ただの忖度番組なのにガチ評価と信じるバカ
TBSの人気特番『ジョブチューン〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます！』。その中でも特に人気なのが「チェーン店vs一流料理人」の企画です。というか、最近はこれしかやっていません。一流店の有名シェフが、大手飲食チェーンのメニュー10品を開発者らの目の前で食べて、合格不合格の判定を下すという内容。このジャッジが「辛口すぎるw」「ちゃんと不合格もあるから信頼できる」と好評なのです。
でもちょっと待ってください。テレビなんて所詮はスポンサー商売。ジャッジする飲食店が今後スポンサーになる可能性があるので、忖度の入る余地が全くないと言えば嘘になるでしょう。
「品評されるメニューが全部合格じゃないからガチ」とも言われますが、笑止千万。2品くらい適当に不合格を出して、店側が売りたいメニューを満場一致合格にするステマの可能性があるからです。むしろ、不合格が数品あったほうが説得力が増すので、あえて落第を混ぜるのが普通でしょう。実際、『ジョブチューン』で全品不合格を出された店はありませんし、どの店も不自然なくらい不合格1〜2品、合格4〜5品、満場一致合格3〜4品くらいの範疇に収まっています。
そんな疑惑の『ジョブチューン』で満場一致合格となったメニューを実際に食べてみて、一流料理人とやらの評価が正しいのか逆ジャッジする当記事。第2回目は「中華料理」編です。
ジョブチューン満場一致合格メニューは美味しいのか？その1〜回転寿司編〜
餃子の王将への具体的な言及を避ける一流料理人
餃子の王将は、「チームワークが光っていた」とか「気概を感じた」とか、味への言及が少ないところで色々察してください。嘘でも褒められないレベルってことです。特に餃子の王将ラーメンは本当に激まず。豚骨なのに味噌が混じったようなスープは、人生で食べたラーメンの中で一番まずかったです。
餃子の王将ラーメン649円
【一流料理人のコメント】
「小麦の香りが感じられ粘りもなく、おいしい麺だとすぐに分かる」「スープも背脂がしっかり処理されている」「この値段は企業努力」
【正しい評価】
まんまインスタント麺で小麦の匂いは一切ない。スープは豚骨と味噌が混じったような、あり得ないまずさ。
にんにく激増し餃子341円
【一流料理人のコメント】
「モチモチ＆パリパリの、こんなに高いクオリティの餃子は難しい」「悔しいけど言うことない」「王将のチームワークが光っていた」
【正しい評価】
にんにくが足りずパンチのない半端な餃子。冷凍食品の「羽根つきスタミナ肉餃子」のほうが10倍うまい。
天津飯616円
【一流料理人のコメント】
「絶対うまいと言わせてみせるという王将さんの気概を感じた」「中がギリギリ半熟くらいの卵の焼き方が極まっている」
【正しい評価】
卵の調理は大阪王将以下。小さいのに高い。多分原価率が良いから、金を積んで高評価をもらってるのでは？
回鍋肉583円
【一流料理人のコメント】
「キャベツに油通しされていたので、油が乗りシャキッと感が出ていた」「豚肉の油通しの温度、キャベツを揚げる油の温度が絶妙」
【正しい評価】
油の乗りはシャキッというよりネットリ。豚肉とは思えないグニョグニョ食感。油と豆板醤の辛味が分離している。
大阪王将は餃子の王将よりはマシですが、海老のチリソースなど高くてまずい商品が推されてるのが胡散臭いことこの上なし。
元祖焼餃子310円
【一流料理人のコメント】
「これぞTHE餃子。野菜の甘みが皮のカリっと感と相まってうまい」「焼き目が素晴らしい。均一に焼けてカリっとしていて驚きました」
【正しい評価】
野菜のカットがゴロゴロ。肉も大きめカットならバランスが取れるが、野菜だけ大きいので野菜が悪目立ち。
ニンニク肉肉肉餃子390円
【一流料理人のコメント】
「肉のおいしさを保つため煮凝りが入っている」「パンチがあり、何個でもいける」「野菜の甘みが良く出ていて、ひとくち目でおいしいと思った」
【正しい評価】
焦げが残る火加減◎。皮のカリっと感も心地良いが、ニンニクが多すぎて野菜の甘みを感じられるわけがない。
海老のチリソース930円
【一流料理人のコメント】
「トマトのフレッシュな酸味とチューニャンの独特な甘さが相まりおいしかった」「感動したレベル」「贅沢なものを安く楽しめる」
【正しい評価】
トマト缶のようなソースがかなり子供っぽい、贅沢とは対極にある味。それに言うほど安くないが。
ふわとろ天津炒飯770円
【一流料理人のコメント】
「炒飯でありながら、卵と餡の酸味に、ラー油の味変で、最後まで楽しく食べられる」「炒飯、卵、餡の3種類のバランスが素晴らしい」
【正しい評価】
卵はフワフワで、餡は出汁が強い京風の天津飯。ラー油の味変は、出汁の風味が消し飛ぶのでやらないで。
