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    New Album "COMFORT 2" 2023/4/30 release


2024年総括

今年も総括の時期がやってきた。この年になると書くことが自然と溢れ出てくる!という嬉しいことは残念ながら無くなってくるので、昨年の記録を見返すところから始めるわけだが…

意外にも、2024年は結果的に充分量の音楽的アウトプットを出来ていた年と総括できることに気がついた。2023年はフルアルバムこそ出したものの、その後燃え尽き症候群に陥り秋のM3不参加も含め悩める一年となった。他方、2024年は春に気分転換としてピアノの無いミニアルバムを作り、秋は一転して久しぶりのピアノ・ソロ新曲をリリース。予想に反して、結果を伴う一年となった。

では何故「意外」「予想外」なのか。実は、春のミニアルバムを出した時点ではあまり気力が戻ってこなかったのである。M3春終了報告で「次はピアノ曲を出す」と宣言しており、それは間違いない感覚だったのの、だからといって直後の秋すぐにそれを打ち出せるとは正直思えなかった。出すとしても翌春くらいだろうと思っていた。

次にオリジナルチューンを打ち出す機会には、間違いなくピアノ・インストゥルメンタルに回帰し、若作りを厭わない音になることはほぼ確実と思われます。

二つの大きな出来事があった。一つは音大時代の友人がM3秋への参加を表明したこと。自分より音楽的に先を行っている尊敬すべき友人が自分の領域に入ってくるのは怖さがあったが、だからこそ自分もやれることをしっかりやらねばという感覚にさせられた。もう一つは、YouTuberの推しができたこと。その存在が大きすぎても小さすぎても自分にとっては刺激とはなり得ないわけだが、圧倒的な存在でありながら自分にも手が届きそうな身近さを持っていることが、私の気力を呼び起こしたのではないか。配信のペースを上げたり、声出しを含めたいろいろなコンテンツを試すようになったのも、今にして思えばこの影響である。

インプット

深く受容した作品

FF7RBはがっつりとハマった。FF7Rのときも相当に時間をかけたと思うが、それはいわゆるゼルダ(ブレワイ、ティアキン)に匹敵するものではなかった。RBはオープンワールドということもあり相当なコンテンツ量だったのと、それを消費するのが病みつきになる設計となっていたため、過分に時間をかけて骨の髄までしゃぶり尽くすような受容を久しぶりに体感した。コンテンツ量的には実はゼルダよりは少ないかもしれないと思うものの、逆にだからこそ大量の御馳走だけど食べ切れるかも?という感覚になったともいえる(ゼルダはとても食べ切れない)。社会人としての自分を照らすならば、そんな余裕が本当にあったのかと思わなくもないが、それでもそちらへ落ちていきたいと思えるコンテンツを享受できたことは素直に喜んでよいだろう。

かけた時間に比例して、音楽的受容も極まった。その辺りはこちらのエントリを参照されたし。

ヘビロテした音楽

凍る砂

凍る砂

  • provided courtesy of iTunes

2~3月に「凍る砂」をヘビロテしていたとApple Musicが言っている。突然BRUNOの防水Bluetoothスピーカーを買った時期で、お風呂で聞くのにはまっていたことが原因(笑)。少し年代を感じさせるサウンドが聞き疲れしなかったのがヘビロテにつながったのだろう。

KINGWORLD

KINGWORLD

  • 白上フブキ
  • J-Pop
  • Â¥255
  • provided courtesy of iTunes

ひょんなことから出会ったKINGWORLDは9月のヘビロテ曲で、とにかくサウンド(楽曲)が好み。実はこれをピアノで弾きたいと秋以降ずっと思っている。生配信でちょっと弾くとかじゃなくて、動画にできたら良いなと思っているけど…皆観てくれるかな?

