「漫画家が命を込めた一コマ」にフォーカスした独占インタビュー企画「わが生涯に一片のコマあり」!第6回は『宇宙兄弟』の小山宙哉先生だ!男女ともに幅広く支持されるヒットの秘密に田中圭一が切り込む。今回は元モーニング編集部で『宇宙兄弟』を担当し、現在は「コルク」代表である佐渡島庸平さんにも同席いただき、熱いトークが展開されたぞ!
今回のゲスト小山宙哉先生
京都出身。第14回MANGA OPENに持ち込んだ『じじじい』で、わたせせいぞう賞を受賞。続く第15回MANGA OPENでは『劇団JET’S』で大賞を受賞した。
『モーニング』2006年3・4合併号からスキージャンプを描いた『ハルジャン』を集中連載し、単行本(全1巻)が発売中。さらに、その後モーニングにて70歳の俊足泥棒が主人公の『ジジジイ』をシリーズ連載。単行本(第1巻)が発売中。『宇宙兄弟』は、自身初の週刊連載である。
佐渡島庸平さん
株式会社コルク 代表取締役社長。2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。
今回の「一コマ」作品 『宇宙兄弟』
『モーニング』(講談社)にて、2008年から連載中。会社をクビになった兄・六太が、宇宙飛行士になった弟・日々人との幼少時の約束を果たすため、再び宇宙を目指す物語。2011年に第56回小学館漫画賞一般向け部門と第35回講談社漫画賞一般部門を受賞した。2012年4月~2014年3月にはTVアニメが放送され、2012年5月には実写映画が、2014年8月にはアニメ映画が公開された。
インタビュアー:田中圭一(たなかけいいち)
1962年5月4日生まれ。大阪府出身。血液型A型。
手塚治虫タッチのパロディー漫画『神罰』がヒット。著名作家の絵柄をまねたシモネタギャグを得意とする。また、デビュー当時からサラリーマンを兼業する「二足のわらじマンガ家」としても有名。現在は株式会社BookLiveに勤務。
インタビューインデックス
20歳で初めてペンを持った遅咲き漫画家
――まずは、小山さんがマンガに目覚めた作品について教えてください。
小山:『SLAM DUNK』(※1)です。僕が小学5年生から高校2年生の間に連載していました。その頃はマンガを読んで感化されやすい時期でしたし、すごくハマって読んでましたね。
――90年代の初めですね。あの時代のジャンプは『DRAGON BALL』『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』『幽☆遊☆白書』など、ヒット作が揃った黄金期でしたよね。その中で『SLAM DUNK』に惹かれた理由は何でしょうか?
小山: やっぱり主人公・桜木花道というキャラクターですね。もし、最初からバスケットボールで話がグイグイ進んでいたら、もしかしたらそこまで惹かれていなかったかもしれない。最初はヤンキーものっぽいノリで始まって、ギャグ要素もあって……そこにいる花道という面白い奴がバスケットを始めたらどうなるんだろう、という見せ方にハマったんだと思います。
――うんうん、やっぱりキャラの魅力は大きいですよね。その後、自分でマンガを描こうと思ったきっかけは何でしょう?
小山:専門学校のデザイン科に在籍していた頃なんですけど、自由課題の時、みんながパソコンでデザインをやっている中、僕は一コママンガ集を作ることにしたんです。そこで、あるあるネタのようなマンガを描きました。それが最初です。ただそのころは漫画家を目指していたわけではなかったです。その後、20歳くらいでストーリーマンガを描き始めました。
――それが初めて本格的に描いたマンガなんですね。20歳になるまでほとんど描いたことがなかったなんて、ちょっと信じられないですね。小山さんの作品からは、幾多の経験を積んだベテラン作家のような風格を感じますから。
描かないまでも、それまで多くのマンガや映画を読んだり観たりしてきたなど、小山さんという才能の血肉になっているものが豊富にあったということでしょうか?
小山:マンガは他の人に比べて読んでない方だと思います。うちのスタッフの方が、4,000冊持っているって人もいるくらいで。
――多くの作品を読んで、そこから「面白いマンガを描くためのノウハウ」をたくさん吸収して引き出しを多く持っているというわけではないんですね。意外だ。
小山:多くはないですね。自分がハマった作品だけは集めてました。最近になってからかな…色々なマンガ・映画・音楽に触れるようになったのは。
佐渡島:小山さんはあまり自覚していないと思いますが、読んだ作品は少なくても、そこから記憶している情報量が多いんですよね。その作品の話をする時、普通の人よりもシーンや絵などの細部まで覚えていますから。
――なるほど、六太が細かいことをよく覚えている性格なのは、小山さんの性格を反映しているわけですね。
小山:そうですね……もしかしたら僕自身のことも含まれているかもしれませんが、『宇宙兄弟』を描くきっかけとなった向井万起男さん(※2)の本を読んだ時に、向井さんの語り口や、人のことをよく観察しているところが面白かったので、それも反映されていると思います。
――なるほど。さて、20歳で初めて描いたというストーリーマンガ、その後はどうなったんでしょうか?
