Spring2.0.4でパフォーマンスが大幅向上

SpringFrameworkのBeanのインスタンス取得が最大12倍速くなったそうです。

2.0.4リリースアナウンスより引用
Regarding the performance improvements, repeated creation of Spring bean instances is up to 12 times faster in this release than previous versions of Spring 2.0. AspectJ-based weaving performance has also increased by a significant factor.

2.0.3と2.0.4のベンチマーク比較

既にベンチマークのエントリでも速くなったと書きましたが、せっかくなので2.0.3と比較してみました。コードはGuiceベンチマークを流用してます。数値は3回実行した平均値をとりました。

バージョン AOP無しインスタンス取得 AOP有りインスタンス取得
2.0.3 4,650 creations/s 2,037 creations/s
2.0.4 26,140 creations/s 4,360 creations/s
比 5.62 2.14

このケースでは12倍までは出ませんでしたが、かなりパフォーマンスが向上している事が分かります。AOPはAspectJではない旧来の(?)Proxyなので、AspectJにしたらAOP有りの方もより差が大きくなると思われます。
ちなみに突然Springがチューニングした理由として先日お会いしたid:koichikさんが「Guiceが出てきたからだろうね♪」と仰ってましたが、タイミングといい確かにそうなのでしょうね。これまではパフォーマンスの事を言われても「事実上問題にはならない。その部分のパフォーマンスで困ったという事例は聞いた事が無い」というスタンスでしたので。
ともあれ (JW),速くなったのはあくまでBeanのプロトタイプなインスタンス取得処理(とAspectJのweaving)なので,一般的なアプリケーションに与える影響はそれほどではないのではと思います.