今回は「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(2021年)のお話です。
"Filem SPIDER-MAN: NO WAY HOME" Photo by Budiey
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映像表現は不可能なことがないくらいになってきましたね。
サム・ライミ版の3部作、アメイジング・スパイダーマン2作のキャストが観られましたね。
懐かしい感じがしました。
俳優陣の見た目があまり変わっていないことに驚きましたね。
ただ、それぞれのキャラについて説明がないので他の作品を観ていないと本作が分からないかもしれません。
今回の物語はこうです。
前作でスパイダーマンの正体を世界中にばらされ、さらには悪者の汚名まで着せられたピーター・パーカー(トム・ホランド)。
自分だけでなく身近な人たちにも迷惑がかかる事態になり、ピーターはドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に魔法で全ての人からスパイダーマンの正体を忘れさせるよう頼みこむ。
でもピーターが自分の希望を入れてドクターの邪魔してしまい、呪文が失敗。
結果、他のユニヴァースからピーター=スパイダーマンと知る者達がワンサカやってきちゃう…というお話。
"11166654 - SPIDER-MAN: NO WAY HOME" Photo by Budiey
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僕はMCU、スパイダーマンに思い入れがないので、ファンの方には申し訳ありませんが余計辛めの感想になります。
結論から言うとヤハリ自分には合わないな…と。
DCもそうですが、何でもありのマルチヴァースが出てくると僕みたいなオジサンにはキビシイものがあります。
一番は高校生とは言え、ピーターがどうにも…。
後でドクター・ストレンジから叱られますが、ピーターが浅はかゆえに事態が悪化してしまうんですね。
ドクターからタイムストーンを奪う場面や、メイ叔母さんのくだりにしてもそうなんですが、ピーターの価値観はどうかな?とか。
ピーターが目覚める有名な格言「大いなる力には大いなる責任が伴う」。
取り返しのつかない失敗と喪失の後、 真のヒーローに成長する物語としてピーターに共感できるとしたなら、この言葉を授かる場面がシリーズの1作目にあるからでしょう。
でも、トムホ版スパイダーマンは、もう何作も登場してきて今回やっとか…という感じが否めず。
ファミリー向けの?コメディタッチということもあり、ピーターのキャラ含めて軽いノリなんですね。
でもピーターがやっていることがあまりに大きくシビアなものだから、こちらの気持ちがちょっと追いつかないんです。
"TDK Wallpaper Ⅸ" Photo by Luke M. Schierholz
source: https://flic.kr/p/4Jxquo
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やはり主人公にはこれくらい悩む方がアメコミの世界観にリアリズムが注入されるのでよいなぁ、と思います。
でも現実が生きづらい時代ですから、ファンタジーの世界の主人公もこうだとちょっとキビシイ気もしないでもないですけどもね。
にしても、近年のDCもそうですがMCUも全体にポップ路線なので個人的に没入できないのでしょう。