ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

OS X付属の中国語フォント(ST○○)は出力不可


ちょっとだけ中国語DTPの続き。

仕事でちょっとだけ中国語が必要になった。普段中国語の仕事なんてやらないので、まず文字の入力からしてさあ大変。
文字の入力については、手書き入力サイトを利用してなんとかクリア。

よっし、これであとは出力するだけ!楽勝!と思いきや。


出ないっっっ!出力がでないよ〜!


なぜか中国語を使ったPSがことごとくTrueflowでエラーに。
問題のフォントはST Song。OS Xに標準でついているTrueTypeフォント。

ええっ?なんででないんだ?TrueTypeだから?いや、でも最近はTrueTypeでも問題なく出るのに…。
うーん、じゃあInDesignからPDFにフォント埋め込みで書き出して、それを出力しよう。それなら大丈夫だろう。と、PDF書き出し。

ところが。


▲埋め込めません!


えっ、も、もしかして、埋め込み不可フォントなの??

無駄なあがきと思いつつも、今度はPSでフォントを全てダウンロードする形で書き出し。



▲頼む!



これを変換。



▲ダメだっていってるだろ!



撃沈………!



「Error: STXihei cannot be embedded because of licensing restrictions. 」
「Font vendor (SINO) does not permit this font to be embedded in PDF. 」
と、いうことで。
まさかの埋め込み不可フォントでした。


フォントによっては、PDFへの埋め込みを許可しないフォントがあるのは知っていたし、いままでにもリコーのHGフォントなんかで埋め込み不可フォントにあたった事はあるのだけど、まさかOS標準フォントにそんなのがあるとは思わなかったよ!

試してみたところ

  • 华文宋体.ttf STSong
  • 华文楷体.ttf STKaiti
  • 华æ–‡仿宋.ttf STFangsong
  • 华æ–‡黑体.ttf STHeiti
  • 华æ–‡细黑.ttf STXihei

この辺りはアウト。
全部SinoType Technology 社のフォントだね。ライセンス、厳しいのかな。
というか、この辺がだめだとOS Xに付属するほとんどの中国語フォントがダメなんですけど。
「OS Xには中国語フォントもついてるから、多国語DTPも簡単」なんて言ってた自分をぶんなぐってやりたい。ばかばか。


今回使いたいのはSTSong(細明朝系の中国簡体字フォント)だけなので、なんとかそれに変わるフォントを探さなければなりません。


もうフリーフォントでも何でもいいから、どっかにないかしら…とWebの海をさまよう…とGoogle様に「Adobeの中国語フォント」というキーワードが。


え?Adobeも中国語フォントって作ってるの?あ!もしかして!と慌ててパソコンの中を検索。


ありました!


Adobe CSをインストールすると大量にインストールされるフォント、その中でもCS2とCS4をインストールした時のフォントの中に「AdobeSongStd-Light.otf」という明朝系中国簡体字フォントが入ってました!

助かった〜

幸いなことに、この「AdobeSongStd-Light.otf」と「华æ–‡仿宋.ttf(STSong)」見た目ほとんど同じです。

CS2には「AdobeSongStd-Light.otf」しか付属してないのですが、CS4には

  • AdobeKaitiStd-Regular.otf(华文楷体.ttf STKaiti)
  • AdobeHeitiStd-Regular.otf(华æ–‡黑体.ttf STHeiti)
  • AdobeFangsongStd-Regular.otf(华æ–‡仿宋.ttf STFangsong)

と、あと3種類が付属していて、それぞれ代用できそうです。

しかし、まさか埋め込み不可だなんて(そして出力でもでないなんて)予想外だったよ。
中国語DTPをやってる人には常識なんだろうな。気をつけよう。