小山:とにかくまず1本、作品を完成させて持ち込みに行こうと思っていました。それはプロレスマンガで……実は僕、プロレスはそれほど好きでもないんですけど(笑)、ストーリーもややこしい作品でした。とにかくややこしい上に完成までの道のりが長くなりそうで、どうしようかなぁと悩んでいたんです。ある日、通勤途中の駅でハンチング帽をかぶった若作りのおじいさんが、小さい子と早歩きしているのを見たんですね。あのおじいさん、なんで早歩きしているんだろう?何かから逃げているのかな?……と、色々と想像していくうちに、「おじいさんが泥棒」という設定が浮かんできて、『ジジジイ』(※3)という作品ができあがりました。
――プロレスマンガが完成しなくて、別の作品ができちゃったんですね。
小山:その『ジジジイ』をモーニング編集部に持ち込んで、MANGA OPEN(※4)で入賞したんです(入賞時のタイトルは『じじじい』)。
――初持ち込みで入賞ですか!野球で言うと、初めてバッターボックスに立った選手がいきなりホームラン!ですね。
小山:そうでもないんですよ。モーニングに持っていく前に、小学館のIKKI(※5)に持っていってます。僕が好きな松本大洋さん(※6)が描いている雑誌だったIKKIに、同じく好きな井上雄彦さん(※7)が描いているのでモーニングに、という順番で持ち込んだんです。で、IKKIで「台詞が多い。86ページは長すぎる」という指摘を受けました。
――最初の『ジジジイ』は86ページもあったんですね。
小山:IKKIで受けた指摘を元に、台詞を減らして作品をシェイプアップして、モーニングへ持っていったところ「面白い!」と評価いただきました。だからいきなりホームランじゃなくて、IKKIでは空振りだったんです。
――デビューされてから3本目の連載が『宇宙兄弟』ですよね。その間に絵柄の変化があったように思うのですが。
小山:はい、色々と試行錯誤して変えていきました。ペンを変えたり、早く描く方がいいのか?インクが濃い方がいいのか?など。『ハルジャン』(※8)の絵柄が『SLAM DUNK』っぽかったので、そのタッチから離れようという気持ちがありました。まずは目の描き方から変えていきましたね。『SLAM DUNK』が巻を追うごとにマンガ的な絵柄からリアルな絵柄になっていったので、僕はマンガ寄りの絵柄に留めておこうと思いました。
近未来だけど読者にやさしい世界観
――『宇宙兄弟』の舞台は近未来でややSF的要素も含んでいますが、読者に難解さを全く感じさせない。これは一見簡単そうに見えて、実は漫画家としてものすごい力量が必要なんですよね。未来が舞台の作品は、現代では見慣れないアイテムや乗り物や建物がずらっと出てきて、しかもモノクロのペン画で描かれている。だから、読者は描かれている物が何なのか理解できなくて、一瞬混乱します。SF作品で読者を惹きつけることが難しいのは、こういった読者を混乱させる要素が多いからなんですが、『宇宙兄弟』は見慣れた物ばかりが出てきて、違和感を感じさせない。一部だけ車のデザインがちょっと先の未来っぽかったりして、それで充分に読者に近未来だと思わせることができる。リアルと空想の割合の匙加減が実に上手いんです。この絶妙なリアリティは苦労されている点なのでしょうか?
小山:あ、でもそこはツッコまれるところなんですよ。「○年先の未来にしては未来感がない」って。僕が未来の科学に興味が無いんじゃないかって思われがちですが、いま田中さんが言われた通りで、知らないものを描くと、その説明から入らないといけないですよね。その情報は、『宇宙兄弟』のストーリーにとっては余計なものになるわけです。だから「ギリギリの所でちょっとだけ未来っぽくしますよ」くらいの感覚で描いています。
――SF的要素もさることながら、例えばロケットに詳しい人がマンガを描いたとしたら、ロケットを飛ばすための技術論に走ってしまいがちです。でも、読者が観たいのはそれじゃない。キャラクターたちが何をするのか?どう感じるのか?……小山さんはそれを分かっているから、マニアックなSFには行かずに「人間ドラマ」を描いているんだと思いました。
ちなみに、その「人間ドラマ」という部分で知りたいのが、キャラクターの各エピソードについてです。どの話も具体的で共感性が高いと感じるのですが、それらは周囲の方々の体験談だったりするのでしょうか?例えば第19巻で、ケンジが分娩台でつらそうな奥さんの眉間を見当違いにこするシーンなど、出産の痛みを知らない男としては非常にリアルな感じがしたのですが(笑)。
小山:眉間のシワは実際に僕がやったことなんです(笑)。後から妻に「眉間じゃなくてお腹とかさすってよ」と言われました。ケンジ周りのエピソードは、僕の家族がモデルになっていることが結構多いですね。風佳の「かぺー!」も、子供が言っていたことをマンガに反映しています。
――なるほど、小山さん自身の実体験も活かされているんですね!
