さらさら録

日々のさらさらの記録

週報 21.09.26-21.10.02 アタック25、芋煮、ピクニック

09.26

この日はアタック25の最終回。夫と同居を始めてから、日曜のお昼はサンドラ(正式名称はサンデードラゴンズ、タイトルでお分かりのようにドラゴンズ応援番組である)のあとにアタック25を二人でわいわい答えながら観て、そしてデーゲームを観るという流れが定番化していた。夫は大学時代クイズ研究会に所属していたそうで、そのクイズ好きの夫が唯一観ているクイズ番組がアタック25だった。観始めた頃に夫婦ペア大会があって、いつか出たいねぇなんて話もしていた。夫はかつて予選会の筆記は突破したものの面接で落ちたらしく、二人でならリベンジできないかなぁなんてことも思っていた。しかし、そのアタック25は終わってしまうのである。

1時間スペシャルをいつも通りに答えつつ観る。予選の引っかけ問題に見事に引っかかりながら、本当に終わりなんだろうかと思ってしまった。どんなものにも終わりは来るし、永遠のものなんてないのに、それでもずっと日曜のお昼はクイズに答えているような気がしていた。だけど、それも終わってしまうのだ。わたしの空間認知は弱いまま、パネルの効果的な取り方もわからないまま。

番組はアタック25の特徴であるアタックチャンスをものにした出場者が優勝した。一番答えた人が勝てるわけじゃないシステムがおもしろいなぁと思いながら観ていたけど、最後の最後にまさにその展開になるとは。そして、最後の問題の答えが「エピローグ」だったことにじーんときてしまった。なんときれいな終わり方だろう。

 

09.27

休みだったので芋煮を作る。里芋の皮を剥くのが面倒なので、芋煮は時間があるときに作るに限る。家にきのこがあると思って買い物から帰ってきたところ家のどこにもなかったため、きのこの代わりににんじんを入れた。それは代わりになっているのか。

今回はストウブで里芋とにんじんとごぼうを下ゆでしてから作った。ストウブで根菜をゆでると、一見火が通ってないくらい煮崩れない。あれまだ火通ってない?と思いながら箸を入れるとほっくりと割れる。この火の通り方がおもしろくて気に入ってしまった。下ゆでした根菜類、別に下ゆでしたこんにゃく、牛肉、水を入れ、煮立ったところで醤油とみりんと酒を適当に入れる。夫は山形の村山地方出身のため、牛肉を入れる醤油ベースの芋煮である。夫が言うには山形県民は芋煮会のために1年を過ごしているということなので、いつかその時期に山形に行ってみたいものである。去年3月頭に行って以来山形に行けておらず、名古屋に来てもらっての両家顔合わせもできないままにずいぶん時間が経ってしまった。おのれコロナめ。飛行機で1時間の距離がとてもとても遠い。実際遠いのか。

芋煮は里芋のほっくりむっちり感がたまらなくおいしかった。夫と知り合ってよかったことのひとつが芋煮を知ったことかもしれない。もちろん、他にもたくさんあるんだけど。

 

09.28

仕事。予定の場所まで仕事を終わらせてから帰ろうと思ったのに、もらったデータの不備や調べ物が発生してしまい、そこまで終わらせられずに帰る。予定していたことが変更になると混乱してしまう特性があるためプチパニックである。「おつかれさまでした」とも「お先に失礼します」とも言わずに会社を出てきてしまった。

発達障害にはASDとADHDというものがあって、わたしはどちらも持っている。ある程度先が見通せないと不安になるASDのわたしと、計画を立てるのが苦手なADHDのわたしとの間で、わたしが板挟みになるのである。そして、板挟みが起こるとぐったり疲れてしまう。発達障害の人は疲れやすいと言われたりするけど、自分の中のぶつかり合う特性と特性のバランスを常に調整せざるを得ないからなのかもしれないな。

 

09.29

仕事。もりもりがっつりこなす。

自転車通勤にして1ヶ月ほど経ったんだけど、帰りはごくごくなだらかな下り坂を夕陽に向かって進むのでとても気持ちがいい。つまり会社までの道のりはなだらかな上り坂なのである。最初の頃は坂であることに気づいてなくて、何で行きと帰りの疲労度がこんなに違うんだ!?労働に対する心理的負担のせいなのか!?なんて思っていた。気づいてからは帰り道を気持ちよく過ごすために、という気持ちで行きの自転車を漕いでいる。

夜はストウブで豚肉と白菜のミルフィーユ鍋をやった。2週間のレンタル期間中に使い倒してしまっている。これは購入しても使い倒すだろう、だって手間なくおいしい。ということで今年の誕生日プレゼントはストウブになった。誕生日プレゼントに鍋。

夫が職場近くのローソンにあったからとマサラチャイアイスを買ってきてくれた。ずっと食べたかったんだけど見かけなくなっていたのだ。しかし買ってきたマサラチャイアイスは1箱6個入りのみだった。普段からピノを分け合ったりせず1人1箱で食べてるはずなのに。もう1箱買ってきて、1人1箱ずつ食べようという話になる。仕方がないので冷凍庫からオートミールクッキーの残りの板チョコを出してひとかけかじる。スーパーで売られている価格帯のチョコレートは凍らせてぱりっと食べるのが好きだ。ぱりっとひやっとした歯触りが口の中でとろけていくその感触がたまらない。

 

09.30

仕事。よろよろとメールを返したり、業務時間外にしなければならない作業をしたりする。Teamsのメンションのあとにさん付けをする謎文化が部署内で定着しつつあり面食らっている。メールより気軽にコミュニケーションを取れるツールじゃなかったのか。これじゃあメールとの違いがよくわからなくなってきてしまう。メンションは宛先であって呼びかけではないと思うんだけどな。

帰り、週末のピクニックで使うべくシャボン玉をいろいろ買って帰った。

 

10.01

仕事。月初なのでいろいろと立て込んでいる。わたしの仕事は月末より月初の方がばたつくため、毎月毎月ちょっと憂鬱である。

昼休みに斎藤佑樹投手の引退を知った。他人の人生に何かを見出そうとする姿勢が暴力的であることは百も承知だけど、それでも彼の野球人生を考えると情緒が乱れてしまう。天国も地獄も見た彼が、今立っているのはどこなんだろう。その場所が少しでも優しいものであればいい。

 

10.02

友人夫婦とピクニックに行く。しゃぼん玉とカメラも持って。デパ地下で買い出しをして公園に向かい、レジャーシートを広げて買ってきたものたちを食べる。それだけと言えばそれだけなんだけど、それがなんと楽しいことか。金木犀が香る公園は少し暑くて、雲ひとつなくて、どこからどう見てもピクニック日和だった。

持ってきたしゃぼん玉を出してみんなで遊んだ。ダイソーの巨大しゃぼん玉というツールがすごくて、2本の棒をひもの輪で繋いであるものなんだけど、その輪からとても大きなしゃぼん玉ができる。みんなでわぁわぁ実況したり解説したりしながらしゃぼん玉を作り、わたしはその様子を写真に撮っていた。しゃぼん玉は心だよ。


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人に会ってこんなふうに遊んだのはいつぶりだろう。たくさんしゃべって、たくさん聞いて、たくさん笑ったことで満たされた部分があって、そして自分の中の渇きに気づいた。わたしは自分のことをコミュニケーションを避けて生きていきたい人間だと思っていたけど、単にコミュニケーションがうまくないだけだった。人に会うことで得られるパワーやエネルギーの大きさを改めて感じた。

二組の夫婦が、ピクニックでしゃぼん玉に興じる土曜日の午後。10月の休日の素敵な使い方をした日だった。

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