初心者が"次"に買うイヤホン(2024/09)

はじめに

経緯

ch1248.hatenadiary.jp

↑の記事を書いた後、古からのオーデイオ・オタクであるc_CさんにTRN ORCAが好評で、「次にもう少し高いイヤホンで良いものは無いか?」と聞かれたため、「これはシャッシャッと優秀なイヤホンを提示しなければならぬ!」という思いと同時に、「初心者が2個目に買うイヤホンとしてまとめてみてはどうか?」で良いとこ取りをしようとしたため。

記事の方針

  • 価格帯:6000~11000円
    • 多少価格が前後するのはあり
  • TRN ORCA(Type-C版)より音質が良いと思われるものを選ぶ
    • できれば差を感じやすいもの
  • 花見川の所有イヤホンから選ぶ
  • ポタオデ初心者が2本目に選ぶ手引きに
    • ドライバ構成を意識した記事構成に

基本事項共有:ドライバの種類

ドライバの種類で記事構成分けているので、念のためドライバの基本事項を記載する。

DDについて

「ダイナミック(D)ドライバ(D)」の略で、永久磁石とボイスコイルにより振動板(ダイヤフラム)を振動させて音を出す。なお、1つだけダイナミックドライバを搭載したイヤホンを「1DD」のように書く。

構造上低音を出しやすいが、高音部分が課題となりやすく、後述のBAドライバで高音出力を代替(ハイブリッド構成)することも多かった。しかし、技術の進歩により2020年頃からエントリークラスにも1DDで全音域満遍なく出力できるドライバが出現し、現在では1DDで完結するイヤホンも多い。

2024年現在では、全音域完結するDDを複数搭載(例:3DD)し、低音を分厚くしたイヤホンも多く見かける。
なお、振動板部分の素材やメッキの種類により、音の傾向がかなり変わってくる。

https://www.audio-technica.co.jp/headphone/navi/whatis/images/anime04.gif
audio-technica公式HP「イヤホン・ヘッドホンを識る」-「2 ヘッドホン・イヤホンの構造」-「ドライバーユニット」より引用

BAについて

BAとは「バランスド・アーマチュア」の略で、音声信号を受けたアーマチュアがドライバーロッドを通じて引っ張ることにより振動板(ダイヤフラム)を振動させて音を出す。構造上小さくしやすく複数搭載しやすいが、表現できる周波数帯が狭く、1ドライバで高域のみ担当してDDを補助(1DD+4BAなど)したり、多数搭載(5BAなど)して全音域をカバーしたりする。

BAは伸びる高域を出すが、質感が若干金属的なのが特徴で、「BAの音」と呼ばれることが多かった。2024年現在では各ドライバを調整して全体の質感を自然にしたり、BAそのものが自然な質感の音を出すケースも多い。

余談だが、元々補聴器用のドライバで現在でも使われている。

https://www.audio-technica.co.jp/headphone/navi/whatis/images/anime05.gif
audio-technica公式HP「イヤホン・ヘッドホンを識る」-「2 ヘッドホン・イヤホンの構造」-「ドライバーユニット」より引用


……という経緯を踏まえた上で、ドライバ構成別にお薦めイヤホンを紹介していく。

1DD

KEFINE Delci:¥7000~10000

https://pbs.twimg.com/media/GNcZ0hBasAEzNdb?format=jpg&name=small

低域中域基調の暖色傾向オールラウンダー1DDイヤホン。

低域と超低域がよく効いているが、適度な締まりがあるため品が良い。
暖色系のやさしい音のため、聞き疲れもしない。
高音は大人しくあまり伸びないが、必要な時にはしっかり出る印象。音場は広い。

特筆事項として、イヤーピースをTRN T-Ear Tipsに付け換えると、ガッと寒色方向に寄って、低域高域基調の若干暖色寄り中立イヤホンに変貌すること。
低域はカッチリ締まり、resolution(輝度)は上がり、音は明晰になる。TRN ORCAの上位版みたいな音。
なお、2024/09/14時点だと、Amazonでは若干高騰気味なのでアリエクで買うと吉。

ConchやORCAのようなTRNのイヤホン持ってる方は是非とも試していただきたい。


Xでのリアルタイムレビュー

Maestraudio MA910SR アイドルマスターU149Edition:¥8000~10000

https://pbs.twimg.com/media/GOGgr2_bIAAqfXK?format=jpg&name=small

Maestraudio MA910SR(相場¥17500)のアイドルマスター版。
オリジナルとは接続端子がMMCXという違いのみで音質がほぼ変わらないにも関わらず、大体¥10000、時々¥8000という破格の値段で売られている。

音はやや寒色寄り中立低域高域基調(弱V字)。
ボーカル(中音)がよく映え、resolution(輝度)は高く、全体的に音に締まりがある。
音場も適度に広く、定位も良く、分離能も高く、各ジャンルの質感も良く、(この価格帯としては)これと言った弱点が無い。

「いや、アイマスとか知らんけど……」という人もいると思うが、Amazonやフジヤエービックで¥8000で売られているのを見たら騙されたと思って買ってみて欲しい。

なお、2024/09/14時点で、在庫切れが目立ってきているので、欲しい人は今の内に確保しておいた方が良いかも。


Xでのリアルタイムレビュー

SIVGA Que:¥10000~12000

https://pbs.twimg.com/media/GU2sGQGbMAAJeFw?format=jpg&name=small

暖色系低域中域基調高解像度イヤホン。

音場が広く、非常にresolution(輝度)が高い。
低音がアタック感がありつつも、深い所まで鳴り、超低域もよく出て心地よい。おそらく低音に関しては今回紹介した1DD系では最も質が高い。
高域は控えめかと思いきゃ、なかなか鮮烈で刺さらない限界ラインの所まで主張しつつ、美しく伸びる。
空気感の良さの表現が上手く、アンビエントやソウルなどのジャンルにもよく合う。
さらには北米産メープルを使ったハウジングは上品で、ケーブルも取り回し良く手触りも見た目も滑らかだ。

欠点としては、definition(音の輪郭の明晰さ)が若干低いことと、
(節度のある部分で止まるが)低音が膨らみを持つ部分で好みが分かれること、
高音が鮮烈でその手の刺激を嫌う人には向いてないこと、この辺りだろう。

欠点が多いようにも見えるが、これだけ量感と弾力感、深みのある低音を表現しつつも、高音は隠れず美しく主張し、かつ音場も広くて定位が良く、各ジャンルでも質感良く、実際に聞いてみると不得意なジャンルがあまり無いという極めて優秀なイヤホン。
欠点の部分で好みが若干分かれる部分があるが、珍しいタイプのイヤホンでもあり、好みで無くても買う価値があると個人的には感じる。

逆に、好みの人には決して手放せない一本となるだろう。お薦め。


Xでのリアルタイムレビュー

1DD+nBA

ND X12:¥4500~7500


中級者向けハイブリッド(1DD+5BA)イヤホン。

下の図の通り、スイッチ付きで3モード(011/101/110)用意されているが、デフォルトは「000」であり高域がキツく、バランスの悪い音になっているので必ず変更する必要がある。
イヤホンスイッチ用ピンを使ったり、無い人は芯の出ていないシャープペンや爪楊枝を使ってやさしく切り替えよう。

ND X12 Switch

筐体の能力と比較して、付属ケーブルもそこまで質が高いものでは無いので、リケーブル推奨。 スイッチの件も含めて、ある程度判ってる人(=中級者)向けイヤホンと言える。

高音基調寒色系の音で、KZ D-FIやEDC Proのような近年のKZ 1DDに似た鮮烈な高域を持つ。

解像度は特にresolution(輝度)が高く、音場はそこまで大きく無いが音場表現は奥行きを若干感じるし、音の追従も割と良い。
音の傾向的にややジャンクフード的で、高域の質感が粗い部分があったり、音の正確性は良くない。
その分、テンポよく楽しく鳴らす節があり、ふとうまい棒の雑な食感と味が恋しくなるのと同様に、何かの拍子に聞きたくなる音。
人を選ぶ音質ではあるが、合う人には良い相棒となってくれるイヤホン。

