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この記事は「 Looking at what's next for Drupal CMS 」の翻訳です。
この記事の目次

2024年11月15日現在、Drupal CMSの開発プロジェクトはv1のリリースに向けて順調に進んでおり、今後のロードマップを策定する段階に入っています。v1に向けて進行中の開発タスクもいくつかありますが、これまで正式に発表されていませんでした。CMSの基本を超えると、物事は急速に複雑になります。そのため、これらのタスクのいくつかはある程度の変更が発生する見込みがあり、複数のアプローチやソリューションが必要になる可能性があります。以下に現状の概要を説明します。

開発中の機能

プロジェクトブラウザー

プロジェクトブラウザーは、Drupalサイト内からモジュールを簡単に見つけられるようにするための取り組みであり、開発チームをRedfinのLeslie Glynn氏とChris Wells氏が主導しています。数年にわたる基盤構築の成果により、現在ではdrupal.orgのライブAPIエンドポイントと連携し、モジュール情報が提供されています。
プロジェクトブラウザーは、Drupal CMSのサイトビルディングにとって重要な要素であるため、これを開発タスクとして正式に追加し、製品戦略や他のタスクとの整合性をとっています。

ワークスペースを活用したコンテンツモデレーション

Drupalコアは、WorkflowsモジュールとContent Moderationモジュールを通じて、構成可能なコンテンツワークフローのツールを長らく提供してきました。一方で、Workspacesモジュールが安定版となり、コンテンツ変更を段階的に管理するための、よりスケーラブルな手法を提供しています。
Experience Builderでは、複数の異なるコンポーネントを一度に変更することが可能であるため、真のコンテンツステージングを実現するには、Workspacesが必要です。しかし、現在のところ、Workspacesの複雑さが基本的なコンテンツモデレーションにとっては課題となっています。
Tag1コンサルティング社のチームは、コンテンツモデレーションをWorkspacesに完全に置き換える計画をすでに立てており、この機能をDrupal CMSに組み込むことを約束しています。このチームの目標は、単一のエンティティを編集してドラフトを作成する際に、Workspacesを使用していることをユーザーに気づかせない形で、Content Moderationと同様の体験を提供することです。

テレメトリー

テレメトリーは、ソフトウェアの実際のユーザーがどのようにアプリケーションを利用しているかを把握するための、現代のソフトウェア開発において不可欠な要素です。Drupalはこれまで公式なテレメトリーシステムを導入していませんでしたが、Drupal CMSは新たなテレメトリーシステムを試行します。
現在、Drupal CMS用のテレメトリーに関するオプションを検討する作業グループが結成され、初期提案がまとまっています。順調に行けば最初のリリースに基本的な機能を含める予定です。

新たに開発予定の機能

コンテンツのインポート/移行

他のプラットフォームのユーザーが、サイトを簡単にDrupalに移行できるようにすることは、Starshot戦略の実現にとって重要です。Drupalの移行ツールは堅牢な基盤を提供しますが、この作業は大規模な工数が必要であり、複数のアプローチが必要になる可能性があります。
このチームは、いくつかの異なるタスクフォースに分かれるかもしれません。たとえば、構造化データソースを持つ基本的なサイト向けのシンプルなインポートソリューション、サイトスクレイピングを通じた移行ソリューション、より複雑な移行のための出発点を提供するソリューションなどが考えられます。

ツアー

Drupalには、Tourモジュールを使用してサイトインターフェースのガイド付きの概要説明を追加する機能が長らく提供されてきました。競合製品では、このようなガイド付きツアーがほぼ標準となっており、新しいDrupalユーザーのオンボーディングに不可欠です。
ツアー機能の開発には技術的スキルではなく、ユーザーエクスペリエンス、トレーニング、コンテンツ作成、製品設計のスキルが必要です。

アイデンティティ管理 / SSO

ユーザーインタビューでは、アイデンティティ管理やシングルサインオン(SSO)が他のプラットフォームでの課題として指摘されています。Drupalの統合機能をベースに、この機能を競合CMSとの差別化要素とするチャンスがあると考えています。

コンテンツ翻訳ツール

Drupalの多言語機能は強力ですが、コンテンツ制作者がグローバルなサイト訪問者を管理するためのツールを、さらに使いやすく効率的にする余地があります。Drupalの翻訳およびローカライゼーション機能を強化し、多言語コンテンツの作成を効率化することを目指します。

フロントエンドデザインシステム

Experience Builderに統合される包括的なデザインシステムの設計と実装が必要です。このデザインシステムは、コンテンツマーケターがランディングページやキャンペーンを効率的に構築できるように支援します。

最後に

これらの開発計画は、Drupal CMSをマーケターやコンテンツ制作者にとって最適なプラットフォームとするためのStarshot戦略の目標に沿ったものです。
これらの機能は、最初の1.0リリースには含まれないかもしれませんが、2025年上半期の完成を目指して、いくつかはすぐに開発が開始される可能性があります。

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この記事を書いた人: Kuniyoshi Tone

ANNAI株式会社

デジタルマーケティングを担当。金剛山を遠くに眺めて大阪からリモートワークしています。

 

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