Google TV add-onを試してみた(Preview版)。



2011/08/22(米国日時)にGoogleからAndroid SDKにGoogle TV add-onのプレビュー版がリリースされました
今回のリリースはプレビュー版なので全ての機能を使うことはできませんが、Google TV向けのアプリケーション開発/テストを
行うことができます。また、Marketへの登録も行うことができます。
まだプレビュー版とのことで、現時点では、実行環境はLinux+KVMしかサポートされていませんが、
他のOS(WindowsやMac OS)のサポートも準備中とのことです。
それではさっそく環境を構築してGoogle TV add-onをダウンロードして動かしてみたいと思います。
※既にAndroidの環境が構築されている前提で進めていきます。
動作確認したPCの環境は、「Ubuntu 11.04」です。

■1. ターミナルまたはEclipseのADTから、「AVD Manager」を起動します。



■2. 左側の「Available packages」を選択し、「Packages available for download」欄の「Third party Add-on」を選択します。
すると、以下画像のように【Google TV by Google Inc., Android API 12, revision1】がリスト表示されます。
チェックボックにチェックし、右下の「Install Selected」ボタンを押します。



■3. 「Choose Packages to Install」画面に遷移しますので、必要なパッケージを全てインストールします。

※Google TV add-onは、Android SDK内に保存されます。 android-sdk-linux_x86/add-ons/addon_google_tv_google_inc_12

■4. インストールが完了したらGoogle TVのAVDを作成します。
「AVD Manager」の「Virtual devices」から「New」のボタンを押して、「Create new Android Virtual Device(AVD)」を表示させます。
Nameには任意の名前を記入し、Targetには「Google TV Addon」を選択します。右下の「Create AVD」ボタンを押してAVDを作成します。
※今回スキンは、720pと1080pが用意されています。



■5. ここでさっそくAVDを起動したいところですが、Google TVのエミュレータは、KVM上で動作させることができます。
KVMなしでも動作しますが、非常に動作が重たいため、KVM上で動作させることをオススメします。 
また、KVMはGoogleが正式にサポートしており、インストールするのみとなっています。
・KVMのインストール

$ sudo apt-get install kvm qemu

※これで、/dev配下に「kvm」が格納されます。
・KVMに実行権限を付ける

$ sudo chmod a+rw /dev/kvm

※KVMのインストール/設定は以上です。

■6. Google TVエミュレータを起動する。
KVMが正常に動作しているかも兼ねて起動してみます。
「AVD Manager」からでも起動できますが、ターミナルから、以下コマンドを実行します。(-verboseフラグを付けます)

$ emulator -avd <AVD Name> -verbose


ターミナル上に、以下の出力がされていればKVMは正常に動作しています。

emulator: KVM mode auto-enabled!


また、KVMを使わないように起動することも可能です。

$ emulator -avd <AVD Name> -qemu -disable-kvm

※一目瞭然でKVM上で動作させたほうがいいことがわかると思います。
通常KVM上で動かす場合は「-verbose」は必要ありません。また「AVD Manager」からの起動もKVM上で動くようになっています。
環境構築は以上です。

次にGoogle TVエミュレータを動かしてみます。
起動は思いのほか早いです。おそらくアプリケーションが少ないからでしょう。
右下にハードキーもついていて、左から「HOME」「MENU」「BACK」「SERCH」となっています。


ランチャー画面です。API demosやLive TVなどが入っています。


SettingsアプリのAbout画面です。Firmwareは3.1となっています。


Live TVアプリの画面です。ロケーションに応じてチャンネル設定ができます。




今回のリリースでUIガイドラインも一緒に公開されています。
UI guidelines
画面が大きい分、それなりのデザインをすることができそうですね。


技術部 藤田竜史