なお、DACなどの上流の影響も受けやすく、「iPhone(Apple Music)→FIIO KA3」環境だと「110」が最も良く感じたが、「PC(Amazon Music)→APS-DA101」環境だと「011」が最も良く感じた。

KZ ZS12 Pro X(スイッチ付き):¥4800~8700

https://pbs.twimg.com/media/GUc9iYNaoAEFbK8?format=jpg&name=small
こちらもND X12と同じ1DD+5BA構成だが、音傾向はかなり異なり、低音基調の非常に均整の取れた音。金属筐体なせいか音の響きも良く、見た目も堅牢で格好良い。

スイッチ付き版(チューニング可能版)とスイッチ無し版があるが、必ずスイッチ付き版を買うこと。というのもスイッチ無し版は高音基調低音少なめな音で悪く無いのだが、ZS12 Pro Xにする必然性が薄い。スイッチ付き版は、

  • スイッチ1:ONで低音を増やす
  • スイッチ2:ONで低音を増やす
  • スイッチ3:ONで低音を増やす
  • スイッチ4:ONで高音域を抑制する


となっており、スイッチ全てOFFだとスイッチ無し版と同じ音で、スイッチ1~3のONにしたものの数が増えていくほど低音が増える。
では、「スイッチ全てONにした際は低音バカになるのでは?」と思ったら大間違いで、低音が非常に上質で重すぎない上、高音もきれいに響く。ZS12 Pro Xはスイッチ全てONで真価を発揮できる。

そして、イヤーピースはフジツボ状シリコンタイプと、筐体に最初から装着済のフォームタイプのものがあるが、必ずフォームタイプのものを使うこと。しっかり低音が響くようになる。

俺はこの状態でのKZ ZS12 Pro X の低音がとにかく好きで、ゴリッとガツンと響くベースだけでなく、サブベースも静かに唸るように響くのに、高音を全く邪魔せず、高音は高音で伸びていく。これが本当によい。
特に男性ボーカル曲やサブベースが広がる曲を非常に魅力的に鳴らす。

ケーブルはいつもの低品質のものなので、端子が2PINやQDCのものでリケーブルすると、より音質が向上する。Conch付属のRed-Chainも接続可能で、高音が明晰になり、ベースの弾力が上がる。
リケーブルでわかりやすく変わるので、2個目のイヤホンとして適切だろう。


Xでのリアルタイムレビュー

nBA

KZ AS10 Pro:¥4500~11000

https://pbs.twimg.com/media/GUixXt7WUAA1UOM?format=jpg&name=small
BAのみで構成された5BAイヤホン。

BAは高音はが得意と言われがちだが、むしろ本機は中音域や低音域が得意で、ZS12 Pro Xに音の方向性が近い。
ゴリッとした低音も出してくるし、サブベースも割と出る。ZS12 Pro Xと比べると音が暗めで濃厚で、やや落ち着いた印象がある。
そして、質感についても一部高音が金属的な部分があるが全音域の質感は良く、良い意味でBAっぽさが少ない。割と音場も広く、音場表現もなかなか上手い。

割と何でもこなすイヤホンなので、初BA機&オールラウンダー機としての2台目に良いイヤホンだ。KZケーブルなので、リケーブルの伸び代が大きい点もポイント。
こちらもZS12 Pro Xと同様に、フォームタイプのイヤーピースが最初から装着済なのでそのまま使おう。

なお、Amazonで買うよりアリエクで買う方が圧倒的に安いので、購入時は注意。


Xでのリアルタイムレビュー

1PD

※2024/09/15:ESTと記載していたため、PDに修正

NICEHCK F1 PRO ¥10000~¥15000

https://pbs.twimg.com/media/GRuZOt2aMAA1hPA?format=jpg&name=small
本記事で唯一の平面磁界駆動ドライバ(PD)搭載イヤホン。
平面駆動ドライバはDDの一種ではあるのだが、自分も理解できていないことが多いのですのーさんの記事でも読んでくれ(丸投げ)
平面駆動イヤホンは素直で自然な音を出すものが多く、平面駆動の正道を行くタイプだと感じたので今回紹介する。

F1 ProはZS12 Pro XやAS10 Proのような低音の強さは無いが、この価格帯には似合わない全音域で自然で澄んだ音を出す。
傾向は寒色系でベースは盛っていないはずだが、サブベースの補助が厚く、低音の満足度が高い。高域と中域の解像度は高く、高域は美しく伸び、中域も魅力がある。全体的に音のバランスが良い。音場は広く、立体感があり音場表現も良い。

音質とは別の面も取り上げると、デザインがシャープな感じで良い。
NICEHCKがケーブルメーカーなので、ケーブルの質が高く、取り回しも大変良い。ケースも割と高級感がある。

結果的に絶賛してるが、この通りなので困る。
平面駆動に興味があったり、バランスの良い音を2本目に欲しい場合に非常にお薦め。
いや、むしろ1本目でもいいかもしれん。


Xでのリアルタイムレビュー

あとがき

途中謎の頭痛が二週連続続いたせいもあり、書き上げるのが一ヶ月ほどかかってしまった。
書いてる途中にイヤホンの在庫や価格が変わるので、再度見直す羽目にもなった。というか、1ヶ月で状況が目まぐるしく変わるのが有線イヤホン界なので、2本目を購入する皆さんは覚えておきましょう。

ちなみに、この中でどれがトップクラスに好きかと言われたら、NICEHCK F1 ProとSIVGA Queです。
この2機は音質は寒色と暖色、デザインはメタリックとウッドと色々対称的なとこも気に入ってて、どちらか1本ではなく、2つセットで欲しい派です。好き。

それでは皆さん良いイヤホンライフを。

初心者向け有線イヤホンまとめ(2024/03)

kanose.hateblo.jp 加野瀬さんの中華イヤホンおすすめ記事に「ナイスエントリ!AIYIMA H2 miniもいいよ!!」とブコメ付けてたら、「花見川さんも書きましょう!」と言われたので書かざるをえまい。

はじめに

5万円のイヤホン紹介したり、高級DAC使え!と言っても皆裸足で逃げ出すだけなので、本エントリの方針を決めておく。

  • 読者層は有線イヤホン初心者を想定する
  • 低価格帯のイヤホンを対象とする
    • 上限は1万円台半ば程度に収める
  • アンプの駆動力が必要なイヤホンは避ける
    • 平面駆動ドライバやパッシブラジエータ搭載の機種など
    • 初心者が手軽に試せないので……
  • 所有イヤホン、あるいはガッツリ試聴経験があるもののみ紹介する

では開始。

DAISO 7301 ï¿¥550

DAISO本気の初代ハイレゾ

DAISO AL-001(¥330)という非常に出来の良いイヤホンがあり、「DAISOなかなかやるなあ……」と思っていたら、急にハイレゾの名を冠して登場したのがこのイヤホン。ドライバ構成は1DD。1

前提の話となるが、DAISOはオーディオにかなり力を入れており、AL-001をはじめ、300円スピーカーや1000円のBluetoothスピーカーなどは大変出来がよい。DAISOには音作りのポリシーがあり、「音のバランスの良さ」「中高音の美しさ」を優先し、余裕があると低音にも配慮する……という形を取ることが多い。

そして、7301はKZ ZVXなどの万能型1DDの流れが来た後に、DAISOがすかさずキャッチアップして発売しており、ある意味中華イヤホンが無ければ出てこなかったイヤホンとも言えるかもしれない。

