★ 危険なカオリ ★（日記）

今日くらいは早く帰ります。
ケーキも買って帰ります。
カオリです。
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マスターがお客さんに電話してる
「カオリちゃんいる日だから、竹村さん来てよ」


20歳の時、私は小さな割烹料理屋でアルバイトをしていた。

3人いる女子大生のアルバイトの中でも
マスターは特別に私をかわいがってくれた。
（当時還暦手前の店主はなぜかマスターと呼ばれたがっていた）
シフトも私の入れない日を他の二人でカバーするほど。。。

常連さんが来るとエプロン姿でその隣りに座り、「好きな物を頼みなさい」と言われ、
それを食べながらビールやヒレ酒を飲んでお話しするのも仕事のうちだった。

時給が800円とか900円だったのに
マスターは仕事が終わるとよく焼き肉に連れていってくれたりした。

そして、常連の優しいおじさま竹村さんも
たびたび近所のスナックなどにバイト終わりの私を連れ歩き、
帰りには多すぎない額のおこずかいをくれた。


そんなある日、マスターは言った。
「カオリちゃん、俺と竹村さんとカオリちゃんの友達で温泉行こうよ。おこずかいあげるからさぁ～」

その時は丁重に断ったけど
聞いておけば良かった…。

「おこずかいはいくらもらえるんですか？」