◆Best 10◆
1. Blue Lake / Sun Arcs
デンマークのマルチ奏者、Jason Dunganによるプロジェクト。煌めくギターの音色を連ねて、緩やかなグルーヴを構築し、クラリネットなどで彩りを加え、美しいアンビエント作品に仕上がっている。
2. Cornelius / 夢中夢 – Dream in Dream -
6年ぶりの新作。作中にギターを掻き鳴らす曲がいくつかあるのが常だったけれど今作ではなし。空想的でまどろみのある、メランコリックながらもポップなメロディが全曲に通底している。
3. EVISBEATS / That’s Life
2020年頃から2022年の2年間で制作したインスト集。穏やかに、緩やかに、延々と続いていくビートが祈りのように響く。ビートや上物ともに少ない音数で、静謐な日常を表現したような作品。
4. Fabiano do Nascimento / Das Nuvens
ブラジル出身でLAを拠点に活動するギタリストによる作品。アルバムタイトルは 「雲のうえ」 を意味するそうで、天上から降りてくるようなメロディが溢れていて、タイトル通りに幻想的だ。
5. Fabiano do Nascimento / Mundo Solo
コンセプチュアルな上記作品とは異なり、自身のルーツであるブラジル音楽と、ギタリストとして音楽を追求している。音作りは簡素だが滋味がある。
6. John Raymond & Sean Carey / Shadowlands
Bon IverのSean Careyとトランペット奏者のコラボ作。ささやかなボーカル、遠くから聞こえてくるようなトランペットなど幽玄な音世界で、レコーディングも約20年前に2人が出会ったウィスコンシン州オークレアの森で録音されたようだ。
7. Matthew Halsall / An Ever Changing View
Gondwana Records創設者のマシュー・ハルソールによる作品。トランペット、カリンバ、ハープ、フルートなどによる柔らかな音色で瞑想的で夢見心地な空間を紡ぎ出している。アンビエントなスピリチュアルジャズ。
8. Resavoir / Resavoir
シカゴのプロデューサー、ウィル・ミラーによるプロジェクト。チルいエレクトロニックなジャズで、The Cinematic Orchestraあたりを想起させるサウンド。愛らしいシンセサイザーの音色が耳に残る。
9. Sam Wilkes / Driving
LAのジャズベーシストによる作品。もともとポスト・シューゲイザー的なサウンドメイクをしていたけれど、ボーカルも入り、ドリームポップのような空気感をまといながらも、サム・ウィルクスらしい、白昼夢のようなまどろみに包まれた音世界を構築している。
10. Terrace Martin / Fine Tune
LAのプロディーサーによるプロジェクト「Sound Of Crenshow Jazz」の第1作目。今後リリースされる作品のショーケース的な作品とのことで、アフロビート、ソウル、ジャズファンクからボサノヴァまでバラエティー豊かだが、そのどれもがグルーヴィー。
◆旧譜◆
・Bruno Berle / No Reino Dos Afetos (2022)
ブラジルのSSW、ブルーノ・ベルリのデビュー作。チープでローファイなサウンドながら、しっかりとMPBの伝統にも則っている。実験的なのにポップ、懐かしいけど新しい、これはもう好き過ぎるやつ。
# by bigflag | 2024-01-28 11:53 | ・音楽 - 年間ベスト