じゃあ音質はどうなのかと言うと、これが素晴らしい。1000円代のイヤホン含めてトップクラスの音質。

暖色寄りニュートラルで中高音の解像度が高く、低音も量感と迫力があるが割と品がある。音のバランスと配分も良い。中音の質が高いのでボーカルも伸びる。分離能も高くて、音の混雑も少ない。曲によっては5倍の価格差を持つKZ ZVXにすら優位を取る。何なんだこいつ。

6~7年前であれば1万円超えそうな音ではあるので、大変コスパが良い。
買いたい場合はもちろん近所のDAISOとなるが、DAISOのネットショップでも購入可能。

型番は間違えないように気をつけよう。

DAISO 7301

DAISO 6071 ï¿¥550

中高音と解像度に寄せた二代目ハイレゾ

DAISO 7301発売後しばらくして、二代目となる新機種4種が発売された。

ドライバ構成は1DD。音質は7301よりも低音の量感と迫力があり、深いところまで鳴る。その分全体の解像度を少し犠牲にした。そのため、7301よりも暖色。一方で、分離能はあまり下がっておらず、中高音は美しく、ボーカルも伸びる。

低音の迫力があるので、映画やゲームにも向いている。面白いのは解像度が下がってウォームなったせいか、聞き疲れしにくい音質になっており、BGMを流すにも向いている。

音全体のバランスが良いので、もちろん通常の音楽鑑賞にも良い。

7301と並ぶDAISOの名機と言えるだろう。

7301と同じく、6071もネットショップにて販売されているため、近所に売ってない方は購入してみるとよい。
余談だが、同じく二代目ハイレゾである6088は質の低い低音が強く出て、音のバランスが大きく崩れているため、非推奨。購入の際は型番に注意しよう。

DAISO 6071

DAISO イヤーピース

実はDAISOにもイヤーピースが¥110で売られており、7301に装着したあわやまたなさんが感動していた。2

7301や6071とセットで買えば、¥660で中華イヤホンよりも安くイヤーピース交換遊びができる。
中華イヤホン事前練習にも良いかもしれない。

TinHifi C2 ï¿¥3650

丁寧で迫力ある低音と絶妙な音のバランス

3000~4000円で良い音紹介しろと言われたら、真っ先に候補に上がるのがこれ。

ドライバ構成は1DD。原音忠実的で非常に音のバランスが良く、低音は上品かつ深く鳴り、高音も美しく、解像度とイメージング能力も高い。
分離能もよく、音場が横の広さがありヘッドホン的。ブラインドテストして聞いたら1万円以上と勘違いしても違和感無い音。爽快感がある。

備品は必要最低限でケースなどは付いていないが、より高価格帯のイヤホンを持っている人でも1本持っておいて損の無いクオリティ。

欠点があるとすれば、ケーブルはKZの安物ケーブルよりも少し良い程度なので、リケーブルしても良いかも、という点ぐらい。買って損は無い。

なお、現在セールらしく、Amazonと公式サイトで3300円で売っている。

www.tinhifi.com
TinHiFi C2

TRN Conch ï¿¥3950

高解像度+広い音場

3000~4000円で良い音紹介しろと言われたら、真っ先に候補に上がる2

ドライバ構成は1DD。TinHiFi C2とは対象的に、寒色系やや硬質で解像度が異常に高い。音場も広大で上下左右奥行きがあり、音場狭めの開放型ヘッドホンを連想するレベル。
特に高音が美しいが、低音も量感が効いている。中音も伸びるが、やや高音気味のボカロだとより映える。
イメージング能力や質感も良く、音が広がっていくような空気感が必要な曲、例えばアンビエント辺りとも相性が良い。

高音に重点を置いているため、刺激的に感じる人にはノズル交換機能が準備されており、高音の調整が可能だ。

TRN「備品全部入れてみた」

TRNはイヤーピースやケーブルも色々販売しているのだが、通常は別売の下記3種の備品が付属。
合計すると¥3740となり、Conchそのものの値段とほぼ同じになるというおかしなことになっている。

  • イヤーピース:TRN Tips
    • 高音に焦点を置いた音に変化 させるイヤーピース。「どのイヤホンもTRNの音になる」との専らの評判。
    • 価格¥980
  • ケーブル:TRN-Redchain
    • 3.5 mm/2.5 mm/4.4 mmを切替可能な銀メッキ銅線&無酸素銅線の混合線
    • 価格¥1980
  • ケース:TRN用ケース
    • TRNロゴ入りアルミケース
    • 価格¥770
      • アリエクだと初回購入だと¥77だけどまあ……

別の中華イヤホンにも手を出したら、TRN TipsでTRN化してもよいし、TRN-Redchainでリケーブルするのもよい。

イヤホン本体も素晴らしいが、初心者欲張りセットとして大変優秀なパッケージとなっている。
TRN Conch

TRN TA1 MAX ï¿¥6550

低音の効いたConchの兄貴分

ドライバ構成は1DD+1BA。

かつての「中低域をDD、高域をBA」が担当するタイプのイヤホンだと、高域が金属的になりがちだったが、本イヤホンは全音域を自然な質感で鳴らす。

もしかすると「DDが全音域を担当し、BAはDDの隙間を埋める形」でナチュラルさを実現しているのかもしれない。

寒色硬質で低域が強く、輪郭がくっきりしてアタック感も強いが上品。今回紹介している中で最も低域が強いイヤホンだろう。

しかし、強い低音は他音域を一切邪魔せず、Conchと同様の中高音の美しさと同等の広大な音場を持つ。
解像度はConchより若干下がるが、定位感(音の配置)はTA1 MAXが上だ。
空気感の再現も上手で、まさにConchの兄貴分のようなイヤホン。

短所を強いて挙げると、ケーブルがConchよりも安価なものになっており、筐体に近い部分が細すぎて絡まりやすく、取り回しが若干良くない点だろうか。
まあリケーブルしてしまえばいいし、短所に対して余りある音質があるため、あまり問題にはならないだろう。

TRN TA1 MAX

Truethear Hexa ï¿¥12500

寒色寄りの信頼性の高い音

ドライバ構成は1DD+3BA。寒色だがあまり硬質ではない。

DDの低音部分の機能は優秀でサブベースがよく出る上深い。が、普段は決して強く主張せず、必要な時のみ顔を出す。
BAは中高音がよく伸び、質感が自然。よくよく聞くと金属的な音も出しているが、ほとんど目立たない。

各音域の鳴り方と定位は正確だが、質感は自然なのだが原音的ではなく、他のイヤホンと比較すると結構調整していることが判る。
その調整は魅力的で、そこそこ広い音場で空気感を上手く作り、出てくる高音の質感と残響はBAというより平面駆動型イヤホンに近いと感じる。今回気付いたが、駆動力のあるアンプと相性が良い模様。

基本的にはオールラウンダーで苦手な曲があまり無く、音があちこちに飛ぶ曲や幻想的な雰囲気の曲(空気感のある曲)などが得意。
自分の中では「信頼性が高いリスニングイヤホン」という印象がある。

Conchと対決させた時の感想を読むと、少しは伝わるかもしれない。

現在、eイヤホンやフジヤエービック含む各量販店で在庫が枯渇しており、Amazonだと¥15600ほどに高騰している。
AliExpressのTruethear公式ショップや、シンセンオーディオで¥12000で購入可能だが、海外のサイトなので少し敷居が高いかもしれない。
Truthear HEXA

TRIPOWIN x HBB Olina ï¿¥15000

価格帯を超えたナチュラルニュートラル

ドライバ構成は1DD。ケーブルメーカーであるTRIPOWINが海外有名レビュアーのHBB氏とのコラボで作ったイヤホン。
付属しているケーブルと筐体の質が高い。

ニュートラルかつナチュラルで、オールラウンダー。質感の再現度は素晴らしく、原音忠実性が非常に高い。
解像度と分離能は高いが、良い意味でそれらを感じさせない。音場は適度な広さがあり、定位は非常に正確。
そして、オーケストラを一定以上の正確さで再生できるイヤホンは3万円代でも数える程しかないが、本イヤホンは可能。

