もじもじトーク[142]フォントおじさん、2020年を振り返る その2 ~コロナ禍で還暦を迎える〜
── 関口浩之 ──

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こんにちは。もじもじトークの関口浩之です。

早いもので、2020年もあと二週間で終わろうとしています。新型コロナ感染が止まらない、重苦しい雰囲気の中で迎える年の瀬ですが、健康で笑顔の新年を迎えましょう。

今日のテーマは、「フォントおじさん、2020年を振り返る その2 ~コロナ禍で還暦を迎えるの巻~」をお送りします。




●還暦は人生の節目?

今年6月に還暦を迎えました。小さい頃、「60才は年寄りだ」というイメージを持っていましたが、いざ、自分が60才になってみると「単なる60回目の誕生日」という印象でした。コロナ禍で迎えた還暦でしたので、普段通りのリモートワークの一日でした。

混雑した電車での通勤が自粛され、リモートワーク推奨が徹底していた6月に定年退職を迎えたので、花束をもらう儀式はなかったですし、そんな儀式して欲しくなかったのでラッキーでした。ひっそりと還暦を迎えました。

定年退職といっても、悠々自適に過ごせるわけないですし、今までと変わらず、忙しい毎日が続いています。つまり、再雇用契約させていただきました。

還暦という記念すべき60回目の誕生日は人生の節目かもしれませんが、単なる通過点に過ぎなかったです。

●なんで還暦があるの?

還暦の「60」という数字はどこからきているのでしょうか? 「十干」と「十二支」の組み合わせが60年で一巡することから「還暦」といわれるようになったようです。

「十干(じっかん)」とは、「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」の10個です。

一方、「十二支(じゅうにし)」とは、「子(ね)・丑(うち)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」の12個です。

十二支の「支」はよく知られていますが、自分の「干」が十干の何であるか知らない人が多いのではないでしょうか? 「丙午(ひのえうま)」は有名ですが、それ以外の組み合わせはあまり聞いたことはありません。

僕は7番目の「庚(かのえ)」でした。つまり、「庚子(かのえね)」生まれでした。正しい読み方も、今、覚えました。そんなことを調べる気になったのも、還暦を迎えたからですね。

還暦の概念が日本に伝わったのが奈良時代で、市民にその風習が伝わったのが、室町時代から江戸時代といわれています。今では60才は長生きではありませんが、当時の60才は長生きの部類だったのでしょうね。

赤いちゃんちゃんこや赤い衣装を着るのは、魔除けの意味もあるみたいですね。僕は、会社の仲間から、「赤いTシャツ」と「赤い帽子」をプレゼントで貰いました。

還暦の魔除けは無事完了しました。ありがとうございました。Tシャツと帽子には、「フォントおじさん」というロゴが入ってました。

●還暦ビデオレターに感激!

セミナーイベント企画のひとつとして、49人の方から還暦祝いビデオレターをいただきました。感激でした。他人のビデオレター(10分)には興味はないと思いますが、勝手に掲載します。じゃーん!

FONTPLUS DAY スペシャルライブ2020秋のエンドロールムービー
https://www.facebook.com/fontplus.jp/videos/1056149218138021


もし見ていただけるのなら、こんな楽しみ方があります。

「ひとりひとりの5~10秒の動画はどうやって撮影したのだろうか」「自分がビデオレターを作ることが将来あるかもしれないので参考にしよう」とか、「編集動画のオープニングはセンスが良いので真似しよう」「エンドロールが格好いいので今度真似しよう」「映像と音楽とテロップを上手に編集するヒントが満載」などなど、いろいろと勉強になります。

そんな視点でこのムービーを観ると、皆さんのクリエイティブ力が向上すること、間違いないです。

このムービー、日頃から懇意にしている映像クリエイターの田口真行さんが編集してくれました。49本のビデオレター(iPhoneでの自撮りが多い)を、田口さんが作曲したBGMに乗せて、エンドロールに工夫を凝らせて繋ぎ合わせていただきました。

ビデオレターをお送りいただいた皆さま、企画をしてくれた鷹野雅弘さん、素敵に仕上げてくれた田口真行さん、本当にありがとうございました。

●60才になって思うこと

ここ10年ぐらい、仕事が忙しいこともあり、テニスの練習や試合をする機会がずいぶんと減りました。今でもラケットを握れば。一時間は休まずにラリーができる気はします。年齢を重ねるにつれて、体力がガタッと落ちた感じもありません。

でも、60才を迎えた今年、「過信してはいけない」ということを確信しました。

今まで入院するような大きな病気や怪我をしたことがなかったのは、ラッキーだったと思います。しかしながら、コロナの中、完全なる運動不足を半年間続けていたら、体重は維持または減量しているにもかかわらず、血液検査のいくつかの値が危険ゾーンに突入しました。

カロリーだけでなく、炭水化物や糖質の摂取量、毎日の運動量も意識しないと、健康が維持できない年齢になったということです。もしくは、薬と仲良くしながら生活しないといけないということですね。できれば、それは避けたい……。

僕の周りでも同年代の知人が急に亡くなったり、救急搬送されて入院したりする人も少なくありません。厄年や還暦という人生の節目の時には、自覚症状がなくても、どんなに忙しくても立ち止まって、「健康チェックをしましょう」という節目のチャンスなのだと思いました。

一か月半前から開始した「週に数回7km早歩き散歩する」の目標はどうにか継続しています。寒くなるとサボりがちですが。

あと、ジャンクフードやお煎餅の菓子類、どら焼きやケーキのようなおやつ類を3週間ほど控えています。なんか、一年前に開始した禁煙と同じような感覚です。

おっ、そう言えば、禁煙して一年以上が経過しました。気合いだけではじめた禁煙も続いています。

来週、血液検査をして改善傾向が見られたらモティベーション維持できそうですが、こんなに頑張っているのに改善されていなかったらショックが大きそうです。

もし改善されていなかったとしても、過去にここまで真面目に健康と向き合う機会はなかったので、還暦という人生の節目は、とても意義ある通過点だと思いました。

還暦や厄年とかの年齢に関わらず、健康と真面目に向き合う機会を、定期的に作ると良いのではないかと思いました。

では、また、お会いしましょう。


【せきぐち・ひろゆき】[email protected]
関口浩之(フォントおじさん)

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1960年生まれ。群馬県桐生市出身。1980年代に日本語DTPシステムやプリンタの製品企画に従事した後、1995年にソフトバンク技研(現SBテクノロジー)へ入社。Yahoo! JAPANの立ち上げなど、この25年間、数々の新規事業に従事。現在、活字や文字の楽しさを伝えるフォント伝道師(エバンジェリスト)、フォントおじさんとして活動。