17日の兵庫県知事選挙で再選を果たした斎藤元彦前知事の“パワハラ”などの疑惑を調査する県議会の百条委員会が18日、兵庫県庁で会見を開き、今回の選挙戦で特定の候補者から「言葉の暴力」により「家族が避難を余儀なくされた」などと訴えました。

 委員を務めていた県議の一人は18日、議会事務局に辞職願を届け出ています。

■奥谷氏は“立花氏が自宅前で街頭演説”と訴え「引きこもってないで出てこい」

読売テレビニュース

 奥谷委員長は、選挙期間中に「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が、奥谷氏の自宅の前で街頭演説を行い、「引きこもってないで家から出てこい」「これ以上、脅して奥谷が自死しても困るのでこのくらいにしておく」と言われたことを明かしいた。

 奥谷氏は、母親に避難をさせる措置をとったことを打ち明け、「家族が怖い思いをしたのは大変遺憾。今後厳正に対応していきたい」と述べました。

 さらに、18日、竹内英明県議が議会事務局に辞職願を届け出たことが明らかになっています。

 上野英一委員は、竹内県議から「言葉の暴力が拡散して、家族が狂乱状態までになった。昨晩も話をしっかりしたが、家族から『政治の道から退いてほしい』と話があった」と相談を受けたと話し、「優秀な議員を追い込むほどのネットの怖さ、これを武器として選挙をする怖さがある。この問題をしっかりしないと、この国の政治が歪んでしまう」と危機感をあらわにししました。

 奥谷委員長は、「調査を最後までやり遂げることで粛々と調査を進めることが大事。これまで通り調査を進めることに徹したい」と述べました。

 

 

斎藤元彦氏が〝秒殺〟で当選確実 兵庫県知事返り咲き N党・立花孝志氏のアシスト大きかった

11/17(日) 20:00配信

よろず~ニュース
気勢を上げる斎藤元彦氏

 斎藤元彦前知事(47)の失職に伴う兵庫県知事選が17日、投開票され、無所属で出馬した斎藤氏が前尼崎市長の稲村和美氏(52)、前参院議員の清水貴之氏(50)ら6人を破って再選を確実にした。

【写真】人多すぎ!斎藤元彦氏の到着前から聴衆が集まる

 県議会から不信任を突きつけられた斎藤氏が、多くの県民の声を味方につけ返り咲いた。「斎藤か、斎藤以外か」。知事としての資質を問う論戦が繰り広げられた選挙戦。内部告発文書問題や、メディアでパワハラやおねだり疑惑も伝えられたが、ていねいな訴えで有権者の心証を変えていった。

 斎藤氏のこれまでの県政運営を、結果的に民意は好意的にとらえた。「70万円の学校のプールの修理費が出せなかった兵庫県政。一方で、1000億円を超える県庁舎を建て替えようとしていた。海外事務所も日本一多い。65歳以上のOBの天下りも漫然と続けようとしていた。70万円のプールの修理費が出せない兵庫県政に戻してはダメなんですよ!」。旧態依然の県庁組織に立ち向かう姿勢に、街頭演説会場でひときわ大きな声援が沸いた。

 団体の組織票や政党の支援がないことは、SNS上で〝ネット世論〟が斎藤氏を推す原動力となった。7月の東京都知事選で2位に躍進した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が巻き起こした〝石丸現象〟に通じるものがあった。一時のテレビなどでの過熱報道は、メディアに不信感を持つ人々を強く刺激した。斎藤陣営も30~40人の体制でX、インスタグラムを更新。発信力と拡散力で支持を広げた。

 政治団体・NHKから国民を守る党の立花孝志氏(57)のアシストも大きかった。「圧倒的な得票で斎藤さんをもう一度、戻さなきゃいけない」と自身の当選を目的とせず、兵庫県政の〝闇〟を指摘。異例の選挙活動を繰り広げ、兵庫県知事選に注目を集めた。

 選挙戦最終日の16日。マイク納めとなった神戸市の三宮センター街には多くの聴衆が集まった。アーケード両脇をつなぐ橋の上にも人が殺到。「橋が折れるぞ!」との声が上がり、警報器も作動。通行規制が行われる過熱ぶりだった。

 当初、稲村氏の圧倒的有利が伝えられていた知事選。同日夜に三宮駅前で最後の訴えを行った稲村氏との圧倒的な聴衆の数、熱量の差が、斎藤氏への支持の広がりをはっきりと示していた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)