Sleep Walking Orchestra

Sleep Walking Orchestra

  • provided courtesy of iTunes

10月以降は完全にBUMPの新譜アルバム『Iris』。ここ最近のBUMPのアルバムでもトップレベルに好みなのは、実は一曲目(Sleep Walking Orchestra)が良いのが大きいかも。なんだろうな、Stage of the Groundから始まるjupiterが良いみたいな感覚に似ているかも。すごくポップな曲ではないんだけど、ちょっとした異国情緒がスッとBUMPの音世界に招いてくれる感じが。

シングル(SOUVENIR等)を除外すると、あとはなんといっても「邂逅」が好き。歌詞の壮大さ・楽曲のドラマチックさは、コロニーやパレードが好みな自分にはどストライク。2番に突然Cメロが来る「そばにいて」のフレーズ、大サビ前の無音、ラストの一節などハッとさせられるところが多い。ライブで聴きたい。…そういやBUMPのライブって行ったことないな。次点で「窓の中から」。

アウトプット

ミニアルバム『木の薫る町』

前述(イベント限定販売)。

シングル『トッカティーナ』

1. トッカティーナ
2. また逢う日まで

久しぶりのVUTTER自身のピアノ演奏による楽曲で、ピアノ・ソロという意味では「真白なる朝」以来か。仮タイトルが「Chamber Rock 2」だったこともあり、楽器編成をロック寄りにする案もあったが、結果的にピアノ・ソロに。

2曲目の「また逢う日まで」はCD限定で、配信音源には現状乗せていない。秋以降のYouTube配信のエンディング楽曲となっている。実はYouTubeに乗せている音源の方が少し派手目なミックスになっている(これはトッカティーナも同様)。

少々自分本位で面映ゆいが、夏以降YouTube Liveを強化したことによってSuper Chatの入金をいつもより早いスパンでいただいたので、新譜録音のスタジオをスタインウェイに格上げした。そもそも音楽活動を始めた頃やniconico演奏動画全盛時代は当たり前のようにスタインウェイを使っていたので、最近の財政ではそれも簡単ではないことの証左でもあるのだけど、せっかく皆様に投じていただいた資金を目に見える形で残したかったのである。

一方で、これは私の音楽的財政が常に守りに入っていることの限界を示唆しているともいえる。どんな規模であろうと追いかけてくださるファンの方がいることを自認し、活動に継続性を求める(やっぱやーめた、を絶対にしない)ことを至上主義としてきた自分にとって、赤字を避けることは至極当たり前のこと。しかしその分、緊縮下で面白いことができなくなってきたのも事実であり、ある程度期間を定めて冒険の投資をするチャンスも探っていきたい今日この頃である。

オンラインライブ

  • Oval 35(VUTTERのピアノ配信500)

niconico時代から始めたピアノ配信の500回目を記念して行ったオリジナルライブ。「Oval 35」のフル・ヴァージョンを初披露。

ゲーム音楽のインスト・アレンジで構成したオンラインライブ(アーカイブ非公開)。

  • VUTTERオリジナル

これといったメインタイトルを定めない、珍しい形式のオリジナルライブ。難曲「Solid Blast」を久しぶりに披露。 

  • 新曲お披露目

秋の新譜「トッカティーナ」のお披露目配信。前半はリクエスト受付、後半で新曲紹介(MVプレミア公開へリダイレクト)。 


ゲーム音楽演奏配信は、7月以降概ね週一で実施(アーカイブ期間限定)。そのうちオリジナル枠は以下。

まとめ

今年は夏以降特にピアノ配信に注力した。スタイルの変更も伴ったため単純にリスナー増加につながったかというとそうでも無い(離れてしまった方もいると思う)のだが、新たにリピーターになってくれた方もいるし、挑戦を続けていきたいと思っている。リアルでの演奏活動復活に繋げられるかは今後次第だが、必ずしもリアルだけではないと思い直すことができた一年だった。

あとは健康面。今のところは大丈夫だが、若い頃に比べると不安に感じる局面は少しずつ増えてきているのも事実で、だとしたら体が満足に動く内は演奏を頑張りたいという気持ちにもなってくる。

ここ数年は地に足をつけて自分のペースで活動を続けていきたいと思っていたはずが、結果的には外的刺激により昨年よりもペースの上がった一年となった。そういう気分になれたことは素直に喜びたいが、だからすぐ次に創作物をアウトプットしなければという切迫感は持っていない。今一度、歩幅を確かめながら節目の2025年に向かっていきたいと思う。

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