かと言って、正確さによる息苦しさやつまらなさがあるかと言うと皆無で、ただひたすら正確なのに高音や低音、特にボーカルがひたすら心地よい。
少しでも心地よさのための調整を行うと、人はリスニングイヤホンと感じるが、本イヤホンはそれを感じない。
なので、モニター用途で使えるかと言うとおそらく使えるだろう。個人的には、既存のモニターイヤホンと呼称されてる製品よりもモニター的と感じる。

よって、イヤホンというよりも解像度やや高めのパッシブスピーカーのような印象を受けるイヤホン。

しかし、そんな優れたイヤホンでもAmazonでは「取扱無し」となってしまい、今のところ、購入できるのはAliExpressとLINSOUL公式ストアとなっている。

余談だが、兄弟機に低音により重点を置いた「TRIPOWIN x HBB Olina SE」がある。こちらも大変評判がよい。

TRIPOWIN x HBB Olina

おわりに

書き終わるのに12時間くらいかかった。

正直、他に紹介したいイヤホンはあったのだが、下記の事情があった。

  • Simgot EA500:ごく最近入手性が極端に悪くなり、どこも在庫切れなので紹介せず
  • qdc SUPERIOR:入手性はたいへん良いが、所有して使い込んでいる訳ではないので、迷った上で紹介せず
  • NICEHCK NX7 MK4:入手性はいいが、変態過ぎるので紹介せず

上記3つのイヤホンに興味がある場合は是非とも調べてみて欲しい。どれも魅力的だ。

ほか、DACやアンプについてだが、1万以下で良さそうなものをピックアップしておく。

www.e-earphone.jp

なお、メルカリなどで中古品で安く手に入れる方法もある。

据え置きのDACやアンプについても1万円を超えてしまうが、一応紹介しておく。

Fiioを除くと、Toppingを使っている人を結構見かける。特に、E30(DAC)とL30(ヘッドホンアンプ)のセットで使っている人が結構いる。

なお、Toppingのプリメインアンプは割と壊れるイメージがあるのだが、E30やL30が壊れたという話はほとんど聞かない。
shop.koizumi-musen.com shop.koizumi-musen.com

以上、何らかのインスピレーションが得られれば幸い。

それでは、良いイヤホンライフを!!!!!!


  1. ドライバについて。DDは「ダイナミックドライバ」の略。BAは「バランスド・アーマチュアドライバ」の略。
  2. 私とよくヘッドホンやイヤホンについて語り合ってるRPGツクールプラグイン職人。音響機器のレビュー精度が非常に高い方です。

2022年版買ってよかったもの

今年は色々買ったので、よかったものを書く。
※広告リンクは一切無いのでご安心を

長いです。目次付けとくんで、気になるものを読むか、少しずつ読むといいです。

Fire TV Stick 第3世代

7月のプライムデーにて、1本で1980円、2本でさらに1000円引きというアホみたいな売り方をされており、1本は家用、もう1本はカラオケボックスや満喫で使うと便利みたいな話があったので2本セットで購入。結果としては大正解だった。
操作が軽快

というのも、Prime VideoはPS4で見ていたのだが、レスポンスと操作性が悪かった。

今のTVとレコーダーも操作性が悪いため、そのまま受け入れてしまっていたのだが、操作が軽快になることでQOLが上昇。

加えて、Amazon Music UnlimitedもiPhone→Amazon Echo(第1世代)にBluetoothで繋いで流してたのだが、TV経由で気軽に高音質で聞けるようになったのも良かった。

めっちゃ高機能

1500円なのにやたら機能がある。

  • ハイレゾ(24bit/192KHz)対応
  • Dolby Atmos対応
  • ARC対応
  • Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac対応
  • Bluetooth対応
    • SBC、AAC、LDAC対応
    • aptX、aptX HDは非対応
  • miracast対応
  • AirReceiverを入れてAirPlayに対応
    • iPhoneから音楽再生可能。ジャケットもちゃんと出る
    • iPhoneの画面を映せる。音も出るのでたまにFGOを大画面でやる。
  • VLC for Fireを入れて音楽ファイルや動画ファイルなどを再生できる
    • 自分はあまり使ってはいない

できない事と言えば「4K出力」「ホームシアター構成」「Wi-Fi6」「eARC」辺りになるが、上記で困らないor割り切れる人も多いだろう。

USB音声出力が可能

電源用のmicroUSBをOTGケーブルで分岐させ、電源+音声出力が可能。

以下のように分岐させる。

このOTGケーブルだと下側のUSB-A側をアンプの音声入力と繋ぎ、奥のmicro-USB側で電源と繋いでいる。

これでより良い音響機器と繋いだり、出先で映画見る場合でもスピーカーと気軽に繋ぐことが可能。

Kindle Fire HDがあると漫画も大画面で

実はKindle Fire HDがあると、AirPlay経由で書籍をTVやモニタの大画面に写せる。
t.co

  • Kindle Fire HD(送信側):AirServer Connectã‚’å°Žå…¥
  • Fire TV Stick(受信側):AirReceiverã‚’å°Žå…¥

上記のようにアプリ導入して送受信すると、漫画も大画面で見れるので気分がいい。


Chromecastで映す方法もあるが、AirPlayの方が画質が良いのでこちらをおすすめする。
※AirPlayだと音声が出せないが書籍だと関係が無い
他にも色々できる

こちらの記事が詳しい。
officeforest.org
プライム会員だと無印Fire TV Stickは良い福祉だと思う。

NobSound NS-01G Pro + Edifier P12

コスパ最高のアンプとパッシブスピーカーのセット

加野瀬さんの記事で興味を持ち、Edifier P12がセールで7900円になってたのをきっかけに購入。
その結果、こんな感じになった。


1週間後、居間のサウンドバーを取っ払って、このセットを居間に移していた。

ちょっと解説すると、NobSound NS-01G Proは4千円を切る値段で、「USB」「AUX(イヤホンジャック)」「Bluetooth」の3種の入力を持つ。音質としてはUSB>AUX>Bluetoothとなるが、前者2つの音質が良い。USBは16bit/44.1KHzまで対応する。非公式だがUSB給電も対応する。

Edifier P12は値段の割にはやたら良い音を出すパッシブスピーカーだが、バナナプラグは使えないので注意。

このセットは約16000円でQOL爆上がりするので、「何となくQOL上げたいな~」という人はこれを買おう。USB入力が強いのでPC接続すると幸せになれる。なお、Edifier P12は年に3回くらいセールすることがあり、9000円くらいになることがあるので、その時期を狙って購入してもよい。

最後に、このセットを使っているろっぱさんのtwを貼っておく。

SC-PMX90

TV側の音質のさらなる向上+取回し向上を行いたくなり購入。
お得情報と加野瀬さんのベタ褒めに耐えられなくなった。
音質がやたら良くて多機能
  • ハイレゾ対応
    • 光デジタル:24bit/96KHz
    • USB:24bit/192KHz
  • 入力方式の充実
  • ラジオ機能
    • AM
    • FM

と色々機能モリモリで、こちらもUSBでの音声入力で極めて涼しい音と迫力ある低音を出す。

そして、CD再生がやたら音が良い。アンプ+CDレシーバー部分での音作りの巧みさだと思うが、ハイレゾ音源と比較しても負けてない。下手するとCDの方が良い音に聞こえるレベル。
BluetoothもAACに対応しており、iPhone持っている人間と相性が良い。

なお、購入時は定価24000円程度だったが、高騰してしまい現在は約3万になってしまったのは残念だが、この多機能さと音質の高さを顧みると4万円でも違和感が無い。
Fire TV Stickと組み合わせても良い感じだ。