抑えた演出が逆にドラマを光らせる
――さて、それでは小山さんにとっての「一コマ」を教えていただきましょう。このシーン(第8巻 #71「公園におっさん2人」)ですか。JAXAの宇宙飛行士選抜試験の結果を、電話ではなく、わざわざ星加が六太に伝えに来てくれた場面。前半のクライマックスの一つとも言える、いいシーンですよね。このコマを選んだ理由を教えてください。
小山:僕の癖みたいなもので、綺麗なものと綺麗なものを合わせたくないというか、感動的なシーンに感動的な風景を組み合わせたくないんです。宇宙飛行士が誕生する瞬間、それは感動的な風景の中で描かれるのかというと、そうでもないと思いました。公園で子供たちが遊んでいるごく普通の日常。その中で1人、宇宙飛行士が誕生する。そういうのが僕の中のドラマティックなんです。
――映画などにあるようなプロポーズのシーンに例えるなら、ホテルの高層階で高級ディナーの後に……みたいな定番がある一方で、ありきたりな日常の中でさりげなくプロポーズ、という変化球もあって、そこにこそドラマがあると。
小山:ああ、それで言うと、『Dr.スランプ』(※9)で千兵衛さんが、みどり先生にプロポーズしようと家の廊下で練習をしていたんだけど、実はそこはトイレの前で、たまたまそこに入っていたみどり先生がドア越しにOKの返事をするシーンみたいな感じ。そういう、日常の中のドラマが好きですね。
――さらに言うと、『宇宙兄弟』は感動シーンを大げさに盛り上げず、抑えめの演出が多くて、それが逆に感動を際立たせていますよね。
僕が印象に残ったのは、第7巻で日々人が月面に降り立った時の六太の表情でした。六太はずっと前から、弟が月面に立つ瞬間に、兄として自分はどんな顔をするんだろう?と気になっていた。その瞬間、自分は笑っているのか、泣いているのか……と。結果は「両方だった」というシーン。
どんな顔をするのか?というモノローグで読者を引っ張っておきながら、その決定的瞬間は六太の真正面のアップじゃなくて、やや引きのショットで見せている。でも、嬉し泣きしている六太の顔とその想いはヒシヒシと伝わってくる。抑制の効いた演出にするからこそ、グッとくるんですよね。選んでいただいた一コマも、六太と日々人を子供の頃から知っている星加が、直接口頭で合格を伝えたいという気持ちで来たこと自体は素敵なドラマなんですけど、そこに全く関係のない子供たちが無邪気に遊んでいる背景を組み合わせるのがいいんですね。
また、海外の宇宙飛行士も多数登場する中で、六太と日々人はとても日本人的に描かれていますよね。日本人はめったに泣かないし兄弟でハグしたりもしない。感情は人前ではできるだけこらえる。これも一つの抑制ですよね。
小山:僕の感覚がまさにそう。おっしゃる通りです。
――第5巻で、六太がローリーに「日本の兄弟はアメリカみたいに抱き合ったりしない」と言うシーンがあるだけに、第24巻のラストで、六太がシャロンを抱きしめるシーンにはグッときました。めったにハグしない六太が「シャロンを抱きしめたい」という感情を抱いたというシーン。
小山:今までの僕の感覚では、六太は簡単にハグしないんでしょうけれど、あのシーンに関しては、六太は抱きしめることを選択するはずだと思ったんです。
カラー版でこだわった「色使い」と、『宇宙兄弟』の「これから」
――電子版で配信している『宇宙兄弟 オールカラー版』(以下、カラー版)についてもお聞かせください。着色指示に関して、心理描写に関わる色や背景のリアリティなどに、非常にこだわっていらっしゃることをお聞きしました。今後、続巻もぞくぞくカラー版が出ますが、小山さんが「今後ここをカラーで見てみたい」というシーンはありますか?
小山:第16巻のNEEMO訓練で出てくる海中のシーンなどは、色使いも独特で印象的だと思います。光の入り具合が特徴的ですし、見どころじゃないかと思います。
佐渡島:第8巻の、日々人が月面で谷に落ちた時に見上げた星空。あのシーンはカラー映えしますよね。
――確かに、海中や宇宙の色づかいは非常に興味がありますね。楽しみです。
そういえば先日、小山さんとALS患者の方々が対談されていた記事(※10)を読んだのですが、シャロンと同じようにだんだんと体が動かなくなっていく中、本は電子書籍で読んでいると答えていた方がいらっしゃいましたよね。電子書籍に携わっている漫画家として、電子書籍の役割と使命のようなものをそこに見た思いがしました。小山さんの電子書籍に対する印象はいかがでしょう?
