ayanologはてな館

主に東京の東側で暮らしている私の日々を、ごはんやおやつの話を中心につづります。ayanoのblogなのでayanolog。夏の間はかき氷専門ブログ「トーキョーウジキントキ」もやってます。2013年10月に、はてなDiaryからHatena Blogへ引っ越してきました。

女子校育ち、カースト外○○枠の告白

https://instagram.com/p/1mZlMKugGo/

 

ほかの方のはてなブログを読んでいて「あー、すっごい分かる……」と思うことがあったんだけど、ちょっとはてブのコメント文字数内では語れないので、自分のとこのブログに受けて話をしてみたいと思います。

●女性はとかく容姿を問題にされがちな現実

さるころさんのブログで「カースト外に生きる珍獣枠」って話があったのです。

salucoro.hatenablog.com

詳しくはリンク先を見ていただきたいんだけど、

最近何度か人から「ブスと言われるという話」を聞きました。

文筆業をやっていて、顔出しするのに抵抗があるという人や、文筆業を目指していて顔出しするかどうか、悩んでいる人、などと話す機会があったのですが「外見で商売していない女性」が外見を公表した場合に、必ず外見について揶揄されるという話でした。
「外見で商売」している女性というのはタレント・モデル・女優…などだと思うのですが、作家やイラストレーター、その他の専門的な能力で仕事をしている女性も、写真や映像を公表すると外見は仕事や評価に関係ないはずなのに、必ず一言言われてしまう、という話。

まず冒頭のこれね。私も昔から思っていることがありまして……。それは、

「男は本業の実力をベースとしたときに、イケメンならプラス評価。女は美人じゃないと実力から大きくマイナス評価される」

ということです。

男は基本的に、まず自分の本業についてその実力を評価されます。デキるかデキないかです。その上でオプションとして、もしもイケメンだったら加点されます。ルックスが良くないからといってマイナス評価されることはそうそうありません。女は本業が相当優秀でも、容姿がイケてないと「ブスのくせに」と大きく減点されるよな……という不条理を以前から感じておりました。美人ならもちろん加点されるんだけど、ちょっと綺麗なくらいで「美人○○」(○の中は小説家でもイラストレーターでも政治家でもアスリートでも、その人の本業が入る)と言われると「大して美人じゃないくせに」とか責められるので、なかなかに現実は厳しいです。美人○○って、別に自称するわけじゃないと思うんですけどね。

わたしも本業ではないながら「トーキョーウジキントキのayanoさん」としてたまに人前に出るときがあるのですが、つい上述のようなことを考えてしまうわけです。なので、ラジオとか声だけの仕事は気軽に受ける。あと、写真を撮るなら顔が見えないカットで、あるいはイラストにしてくださる……とかだとすごく嬉しい。「顔&本名を出したくない」というのは、会社に対しての遠慮もあるけどやっぱり「外見で勝負してるわけじゃないから、できれば顔は出したくない、いろいろ言われたくない……」という自信のなさがあったりします。

●カースト外に生きる、疑似「男子」枠

で、もう一つ。上述のブログでは

「でも、外見をとやかくいわれない女性もいるよね?」という話につながります。さるころさんはこの「外見をとやかく言われない枠」すなわち「カースト外」の存在で、それは「珍獣枠だからだ」とおっしゃっているのですが、この「カーストの外の存在」というところに、私もすごく共感してしまうのです。

さるころさんはご自身が珍獣枠であることのルーツを女子校時代に求めていて、その結果「女子力によるカースト外にいたから関係なかった」という結論を導き出されているのですが、私もこれは思い当たる。ものすごく心当たりがある。

私もさるころさんと同様に女子校育ちだったんですが(しかも中高6年間)、いわゆる「女子をこじらせる」的なこともなく、さるころさんと同じく「(女子)カースト外」で生きてきました。どうしてだろうなーと考えると、多分それ「宝塚的な世界における男役のポジションだったから」なんですね。女子校ならではの現象といえるかもしれない。珍獣とはちょっと違うけど、結局、カースト外の存在であることには変わりない。

中高校時代の私にとって、バレンタインデーのチョコはあげるんじゃなくてもらうものでした。後輩や同い年の女の子には告白してもらえるのに、男っ気は皆無。女の子同士のカーストというのは確かに振り返れば我が母校にもそれなりにあった気がしますが、女同士で何かあったとしても「あ、あやのちゃんはいいから」で片付けられること多々でした。

褒められるときは「男前だね!」(別に男じゃないのに……)そして「あやのちゃんが男だったら、私ぜったい彼女にしてもらったのに」と告白されること多数。別に容姿が素敵だったわけでもなんでもないので、おそらくは性格上の問題だったのだと思います。完全にカースト外です。

 

さすがに大学は共学に行ったものの、サークルには他大(えてして女子短大)の女の子達がたくさんいて、男子達はそちらにかかりきり。あるいは学部女子の綺麗な子、かわいい子に夢中なわけです。べつにかわいくもないしそもそも存在自体が“女子っぽくない”学部女子である私は、男子の同級生たちと、恋愛感情ではなく、むしろ男同士に近い友情をはぐくんでおりました。「あやのー、おまえなら分かってくれると思ったんだよ!」と言われること多数(シチュエーションとしては、酔っ払いながらとか両手をがっしり握られながらとか)。同期や後輩とは仲良しだったけど男子にモテるなんてことは皆無で、「私は将来、結婚することはあるのだろうか。いや、結婚なんていう以前に、私を好きになってくれる男性というのはこの世に存在するのだろうか」と思い悩むハメに……

社会に出てからも、長いこと女性が少ない職場だったので、自分のことを男だと思って暮らしていた時期が長かったです。なので大分いい年になってから、女性には女性同士のカーストがあったりとか、女子力の高い低いでカーストがあるとか、冒頭に書いたように「女は容姿をとかく言われる」ということをだんだん知っていくわけですが、めんどくさいからできればこのままカースト枠外の存在で生きていきたいなあ、と……珍獣枠でもいいし、男役枠でもいいから、自分のなかの女子力のなさには無自覚で生きていきたい、と願う私なのでありました。

という感じで女子校育ちだった過去を告白した本エントリですが、最後に女子校ネタのおすすめ本を一冊紹介したいと思います。

 

女子校育ち (ちくまプリマー新書)

女子校育ち (ちくまプリマー新書)

 

 辛酸なめ子さんの「女子校育ち」。これ、すごく面白いです。笑えます。都内女子校出身者は「ああ、分かる分かる」と思うでしょうし、娘さんの受験に悩んでいる親御さんも一読の価値ありです。実は私も取材を受けてまして、一部の箇所でコメントが使われております。

なめ子さん自身も女子校出身(女子学院)なのですが、その彼女が10年近くかけていろんな女子校出身者にインタビューした話をまとめた渾身の力作が本書。なのですが、発売日を見てください。2011.3.9、そう、東日本大震災の二日前なのです……

これからプロモーションを頑張るぞ、という感じになったところであの震災が起こり、それどころではなくなり……ということでほぼプロモーションゼロだったのにもかかわらず、Amazonのページを見たらけっこうレビューが集まっているのがさすがだなあと……

 

というわけで、さるころさんブログを読んで思わず書いてしまったブログでした。次回からはまた通常営業でごはん話を投稿しまーす(いろいろ書きかけのネタがたまっているからね……)。何も写真がないのも淋しいので、足立・梅島の椛屋さんで食べたかき氷「ショコラオレンジ」の写真を冒頭に貼っておきました。椛屋さんについては、トーキョーウジキントキで以前紹介しているのでそちらを見てくださいね。

 

ice.hatenablog.jp

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