SCPMX-90の弱点

弱点があるとすれば、強みであるUSB入力と光デジタル入力が現在のTVと微妙に噛み合わない点だ。

現在のTVはHDMIが音声出力の前提で、USB音声出力を持つTVはほとんど無いし、光デジタル出力は24bit/48KHzに留まることが多い。

もし、音に拘るとすると、HDMIセレクターの音声分離機能を使い、高サンプリングレートの光デジタル音声出力を抽出する必要が出てくるが、デメリットとして配線と操作の煩雑化が発生する。

特に操作部分ではTVを付ける際に、下記4操作を行う必要があり、なかなか面倒くさい。

  1. TVを電源オン
  2. SC-PMX90を電源オン
  3. HDMIセレクターを電源オン
  4. HDMIセレクターのARCをオン

ひとまず、スマートハブを使用してワンボタン操作可能にしたが、人によってはハードルが高いだろう。
とはいえ、USB-DAC部分が非常に高性能なので、前述のFire TV StickのUSB出力と接続すると最高になるし、iPhoneなどからLightning→USB変換してAmazon Musicを流すと、空間オーディオが流せて疑似サラウンド体験ができるのでなかなか楽しい。

少なくともミニコンポとしては決定版と言える製品なので、居間で腰を据えて音楽聞いたりテレビを見たい人、あるいはPC接続も見据えた上で自分の部屋でゆったり音楽聞きたい人におすすめしたい。

AirPods Pro2

トップクラスのノイズキャンセリング性能があると聞き、興味を持っていたら、Amazonアウトレットにて定価の7000円引きで売られていたので購入。
かわいい

意外なことに第一印象は「かわいい」という印象だった。

というのも、本体とケース(充電機能とか色々有り)から構成されるが、まずケースを充電しようとLightningケーブルを挿すと「ちーん」という軽快かつちょっと間の抜けた音が出る。Apple製品らしくシャキッとした見た目で、Apple製品と連動する時はしっかり仕事するのに、充電する時は「ちーん」である。このギャップはかわいらしく、割と気に入っている。
加えて、本体の充電が切れた時に「トゥントゥク……トゥン↓」という「もうダメだぁ……、おしまいだぁ……」くらいの情けない音が出る。これも人間臭くて気に入っている。

なお、ガッツリ寝たい時にノイズキャンセリング機能を使ってそのまま寝るのだが、6時間後にちょうど充電が切れるのでこの情けない音が出て目が覚めるので、「お、力尽きたな!じゃあ奴を充電でもするか」となるので、割と起きる気になる。

思わぬ外部音取り込み機能での生活向上

意外なことその2、外部音取り込み機能が役立った。

画像真ん中を見てもらえるとわかるが、3種のモードがあり、概説としては以下の通りだ。


診断をちゃんと受けた訳ではないが、父と同様に私は聴覚情報処理障害(=APD)らしく、音はよく聞こえるものの会話はよく聞き取れず、何度も聞き返すことがよくある。ひどい時だと5回くらい。

自分の耳にはカクテルパーティー効果の機能は実装されておらず、幹線道路や工事現場の近く、強風の日だと会話はほぼ聞き取れない。電話は苦労するので、メールを好む。
しかし、AirPods Pro2の外部音取り込み機能を使うと、音の各所の強調が明確に変わり、聞き取れない声が明瞭に聞こえる。
電車の騒音で消されがちな社内アナウンスがちゃんと聞こえた時は感動してしまった。

Apple側もこの機能は強く意識しているようで、「ライブリスニング」という非常に騒がしい場所での会話の聞き取り機能がある。通常の外部音取り込み機能で満足しているので、ライブリスニング機能はオフのままだが、今度使ってみたい。
外部音取り込み機能を持ったイヤホンやヘッドホンは初めてなので、他の製品と比較することはできないが、少なくともAirPods Pro2は生活に大きく貢献してくれた。

ノイズキャンセリングの使用感

ノイズキャンセリングは非常に強力だった。

AirPods Pro2本体を1秒長押しし、「ノイズキャンセリング」に切り替えると、スッ……と無音の世界になる。

他人の会話や電車の音はもちろん、耳を塞いだ時の気流の音や耳栓を付けた時の体内の音すら聞こえてこないので、人によっては不安になるほどだと思う。
ただし、音声アナウンスは何故か微妙に聞こえる。衝撃を伴うような音は聞こえる……というか肌で感じる形になっているので、聞こえてるかどうかは判らない。
ノイズキャンセリング特有の無音時の圧迫感が若干あるが、音楽を流せば気にはならない。もちろん、音楽への没入感はとても高まる。

次に、AirPods Pro2本体はバッテリーが6時間もつので、寝る時にノイズキャンセリング機能を使うのも良い。
自分は寝る時のノイズキャンセリング機能の圧迫感は気にならないが、気になる人用に「バックグラウンドサウンド」という機能がある。雨の音やブラウンノイズなどを流す機能だ。

気分に応じて、無音、小さめの雨の音、「バランスの取れたノイズ」と使い分けると良い感じに眠れる。

いびき対策だと初代ですらBOSEの「sleepbuds」より効果があったという報告すらある。2だとノイズキャンセリング機能がより強力になっているので、睡眠には結構良い気がした。

完全ワイヤレスイヤホンとしての音質は

値段相応に良い音がする。

とはいえ、流石に音質重視の「WF-1000XM4」や「MOMENTUM True Wireless 3」には劣るとは思う。

Appleもその辺りは解っているのか、Apple Musicã‚„Amazon Musicでの空間オーディオへ力を入れていたり、「ステレオを空間化」という通常のステレオ曲を空間オーディオ化する機能に加え、頭/耳/体の位置をAirPodsが記憶し音声配置を調整する(ダイナミックヘッドトラッキング)という機能を組み合わせて色々やる……のだが、ステレオの空間化は「曲に依る」という印象だった。

例えば、ROの「Steel Me」はスネアの鳴る位置が変わるくらいであまり変わらなかったが、初代Splatoonの「Ink Or Sink」なんかはステレオのまま聞くと左右の強調が若干キツいのだが、空間化すると左右の強調がマイルド化して音の広がりが強くなり、よりよく聞くことができた。無論、Apple Musicの空間オーディオ対応曲は最適化されているせいか、大変良い感じに聞こえる。(Adoの「レディメイド」など)

全体として

「良質の完全ワイヤレスイヤホン」というより、「QOLを向上させる耳に付ける何か」みたいな存在。

付け心地が良いので音楽流さずに外部音取り込み状態で付けてることが結構あり、Amazonレビューでも「ずっと付けていたい」と言ってる人がいたが、気持ちは解る。
加えて、自分のような新しいモノ好きとか、細かく設定を見ていって自分で最適化するような凝り性な人間には向いた製品だと思う。

逆に、目新しさよりも既存の実績重視の人とか、音質重視などの目的がはっきりしている人、ある程度凝った機能は使いたいが面倒なことが嫌いな人には向いていないかもしれない。
(もっとふわっとしてて、特に好みとかなく、流されるまま使ってみる人には向いてるかもだが)

ルミナスのスチールラック

スチールラックを信じよ

唐突ですが、スチールラック教に入信しました。

今年引っ越しをしたのですが、訳あってすべて本棚を処分することとなり、押入れから出てきた大量の本・資料・雑誌をどうするか考えたところ、スチールラックが最適解という結論に至った。

スチールラック御三家はエレクター、ルミナス、アイリスオーヤマなのですが、エレクターはパーツの種類が多くて品質は高いものの、高価なので断念。アイリスオーヤマはパーツの種類や傾向に若干不満があった。ルミナスだとエレクターよりは種類や品質が下がるものの、家庭用には十分な品質と種類があり、使用人口が多いせいか情報も多かったので決定。