小山:そうですね……やっぱり元々は紙の本が好きで、マンガは単行本派だったので、電子書籍はページをめくっている感触が味わえたらいいのに、と考えたことはありますね。
――リアルに近づける感じですね。技術がどんどん進めば、デバイスはもっと軽く薄く、そして画面は高精細になっていくのは間違いないですよね。そのうち、目の動きだけでページがめくれるとか。
小山:デジタルデータなので、一つの端末の中に大量に何巻でもおさまるのは便利ですよね。目でめくれるのも、いいですね。
――話はカラー版に戻りますが、小山さんはキャラクターが泣きそうな時は目の周りに斜線を描いて、赤みの表現をされていますが、カラー版ではどう着色されるのか気になります。
小山:それについては僕がチェックして、一度赤すぎたので直してもらったカットがありました。なにしろ、元の原稿がカラーにすることを前提に描いていないから、色をつけると粗が目立ちます。描線が繋がっていない部分があったりとか(笑)。
――カラー版は水彩風の塗り方が自然で良いですね。
小山:そこは最初に意識して、水彩っぽくと指定しました。
――実在する建造物(モジュールなど)の色がちゃんと再現されているのがいいですよね。普通の人が立ち入れない場所についても着色されていて、とても貴重な情報だと思いました。配管の繋ぎ目など、カラーだとさらに分かりやすくなっていますし。
小山:そうですね。あとは色による温度感もこだわりました。暗い部屋を寒色で塗ってキャラクターの孤独感を強めたり、部屋の暖かい感じを暖色で表現したり、色によって読者に伝えたい情報が膨らむのがカラー版のいいところですよね。
――空の色が日本とアメリカで違いますが、それにもこだわっているんですね。
小山:アメリカの空の方が鮮やかに、芝生も彩度を高めにしました。
――さて、最後になりますが、映画にもアニメにもなった『宇宙兄弟』、今後もメディア展開はあるんでしょうか?
佐渡島:メディア化はある程度やりつくしたので、これからは原作を盛り上げていくフェーズです。第24巻から、後半の盛り上がりがスタートします。すごい展開が待っているので、作品自体が話題になりますよ。『SLAM DUNK』で言うと、山王戦が始まるあたりですね。第24巻のラストで六太がシャロンを抱きしめるシーン、ここが山王戦の試合開始のホイッスルに相当します。
――わくわくしますね!じゃあ、ラストにむけてのイメージは固まっているんですか?
小山:実はまだないんです。これから一話ごとに考えていきます。
――日々人の再登場も気になります。兄弟2人が一緒に月に立てるのかどうかも!
小山:キャラクターも増えてきて、あれこれエピソードを描きたくなるんですよね。これからは原作にもっと力を入れたいです。
佐渡島:これまでは、アニメや映画で認知度を上げてきました。世の中、TVを観る人の方が本を読む人より圧倒的に多いので、マンガの『宇宙兄弟』を知ってもらうために、アニメや映画でメディア展開していたわけです。そして、これからは原作の魅力を最大限に見せるフェーズになったんです。
そういう意味で、カラー版は原作の魅力を引き立ててくれますよね。「小山さんにはこんな風に見えているんですよ」という、小山さんの頭の中にある色やイメージが、より皆さんに伝わるんじゃないかと思います。
――他のインタビューなどで、「子供たちに読んでほしい作品だ」と言われてましたよね。タブレットを使いこなせる、いわゆる「デジタルネイティブ」な子供たちも増えている昨今、カラー版で初めて『宇宙兄弟』に触れる子供も出てきそうですよね。
小山:そうかもしれないです。いいですね。モノクロでもカラーでも、入口はどちらでもいいので、とにかく僕の絵で、原作の『宇宙兄弟』を楽しんでほしいですね。
インタビューを終えて
『宇宙兄弟』は一見すると青年マンガですが、この作品の「宇宙へ行く」という目標を、「甲子園に行く」や「海賊王におれはなる」に置き換えれば、たちまち少年マンガになります。つまり、この作品は年齢や性別に関係なく読める「王道マンガ」なのです。また、小山さんが子供にも読んでほしいと言っていた背景には、この作品を読んだ少年少女たちが宇宙に興味を持ち、いずれ宇宙を目指してくれたら……という想いもあります。カラオケの普及で日本人の平均的な歌唱力がものすごくアップしたように、ガンプラのヒットで日本人の模型製作技術がものすごくアップしたように、『宇宙兄弟』によって、日本人がもっともっと宇宙に飛び出してくれたら……僕もそう願っています。