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天文観測の帰りに交通事故で亡くなった兄弟が「星」になった。兵庫県加西市で昨年１２月、
皆既月食の観測の帰りに飲酒運転の車にはねられ死亡した生田敦弘君（１２）＝当時小学６年＝、
汰成（たいせい）君（８）＝同２年＝兄弟をしのび、兵庫県内の天文学者らが小惑星に２人の名前を付け、
近日中に国際天文学連合に登録申請することが３日、分かった。

　兵庫県立大西はりま天文台の鳴沢真也さんが発案。知人の天文学者・山田義弘さん（６５）と
遺族側に持ちかけ、１月下旬に了解を得た。山田さんによると、まだ名前が付けられていない
小惑星のうちの１つを「Ａｔｕｈｉｒｏｔａｉｓｅｉ」（あつひろたいせい）と名付け、６月に
同連合に申請する予定。母親の伊津子さん（３６）は「仲良しだった２人の名前が一緒に宇宙に
残るのは素晴らしい」と話している。

　命名する小惑星は肉眼では見えないが、同天文台の望遠鏡を使えば観測や撮影ができる。
鳴沢さんは「名前を付けることはめったにあることではないが、（小惑星の権威の）山田さんに
お願いして了承してもらった。小惑星を撮影できたらいち早く遺族の方に届けたい」。

　今月２１日には金環日食があるが「こちらも通勤通学の時間にあたるので、子どもたちには事故に
気をつけてほしい。こういう悲劇はもう繰り返してほしくない」と注意を促していた。

ソース：http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120503-OHT1T00312.htm