big fan of 2000年代Hiphop

聴いたり、読んだりしたものの感想や雑記を書いています。

Rihanna"If It’s Lovin' That You Want"

 カリブ海のバルバドスという国出身の当時ティーンエイジャーだったRihannaによる2005年リリースのアルバム「Music Of The Sun」からの2ndシングルとして発表された本曲。Proは私的に小粋なイメージのあるTrackmastersによるもので、元気でハリのある跳ねたドラムが耳を引くドラムオリエンテッドなトラックにRihannaの色情をそそる子猫フレイバー薫るヴォーカルが添えられた全方位対応Musicです。しかしただのフィールグッドMusicではなく、そこはやっぱりHiphopの雄、Def Jam発なので曲にイカシたスパイスとしてBoogie Down Productionsの"The Bridge Is Over"のフレーズをスクラッチ的にまぶして可愛さの中にストリート感のチラ見せに成功しています。おそらくBDPを使ったのはRihannaの出自と曲の雰囲気(カリブ・レゲエ感)に絡めて、KRS-Oneのそっち方面への親和性(ラガフロウ、父親がトリニダード島、義父がジャマイカ出身)からの遊び的チョイスだと思います。

 この曲を聴いて僕の頭に浮かんだ感覚を単語で挙げるなら、カリビアン、ダンストラック、ダンスホールレゲエ、レゲエ、パーカッシブ、ラテンといった感じで、HiphopとR&Bばかり聴いていてそっち方面はとても疎いので、すごく新鮮に聴こえ、そうした音楽にも興味が湧きました。(と言いつつもう十数年経っても同じ範囲のものばかり聴いて、新たな領域に中々踏み込めない臆病者です…)

 ちなみにPVを観るとデビュー間もないのにRihannaの立振る舞いが堂々としていて、とても余裕を感じさせるもので、イケてるお姉さん感の強い、カワイイのにめっちゃクールなキャラクターでこれはすごいやっちゃと思いました。