てきとうなメモ

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climategate

 yrloc=[1400,findgen(19)*5.+1904] 
 valadj=[0.,0.,0.,0.,0.,-0.1,-0.25,-0.3,0.,-0.1,0.3,0.8,1.2,1.7,2.5,2.6,2.6,2.6,2.6,2.6]*0.75 

これはCRUの副所長(Keith Briffa教授)が20世紀の気温をグラフ化する際に使ったスクリプトの核心部分。 1行目で1904〜94年を5年ずつに区切り、各区間の気温(実測値)に2行目の数字を加算しています。即ち1904〜24年は加算なし、1929〜49年は(温暖期なので)温度を引いて低く見せ、その後は徐々に気温を底上げし1979年以降は1.95度(2.6×0.75)も加算しています。これ以外にも不正は他にも次々と見つかっています。

これのソースコードは以下の記事で見ることができる

分析は上記のサイトや以下のサイトで行われている

american thinkerは批判派でjohn graham氏は擁護派。読んでみたところ両者推測を含んでいるのだが、johnさんの記事の方が詳しくて正確のように思える。johnさんの解説では、以下のような感じ。

  • 過去の気温と年輪データは同じ変化をする。しかし、1960年以降の実測値と年輪データには大きなずれがある。
    • 実測値の気温は上昇しており、年輪データは下降している
  • このコードを書いた人の後の論文では、このずれを説明しようとしている
  • このずれとvaladjの変化が似ている。
  • このずれを説明するための第一歩として、年輪データを補正したものを利用しているんじゃないの?

自分でソースコードを読んだところだと、気温データそのものを捏造したとは読み取れず、いろんな方法で年輪データを補正して、それをプロットしているだけだと思う。多分、ずれを説明するために試行錯誤したのがこのコードではないのかな。

批判している人たちは、そもそもこのコードがどの論文に利用されたか指摘できていなかったり、その根拠を示せていなかったりするので、今のところただの陰謀論にすぎないかな。