコ」を読んで

書名:ひよっこ社労士のヒナコ 著者:水生大海(みずき ひろみ) 出版社:文春文庫 出版年:2019年 書名にある「社労士」とは、社会保険労務士(国家資格)の略称で、社会保険や年金、労務管理、雇用調整助成金などの手続きをする専門家です。主人公の女性は…