本棚2つ、移動式布団台、脱衣所ラック……と色々作った。

この後もハンガーラック、PCデスク、居間用収納ラックを作る予定。

メリット

汎用性が高く、応用力も高く、小回りが利く。

ルミナスシリーズはたくさんありますが、どのシリーズも耐荷重が高く、少ないもので1棚あたり50kgですが、本棚向きのスリムで135kg、レギュラーに至っては250kgになります。このため、無印のケースに大量の雑誌を詰め込んで、複数ケースを1つの棚に置いたとしてもビクともしない。つまり、様々なものが置けるし、収納家具ごと置くことも可能。

簡単なやり方だと、ラックのセット一式を購入して、「本棚!!」とやるとコストも手間もかからず丈夫で風通しの良い本棚ができます。
ちゃんと設計/計画すれば、上記の移動式布団台のような凝ったものも作れる。ちなみに、この移動式布団台は病院向きの静音性かつ弾力性のある車輪にしてあるので、い草マットすら傷付けず静かに仕事をしてくれるし、そのままベランダにも出れます。重さも問題なし。

ゴムハンマー使うと解体/再構築も容易で、「ここが引っかかって不便」みたいな時も2.5cm単位で棚をずらせる。
時間が経って不要となったとしても、解体したパーツを他に転用できるのも強み。割と最強の家具だと思います。

デメリット

高い。

ちょっと凝ったことをやる場合、上手くパーツ設計およびパーツ購入先選定をしないと、値段が跳ね上がります。公式オンリーで何も考えずに定価でガンガン買ってると破産する。

「セットになっているものを買い、足りないものを最安の売り場を見つけて買う」が基本ですが、どこが最安値かはマジで予測がつかないので、色々見て回ることになります。
例えば、脱衣所ラックなんかは、奥行き30cm以内、幅1m程度が制限事項でしたが、これに該当するシリーズはルミナスライトのみで、対応するセットは公式には存在しません。
ところが、ヤフーショッピング限定でいくつかの店がルミナスライトのオリジナルセットを販売しており、コスト削減が可能だったみたいな例もある。
ルミナス公式なんかでも時々アウトレットコーナーで掘り出し物が置いてたり、新商品のモニターやってくれたら半額にするキャンペーンとかやってたりするので油断がならない。

他に、スチールラックのデメリットとしてよく挙げられるのが「ホコリがよく付く」なのですが、実は現時点で全く困ってないです。
というのも、スチールラックでホコリがよく付く原因は帯電なのですが、陽イオン界面活性剤を使うことで回避できます。
早い話、柔軟剤(塩化ジステアリルジメチルアンモニウム)と逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)ですね。後者はドラッグストアで500円で売ってます。

注意点としては塩化ベンザルコニウムそのものに金属への腐食性があるので、下記2点を守る必要があります。
  • 低濃度で使う
  • ルミナスなどの錆対策の多重メッキや粉体塗装したスチールラックを使う

コロナ禍の影響で塩化ベンザルコニウムを使ったウェットティッシュがいくつかあり、西友のウェットティッシュがちょうど低濃度で入っているので、俺はこれを使ってます。
sm.rakuten.co.jp
家にホコリが少ないのかもですが、今のところ、2ヶ月経った本棚ラックにホコリがほぼ付いていないことは確認済。

全体として

「購入してよかった」というより、趣味が1つ増えたという感じです。
配置場所の寸法や運用を想定した上で、対応なシリーズを選定し、設計を考える。
設計が上手くいかなかったり、コストに見合わない場合は配置場所の変更や運用そのものの調整を行う……という一連の行為が楽しい。
タイムアタックやってるような感じですね。君もスチールラックになるべきだ。

スマートホームハブ2種

赤外線リモコンを全部覚えて代替してくれるスマートホームハブ。
2つともAlexa/Google Home/Siriに一通り対応してます。うちはAlexa使用。
2つ買った経緯

最初に買ったのはNature Remo mini 2。
ちなみに、3の方だと湿度/照度/人感センサーが付いてます。

前述したTV→アンプ→HDMIセレクターの順番で5秒間隔でONする操作をこいつはやってくれます。

とはいえ、旧居に良い感じの壁が家に無く、「新居はSwitchBotのハブ機能付きシーリングライトにした方が良いんじゃね?」ということで、新居に移る際にSwitchBotシーリングライトプロを購入。
SwitchBot一式に移ろうとしたものの、SwitchBotアプリは遅延ありの連続操作に対応していない。(同時オンは可能)
回避策としてAlexaに仮想スイッチを委託することで遅延ありの連続操作が可能ということで、Alexaと連携しようとしたところ、分類で「その他」に入る機器はAlexaに委託できないというルールがあり、HDMIセレクターは「その他」に入るため、Alexa経由でのSwitchBotでの操作は断念。Nature Remoでの操作に戻ったという経緯がある。
……と思って確認していたら、上記太字2点が昨日の12/30に改善された。ファック。

2種スマートハブのメリット/デメリット
  • Nature Remo mini 2
    • メリット
      • ハブ単体で温度感知/GPS情報取得可能
      • スケジュール実行管理あり
      • アプリ内のみで遅延付きの連続操作を1つにまとめることが可能
  • デメリット
    • 本体の置き場所を考える必要がある
    • 電源(USB電源)を確保する必要がある
  • SwitchBotシーリングライトプロ
    • メリット
      • 置き場所で悩まなくて済む
      • 電源は天井から確保するので悩まなくて済む
      • シーリングライト機能が優秀
        • 単体でスケジュールやシーン作成が容易
        • 細かな照度や色の調整が可能
      • 数多くのSwitchBotシリーズとの連携が容易
  • デメリット
    • 単体で温度感知/GPS情報取得不可
    • アプリ内のみで遅延付きの連続操作を実行できない
    • アプリ起動時に各スイッチが有効化するまで3秒程度かかる
      • SwitchBotシリーズはBluetooth部分で即時対応可能
  • のようになりますが、一長一短ですね。

    スマートホームハブ2種共通のメリット/デメリット
    • メリット
      • 家電の操作をスケジュール管理できる
        • 我が家では夜12時半になったら勝手にライトが消灯し、こたつが切れます
      • 家電の一括操作をまとめることができる
        • 家電の複数操作をまとめることが可能
      • リモコンを少なくできる
        • オリジナルは確保する必要があるのでちゃんとしまっておく
  • 任意の部屋のAmazon Echoに話しかけるだけで家電を操作できる
  • デメリット
    • アプリの操作は物理リモコンよりも操作性が悪い
      • 振動はあるもののフィードバックが弱く、手元を見ないと操作ミスが起きやすい
    • 「メニュー」などの特殊な操作をする際にオリジナルのリモコンが必要になることが多い
      • リモコン運用を色々考慮する必要が出てくる
    • 廊下の電球など物理スイッチ必須のものは別途対応が必要
      • そのまま電源を切ると、スマート電球は対応ができなくなる
      • SwitchBotだと専用物理スイッチを売っている
    • Alexa連携含め、要求されるリテラシーが高い
  • 強烈な便利さと要求されるリテラシーの高さは人を選ぶ部分かと思います。
    自分は面倒含め楽しめてるので買って良かったですね。

    Echo Show 5

    10月末のタイムセール祭りで4980円で購入。
    目的としては居間卓上の時計の置き換え+スマートホームハブの手動&音声操作用。
    現在、11月のブラックフライデーで売り切れたままの状態。
    QOLを上げる高級卓上時計

    複数タイマー機能付きの高級な卓上時計として十分機能してくれているほか、「今日の猫は?」「今日の恐竜は?」とか天気やニュースがそれとなく流れていくのが個人的には気に入っている。
    ニュースや天気をタップして詳細を見ても、TVのニュースのような人間同士の掛け合いが無いので、落ち着いて情報のみ摂取できて好感が持てる。


