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フラッシュマーケティングやソーシャルコマースに関して現場目線でグダります。

ソーシャルグラフを揺らすソーシャルコマース!?購入者が友達にリコメンドできる機能をオンラインストアに提供する「Curebit」

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サンフランシスコに会社を構えている「Curebit」というサービスをご存知だろうか?

CurebitはEコマースの Social Referrals Platform 。
と言ってもピンと来ないので以下にサービスの仕組みを説明する。

■Curebitのサービス概要

  1. ユーザーがショッピングサイトで商品を購入する
  2. 購入完了ページで「Facebook、Twitter、メールでシェアして、友人に割引になるリンクを紹介する
  3. 友人が割引価格で商品を購入する
  4. 自分も割引額のキャッシュバックを受ける。

YouTubeにもその一連の流れを見ることができる。





シェアする側はキャッシュバックされ、シェアされる側は割引となると言う、どこかにありそうで意外となさそうなサービス。ある種のアフィリエイトである。

なんとなく2007年にFacebookがサービスを開始し、失敗した「Facebook Beacon」に似ているなぁと思いきや、購入した商品すべてを友人にシェアする必要はなく、自分のシェアしたいと思った商品をシェアすればよい。

面白いのが、フラッシュマーケティング的要素を取り入れているところ。
友人にシェアしたオファーの有効期限(残り○日○時間○分○秒)が決められているのだ。

Curebit

サービス自体は2010年末にリリースしたばかりなようで、ベータ版のようだ。ベータ版で実績を上げているショップサイトでは2.7%の売上増だそう。(参照1

■サービスの考察

ソーシャルグラフを揺らす(クチコミが広がる)ソーシャルコマースの例として、グルーポン系ビジネスが挙げられる。

取引が成立するにはチケットの販売枚数の一定枚数を超えなければならず、この下限値に達するまでクチコミが行われる、というソーシャルグラフの揺らし方だ。

しかし、このサービスの場合はそのような下限値が存在しないため上手くいけば多くのクチコミを広げることができる。下着やエロ本などのプライベートな商品に関してはこのサービスは適さないだろう。

このサービスが広がるかどうかはまだ未知数かなというのが私の認識。紹介する側にメリットがあるため、紹介された側は紹介者の下心を感じ取ってしまうからだ。ただしその下心に勝るような商品の魅力だったり、割引だったりすると実際に購入に繋がると思う。

また、このサービスを扱ってもらうサイトはECサイトに限らないと思う。グルーポンのようにオンラインツーオフラインで爆発的にスケールしたように、このサービスもリアル店舗での消費を持ち込むと、同じように爆発するかもしれない。店舗主導で自由に割引やキャッシュバック設定ができるようにするのもよいだろう。ユーザーのインセンティブを割引ではなく、プレミアム感のあるサービスやモノにしてもよいかも知れない。

■最後に

最後に気になる点が3点ある。

1.このサービスのマネタイズは?
単純に考えて、固定で月額課金のサービス利用料をとるか、成果報酬で1コンバージョン辺りの売上に対し数%の手数料をとるか。
固定のみ、成果報酬のみ、固定と成果報酬のハイブリッドが考えられる。
今はサービスのベータ版状態なので、もろもろ模索中なのではないかと思う。

2.ユーザーがシェアしたリンクから複数人購入することができるか?
可能だろうか?購入された数だけ、本人にキャッシュバックが入ってくるのだろうか?
だとすると、シェアする際に発行されたリンクをブログ等でリンク貼りすることで小遣い稼ぎをすることができる。
ここはこのサービスが流行るかどうかの肝になるのではないかなぁと思うところ。
無制限に購入可能なら、購入者がその商品を実際よいと思っていなくて購入して友人に紹介することができてしまう。そして下心は丸見え。。よい商品だとしても、構えてしまうかもしれない。
これが1人だけとか少人数ならいけるかも知れない。

むしろ商品を販売するサイト側にその数を委ねてもいいかもしれない。

3.友人のリンクから購入したユーザーはさらにシェアすることができるのか?
これができるかできないかで、さらにバイラルを広げられるかどうかが決まる。おそらくできるのであろう。

どなたか、日本で先駆けてサービスを開始しても面白いだろう。その際にはmixiやモバゲー、GREEもお忘れなく。

ちなみに、ここのCurebitの発起人は、"Nori Yoshida"。どうやら日本人の方らしい。ちょっと嬉しい気分になった。

Curebit:
・Site
http://www.curebit.com/

・Twitter
http://twitter.com/#!/curebit

・Facebook:「いいね!」の数117。(2011年3月21日現在)
http://www.facebook.com/curebit


参照記事:
・Curebit Helps Online Stores Increase Profit Through Social Media
http://www.socialtimes.com/2010/12/curebit-interview/

参考記事:
・Facebook Beaconのプライバシー騒動で逃げ出す広告パートナーも
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/04/news067.html

・オンライン・ツー・オフライン(O2O)コマースに1兆ドルの可能性がある理由(TechCrunch)
http://jp.techcrunch.com/archives/20100807why-online2offline-commerce-is-a-trillion-dollar-opportunity/

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