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ホンダ・レーシングとJR西日本、京都鉄道博物館で「レーシング&レールウェイヒストリー」開催

10月23日~12月21日の期間中、レーシングカーと鉄道車両を並べて展示

2025年10月23日~12月21日 開催
モータースポーツ車両と鉄道車両を並べて展示するイベント「レーシング&レールウェイヒストリー」開催

 ホンダ・レーシングとJR西日本(西日本旅客鉄道)は、京都鉄道博物館と連携して歴史的・技術的に共通点のあるFIA フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)参戦マシンを主としたレーシングカーと、SLや新幹線などの鉄道車両をそれぞれの特徴に合わせて並べて展示するイベント「レーシング&レールウェイヒストリー」を10月23日~12月21日に京都鉄道博物館で開催する。

 今回のイベントでは、鉄道とF1という異なるモビリティに共通する、最先端技術や歴史的意義をわかりやすく紹介。また、関連イベントとしてモータースポーツ体験や、元F1ドライバーを含むプロドライバーによるトークショーなども開催し、鉄道とレーシングカーの魅力を一緒に楽しめるイベントを目指す。

F1マシン&鉄道車両 並列展示

 F1マシンと鉄道車両の並列展示を10月23日~11月16日と、11月17日~12月21日の2回に分けて実施。本館1階などでテーマを設けて並列展示を行なう。

世界最速への挑戦~「Honda RA271」&「0系新幹線電車」

 1964年8月2日に世界一速いドライバーとマシンが競い合うF1に日本勢として初めて参戦した「Honda RA271」と、1964年10月1日、当時世界最速の営業運転を行なった「0系新幹線電車」。1964年にデビューした同期車両を、「Honda RA271」は本館入口付近、「0系新幹線電車」はプロムナードで、10月23日~11月16日に展示する。

Honda RA271(1964年製)
0系新幹線電車22形1号車(1964年製)

姿勢制御への挑戦~「Lotus Honda 99T」&「500系新幹線電車」

 1987年のF1世界選手権で、アクティブサスペンション搭載車として初めて年間を通して実戦に投入された「Lotus Honda 99T」。対して1996年に鉄道用車両として世界で初めてアクティブサスペンションを搭載し運行を開始した「500系新幹線電車」。それぞれの分野で画期的なアクティブサスペンションを搭載した両車を、10月23日~11月16日に並べて展示する。

Lotus Honda 99T(1987年製)
500系新幹線電車521形1号車(1996年製)

日本製にこだわった車両たち~「Honda RA107」&「230形蒸気機関車」

 2007年のF1世界選手権に日本製のシャーシ、エンジン、タイヤで参戦した「Honda RA107」と、1903年に国産初の量産型蒸気機関車として登場し、国の重要文化財にも指定されている「230形蒸気機関車」の「日本製」にこだわった両車を、11月17日~12月21日に並べて展示する。

Honda RA107(2007年製)
230形蒸気機関車233号機(1902年製)

時代の先駆けとなった車両たち~「McLaren Honda MP4/4」&「100系新幹線電車」

 1980年代にターボエンジンがF1世界選手権を席巻し、その後、安全性や環境面への配慮から規定変更が行なわれ、パワー一辺倒の開発から効率が求められるようになっていった。今の時代にも通ずる高効率F1マシンの先駆けとなり、チャンピオンを獲得した「McLaren Honda MP4/4」と、新幹線の速度向上の先駆けとなり、「グランドひかり」として車内の快適性とサービスに新たな価値を提供した「100系新幹線電車」を、11月17日~12月21日に並べて展示する。

McLaren HondaMP4/4(1988年製)
100系新幹線電車122形5003号車(1989年製)

モータースポーツ体験イベント

 11月15日~16日には、「レーシングマシン乗車体験」「レーシングドライバートークショー」「特別写真撮影会」を実施する。

レーシングマシン乗車体験

 京都鉄道博物館の扇形車庫で、SUPER GT参戦車両の「Modulo Epson NSX-GT」、F1参戦車両の「McLaren Honda MP4/5」、鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦車両「CBR1000RR-R FIREBLADE SP」に加え、HRC 2輪市販レース車両を展示。CBR1000RR-Rを除く車両のコクピットに乗車でき、ドライバー/ライダーになった気分で記念撮影が楽しめる。

 受付時間は10時~16時(状況により早めに受付を終了する場合がある)。参加料は無料(要入館料)。対象年齢はModulo Epson NSX-GTは全年齢、McLaren Honda MP4/5、HRC 2輪市販レース車は小学生以下の子供となる。

車両一覧

レーシングドライバートークショー

 現役のレーシングドライバーでTEAM MUGEN所属の野尻智紀選手と岩佐歩夢選手、NAKAJIMA RACING 総監督の中嶋悟氏を招いてトークショーを実施する。MCはモータースポーツ実況でおなじみのピエール北川氏が担当する。

 開催場所は扇形車庫内の特設ステージ(立席)で、参加料は無料(要入館料)。開催時間は11時30分~と、14時30分~で、各回40分程度を予定。両日ともに、11時30分からの回は野尻選手と岩佐選手、14時30分からの回は中嶋総監督が出演する。

 なお、12月20日~21日にもドライバートークショーなどのイベントを企画しているとのこと。詳細は決まり次第アナウンスされる。

野尻智紀選手。1989年9月15日生まれ。2008年に鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)を首席で卒業し、2014年からSUPER GT、スーパーフォーミュラ(SF)に参戦。2021年、2022年にSFチャンピオンを獲得
岩佐歩夢選手。2001年9月22日生まれ。2020年にホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)メンバーとして仏・F4選手権に参戦し、チャンピオンを獲得。2021年にレッドブルジュニアに加入し、現在はF1のVisa Cash App Racing Bulls F1 Teamのリザーブ兼シミュレータードライバーを務めながらSFに参戦中
中嶋悟総監督。1953年2月23日生まれ。1987年に日本初のF1フル参戦ドライバーとして、Lotus Hondaからデビュー。1991年に引退後、NAKAJIMA RACING総監督として日本のレースシーンで数々のスタードライバーを育てる
イベントのMCには、F1、SUPER GT、スーパーフォーミュラなどのモータースポーツ実況でおなじみのフリーアナウンサー、ピエール北川氏を起用

特別写真撮影会

 本館1階に展示している「Lotus Honda 99T」と中嶋悟総監督の2ショット写真撮影会を実施。開催時間は15時15分~15時45分、開催場所は本館1階の3車両前で、参加料は無料(要入館料)。

京都鉄道博物館施設情報

所在地:京都市下京区観喜寺町
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週水曜日(祝日、学休期間は開館)、年末年始(12月30日~1月1日)ほか
入館料金:個人一般1500円、大学生・高校生1300円、中学生・小学生500円、幼児(3歳以上)200円