FutureMotionという、慶応義塾大学大学院のメディアデザイン研究科(通称KMD)のイベントがありまして、前半セッション3つを聞いてきました。
今年3月にもあったのですが、「新しい形の映像フェスティバル」と題して、複数のテーマによるセッションの形で進められます。
『映像』というものを技術、ビジネス、表現など様々な視点から見ている数少ないイベントだと思います。
出かける準備に手間取って、セッション1を半分聞き逃してしまって残念です。
セッション2、セッション3はショートフィルムを軸としたクリエイティヴな話が中心だったので、セッション1のデジタルサイネージを中心に書きたいと思います。
デジタルサイネージ
現在進化中の「デジタルサイネージ」をお題に、NHKエンタープライズ、ソニー、博報堂の方々をパネラーとして招いてのパネルディスカッション形式でした。
ソニーの相澤辰弥さんの話は完全に聞き逃してしまいました。orz。twitterで追った部分的な情報では、箱根園や新宿伊勢丹、アディダス、シドニーオペラハウスなどの事例紹介があったようです。
博報堂の島崎昭光さんの話は少しだけ聞いていました。通行人を検知して、壁にフキダシをつける事例。(アイキャッチですよね)、あとはgoo脳内検索メーカーの事例紹介があったようです。
NHKの宮崎経生さんの話から聞き始めたのですが、パッと心に残りました。
歴史あるロンドンの地下鉄に対して、複数のモニターが連動した動きを見せる曲面ディスプレイがあるそうです。以下のURLが参考になるかと思います。
http://digitalsignage.co.jp/blog/post/174
一通りお話を戴いた後、駆け足でしたが、コーディネータの中村伊知哉KMD教授が質問を投げかけて答える形式になりました。
中村さんの「デジタルサイネージはいまだけ、ここだけ、あなただけの新しいメディア」という言葉は素晴らしい言葉ですね。
Q.大小様々なサイネージがあるが、普及の広がりはどうなるか。近い将来に1兆円市場になるといわれているが、実際はどうか。
→屋内のメディアとして普及する可能性は高い。屋外は物理的、制度的に難しいのではないか。
→日本独自の要素としては、モバイルとの連携がカギとなる。
→テレビとは違い、インタラクティブな要素が強み。教育分野での応用も考えられる。
→サイネージを使った「コミュニケーション」がカギとなると見ている。
→(NHK)東京ミッドタウンでの事例紹介。AR技術との連携。イベント向け。
Q.苦しい状態にある広告業界からみて、サイネージのビジネスはどうなっていくのか。
→販促のほうから入ると思うが、ブランディングという要素もある。
→技術的に、サイネージを見ている人数は測れてしまい、費用対効果が問題になるかもしれない
などなど。
デジタルサイネージのキーワードは、インタンラクティヴ性と没入(引き込まれる)ということなんだなぁと感じたセッションでした。
途中でNHK宮崎さんから紹介されたフィラデルフィアのコムキャストのLEDディスプレイによる事例は凄かったです。
平面なんですが、どう見ても立体的に見えます。
若者へのメッセージということで、ばかばかしいことに思いをめぐらせることから始めて欲しい。酷評されるのを気にせず晒して欲しい、いいものは目に留まるから。という言葉が贈られていました。