    画面を上から下にスワイプすると、設定画面が出てくる。

    Alexa連携を行えば、スマートホームハブのテレビ一式操作もここで操作が可能。

    なお、設定で「タップでアレクサ」という機能を有効にすると、左下に👆マークが出てきて各種ショートカットを作成して操作できたり、音声操作に相当する操作も手動で操作が可能。

    動画も見れるし意外と音質もいい

    Prime VideoやAmazon Musicの再生が可能。


    元がスピーカーなだけあって意外と音質がよく、割と低音が出るため、BGMを流すにはちょうどいい。動画を見る場合も見ずらいという程でもない。
    ただし、検索機能などは付いていないので、マイリストや履歴、最近よく再生している項目から再生する必要があるが、Amazon Music(あるいはPrime Video)のスマホアプリから共有機能を使って、Echo Show 5に曲を移すやり方の方が確実だ。

    モニターもスピーカーも無い部屋でPrime Video見たり、Amazon MusicをBGMで流すのに向いているだろう。

    謎のUSB端子

    Echo Showシリーズ裏に謎のmicro-USB端子があるのだが、Yahoo知恵袋の「メンテナンス用USB端子かな?」という意見が何故か定説化してしまい、どこの記事も「メンテナンス用USB端子です!」と連呼しているため、自分で調べた。


    上記の通り、このUSBは音声出力が可能な端子だ。
    ただし、Nobsound NS-01G Proでは音声出力可能だったが、SC-PMX90やCubiluxのUSB-DACでは音声出力不可だったため、一部の機器のみ対応している状態となる。
    おそらく、この音声出力機能が不完全な状態なままなので、Amazon側も沈黙しているものと思われる。

    ポータブルアンプなど他に接続できる機器があれば実験してみたい。続報を待て。

    Fire TV Stick 4K MAX + Amazon Echo 第4世代 x 2

    Fire TV Stick 4K MAXとEchoシリーズ2台でホームシアター設定を行うとたいへん良いという話を耳にし、ブラックフライデーセールにて購入。
    • 合計:17497円
      • Fire TV Stick 4K MAX:3499円
      • Amazon Echo:6999円

    本来ならEcho Studio x 2で組みたかったが、引っ越し直後の資金不足のため、泣く泣くAmazon Echo 第4世代 x 2で妥協した。

    TV用音響機器として最適解になり得るか

    Fire TV Stick 4K MAXは無印Stickと異なり、TVのARC端子に接続し、Echoシリーズ2台を従えたホームシアター構成を組むと、TVやTV接続したHDMI機器(レコーダーやゲーム機)の音声をEcho側から音声出力が可能となる。
    これはHDMI→Wi-Fiでの出力のため、音声の劣化や遅延も無く、TVの音質向上方法としては有力候補となる。
    →https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=G9MFQFRP6F7L8UH9


    早速ホームシアターを組むが、SC-PMX90のスピーカーの上にAmazon Echoを置いたので、妻から「寺みたい」と言われる始末。

    こうして寺ホームシアターが構成された。

    結論から言うと、たいへん音が良い。

    Amazon Musicは最適化されているせいか、音の広がりが強く感じられ、低音もよく響く。
    特に「Bit.Trip Runner Original Soundtrack」のような電子音系の音楽が強いと感じた。
    TVやレコーダーの音声もたいへん良い感じに響く。とてもこの値段とスピーカーの大きさでの音と思えない。

    BDレコーダーからCD再生も試してみたが、かなり良く、SC-PMX90に比肩し得る音質と感じた。
    AirPlay経由でラグランジュポイントのサウンドトラックを試してみた時も8bit系の音で音の広がりを大きく感じるので、やはりこの辺りの音楽が得意なのかもしれない。

    加えて配線がシンプルで、操作もややこしさが少ない。
    基本的にはTVを付ければいいだけだ。

    ただし、TVオン時にFire TV Stick側に音を持っていかれることがあり、「Fire TV Stickに入力切り替え→TV側に戻す」操作を行うことがあるのが難点か。
    ※REGZA ZP2だけの現象の可能性もあるので注意

    セール時であれば約17500円で、SC-PMX90に引けを取らない音響セットを構築できるため、かなりおすすめだ。

    SC-PMX90と比較してのデメリット
    • 入力がHDMIのみ
    • ARC対応TVが必須

    となるため、TVで音質向上に特化したセットとなる。
    加えて、Fire TV Stick 4K MAXを使うこととなるため、Amazonに縁が無い人間だとメリットが少ないが、プライム会員であればメリットは大きいだろう。

    Anker Eufy HomeVac H11

    7月のプライムデーにて1000円引き(約4000円)で購入。
    小回りが利く汎用性の高いハンディ掃除機

    妻が買った100均の台に立てかけ、いつでも使えるようにしてある。

    充電式で吸い込む力も強いので、下記の用途で使っている。

    • ラグ上の髪の毛やチリなどに気付いたらすぐ掃除
    • 惣菜パンやお菓子など食べた時にすぐ掃除
    • 消しゴム使ったときの片付け
    • 爪切った後の後始末

    3~4回使ったら、ゴミ捨てを行い、外側フィルターを除菌ウェットティッシュで拭いておけば、清潔に保つことができる。
    この回数であればゴミが浮遊して2次汚染を起こすこともなく、手間も少ない。

    内側フィルター用に水洗いも可能だが、内側フィルターに詰まった目の細かい埃が取れないので、下記の専用ブラシ付きの予備フィルターセットを買うとよい。

    半年に1回はフィルターそのものを換えてしまえば良いので、色々運用もラク。
    割と神製品なので、みんなセールの時に買ってしまうと幸せになれるはず。

    SBD-74

    Ankerのハンディ掃除機だと広い面を掃除することが難しいため、マキタ系統のサブ掃除機があると便利だなと思っていたら、Amazonアウトレットにて本製品が7200円で売ってたので購入。
    近年の掃除機業界の動向とマキタ

    知らない方向けに解説しておくと、現状の掃除機業界はスティック型掃除機とロボット型掃除機の技術向上が進んだことで、結構なパラダイムシフトが起きており、メイン掃除機+サブ掃除機の構成を取ることが増えている。

    1. メイン掃除機にルンバやECOVACSなどのロボット型掃除機を据えて、合間の部分を軽量でメンテがしやすいサブ掃除機で補う
    2. メイン掃除機に吸引力の強い重めのスティック型掃除機(キャニスター型の場合もある)を据えて、合間の部分を軽量でメンテがしやすいサブ掃除機で補う

    となると、1と2両方に必要とされるサブ掃除機が売れるのだが、その代表例がマキタの「CL107FDSHW」となる。

    この掃除機は2017年辺りから売れ続けているが、下記のような特徴がある。
    1. ノズル/パイプ含めた総重量1.29kg
    2. 合計25分稼働可能
    3. 紙パック式なので、サイクロン式と比べ、二次汚染や細かい部分の洗浄が無く、運用がラク
    4. この重量で吸引力がそこそこ高い
      • じゅうたんは難しいらしい
    5. ヘッドがシンプルな構造で髪の毛を巻き込まない
    6. ハンディ掃除機としても使える
    7. バッテリーの充電が極端に短く、22分で充電可能
    8. バッテリーの取り外しが容易で、予備バッテリーを購入することで継続時間が2倍になる
      • メインに据えることもできなくは無い
    9. LEDが付いている

    CL107FDSHWは欲しいなとは思っていたのだが、

    • ç´„15000円と割と値段がする
    • 割と音が大きい
      • 集合住宅&夜も使うことを想定するので静音性の高いものがよい
    • バッテリー充電器が場所を取るので、そのまま充電できるものがよい

    という部分で懸念点があったため、色々探していたところ、後発のSBD-74が割と適していたことが分かった。

    SBD-74の良さと悲しさ

    SBD-74の特徴としては、CL107FDSHWと同じ1~6の特徴は満たす上で

    • 1万円を切る安さ
      • Amazonアウトレットで買った時は7200円だったので半額未満
    • 静音性が高い
    • ACアダプタのみで充電可能
    • 壁立てかけ用の滑り止めゴム付き
    • 予備バッテリーがマキタよりだいぶ安い

    だったので購入した。

    もちろん、CL107FDSHWと比べて「フル充電で3時間かかる」「LEDが無い」など負けている部分があるが、「ほうき+ちりとりの代替」「フロアワイパーの代替」として大いに活躍してくれている。

    ちなみに、この安さは知名度の無さから来ているようで、Twitterで検索しても宣伝twすらあまり無く、この型番語ってるのが俺ぐらいだったので悲しくなった。


    なお、姉妹機であるSBD-75はアイリスオーヤマ掃除機で人気の静電モップ付きモデルで、モップの汚れも掃除機が取ってくれて便利なため、15000円くらいの値段である。不憫だ。

    終わりに

    あまり参考にならない「買ってよかったもの」リストになった気がする……。

    収納!掃除!音響!!みたいな感じになので誰得感が強い。

    USBハブモニターも便利なので入れたかったのだが、この記事作成で12時間ぐらいかけてるので無理。キツい。
    来年にもう一つUSBハブモニターとか買うかもなので、その時に書く。

    それでは皆様良いお年を。

    「若おかみは小学生」について

    少し書いてみます。



    劇場版「若おかみは小学生!」PV


    若おかみは小学生を観てきました。
    文科省推薦とは裏腹に主人公は重いトラウマを背負い、明るい若おかみのアニメーションの背後に死の匂いが濃厚に充満した作品でした。


    そういう意味では、後半がキツいという感想が多いですが、序盤から心に来るものがありました。というのも、幽霊等の超常の3人は実はおらず、おっこは独り言を喋り、勝手にものを食べる……つまり乖離や過食を起こしていると解釈しても、何ら視聴に問題が無かったからです。


    実は彼らはイマジナリーフレンドであり、実は存在しない。物語の構造としても、おっこが心を治癒し、成長していく過程で彼らは見えなくなっていきます。心を治癒するという事は大人への発達です。両親からの愛情を十分に受けたと思しき12歳の少女は自立の境界線に居ます。そこからの自立(治癒)の過程を地域信仰(道教)で結びつけて最終的に昇華した本作は名作と言えましょう。


    ここから少し道教の話をします。
    おっこ温泉地は元々動物が傷を癒やすために使用し、おっこのご先祖が人間も使えるようにした、という経緯があります。動物達に敬意を払い、「何者も拒まない温泉地」として皆が運用しています。日本の地域信仰は「何者も拒まない」「自然」「才能(個性)の発露」「全ては1つ」。これは弥生時代からの日本の最古の宗教としての道教(道家思想)の発露なんですね。(地域信仰や神道も道教の派生だったりします)


    物語はおっこの自身の「才能の発露」を起こし、超常の存在や両親、動物や人々の思いを巻き込んで「何者も拒まず」、「自然」と地域信仰(道教)を通じて「全ては1つ」になっていきます。この美しい収束は制作陣の卓越したバランス感覚や洗練し尽くしたシナリオから練りだされ、見事に文化的に恥じることの無い名作を産み出しました。


    まだ観てない人は楽しみましょう。もう観た人も楽しみましょう。
    この作品は何者も拒みません。


    会えて良かった作品です。ありがとう、id:hebomegane_sun

    ちなみに

    エントリ自体iPadで書いた上に、iHatenaSyncっていうはてダ投稿支援アプリ使って書いた。


    App IconiHatenaSync 6.0.3 App Store
    Supported Devices: iPadWifi, iPad2Wifi, iPhone4, iPad23G, iPhone-3GS, iPodTouchourthGen, iPodTouchThirdGen, iPad3G
    Category: ソーシャルネットワーキング   Price: 0 JPY
    Seller: Hiroaki Hayase
    iPadでちょこちょこ書いて投稿するかも。わからんけど。

    written by iHatenaSync

    第四世代iPad買った

    ・開封の儀



    ・初期設定


    んで昨日ずっとiPadいじくってたら、ただのでかいiPhoneかと思ってたら案外細かいところが違ってて、

    1. キーボードが両手かつ複数の指で打てる
    2. Safariのタブ数の制限が8つじゃない(制限なし?)
    3. Safariや各アプリでiPhoneが画面遷移するところが吹き出しのみで済む

    この辺りがかなり大きい。

    1はもちろん検索なりメモなりで効果が大きいし、
    2と3の影響でブラウジングがiPhoneよりも随分捗る。スマホ用画面じゃなくPC用画面での閲覧がラクなにもよい。
    特に3はechofonなんかでもそうだったんだけど、誰かのプロフィール見てる時でも画面のほんの一部を吹き出しが占有するだけで、もとのTLはそのまま見れる状態。だから、その人の発言とか見ながら自分のTLが同時に追えるところはiPhoneよりも便利だなと思うとこなんだけど、惜しむらくはiPad用のTwitterクライアントが随分少ないとこなんだよねえ……。かなり優秀な部類のクライアントであるTweetlogixやSOICHAが無いし、そこそこ優秀なSimplyTweetやOsfoora、最近俺が気に入ってるTweetAtokも対応してない。いまんとこ結構使えるのは、echofonと公式クライアント、HootSuite、あと超優秀なTweetBotがiPad対応してるんだけど、こいつだけはiPad版が別料金でiPhoneで愛用してる俺としてはTweetBotのアヒルみたいな顔をして怒りを表明するしかないとこなんだけど、しばらくしたら買うと思います。
    (ただ、最近はLaunch+やらDraftPadに夢中になってるせいで、投稿自体はそっちがメインになりつつあるんだけども)




    あ、ちなみに第四世代iPad買った理由は

    • 電子ノートとして使いたい(主に数学と英語用)
    • オセロ囲碁将棋五目並べ辺りを集約したい
    • 新聞が見たい(スクラップブックとして使いたい)

    ってのがあります。
    数学辺り勉強してるとちょっとしたメモやら計算とかがかなり重要なんだけど、保存するとなると随分カオスなことになるので、いまんとこ電子化が最適解。そう考えるとiPad自体はあっても良いかなと前々から考えていたのだけど、それなりに値段が貼るのでスペック的に問題が無さげな段階で買おう、そんで買うとしたら今だろうなと思って買った。

    んでオセロ囲碁将棋は家空間の節約になる上に、途中終了できたり手順も覚えてくれそうで便利そう。旅行とかでとりあえず持ってくと特急の中で楽しめそうな匂いを感じ取った。

    新聞の話はぶっちゃけ日経とか朝日とか産経見るのは便利そうだなとか思ってたんだけど、日経が月4000円とかあり得ない高さな上に朝日も月3000円くらいするので絶望感たっぷりだった。まあ産経はiPad版のみ月1500円のみで結構安いんだけど、やはり日経と比べると質が……となるので無料のiPhone版で我慢してる。今んとこ現実的なのは読める時に日経やら読みたい新聞買ってきてiPadのカメラで撮ってスクラップしとく事ですかね。iOS一族の中ではiPadのカメラが最も優秀なようだし。

    あとは電子書籍用端末としては第四世代iPadが今んとこもっとも限りなく正解に近いっぽいので、それも踏まえて買った感じ。
    実際Kindle(アプリ)は見やすいし、iPad版のニュートンはあるし、マガストアに文藝春秋ときょうの料理はあるっぽいので、その辺りはそれなりに満足できてたり。(贅沢をいえば日経サイエンスとかTarzanとかも読みたい)

    今は使いやすくなるよう色々設定中、というかノートアプリを落として片っ端から試してるので、一通り勝手が解ったらまとめでも書くかも。

    最後に書いたのが

    しゃべる猫のしおちゃんで1年半経過してるのは流石にどうなのか。