小学生の頃から親には「背中曲がってるよ!」と何度も言われて育ってきました。猫背なのは自分でもわかってるけど、治せないまま大人になってしまいました。
集合写真を撮るときに「アゴをひいてください」と言われるのはいつも私。猫背がひどいせいで、太ってもいないのにお腹には腹筋あたりにシワが横に入っています。
「姿勢悪いね」「肩丸まってるよ」と言われるたびに、「いや、自分でもわかってるんだけど…」と心の中でツッコむのが日常茶飯事。もう猫背と長く付き合いすぎたので、治すなんてムリだとなかば諦めかけていたんですけど……
そんな私でも最近あるコツを心がけるだけで猫背が改善してきたのを実感しています!
ここでは、その猫背改善のために実際に私が試して良かった3つのポイント+1 をご紹介します。どれも地味に見えますが、やってみるとけっこう効きますよ!
アゴをひく
ひとつめがコレ。アゴを引く。シンプルですが本当に大事です。
「集合写真を撮りますよ~、はいチーズ!……あ、2列目の右から2番目のメガネをかけている方……あ、そうです。少しだけアゴをひいてください」ってよく言われるあれです。
それだけ?と思うかもしれません。でも、ほんとにそれだけ。猫背の時の私はまったくアゴをひいていませんでした。
自転車に乗るときの「アゴ」を変えてみる
例えば、猫背の人は自転車に乗っている時も猫背です。例えば、猫背のまま自転車に乗っていると仮定してアゴを引いてみてください。
猫背のままアゴをひくと、目線が下にさがって前が見えないので、そのままでは運転はできません。アゴをひいたまま自転車を運転するには、前を見るために胸をはって背筋を伸ばすしかないので自然と姿勢がよくなります。
自転車でなくても同じです。電車やバスに座るときも、アゴを引くと自然に背中が伸びるんですよね。顎を引くと変な姿勢でいる方が辛くなります。
「アゴを引く=好印象」のススメ
アゴを引いて前をしっかり向いている人って、姿勢が整って見えます。逆にアゴが前に突き出てる人は偉そうに見えたり、だらしなく見えたり……。印象面でも損しがち。なので、ふと思い出したときに「アゴ、前に出てない?」とチェックするクセをつけてみましょう。最初は慣れなくて違和感かもしれませんが、続けるほどにスッと背筋が伸びますよ。
アゴを引かないと見た目も悪く好印象をあたえないので、とにかく日常生活で「アゴをひく」ことを意識しました。
背中で左右の肩甲骨を中央に寄せる
背中が曲がっている人はアゴをひくことと同じくらい「胸をもっと張って」とも言われませんか?肩が体より前に来ている事で姿勢が悪くなっているパターンです。
この場合、胸をはることを意識するよりも、背中で肩甲骨どうしをくっつけるように意識したほうが姿勢が良くなります。
芸人のオードリー春日さんのように不自然に胸をはる必要はありません。立っていても座っていても、背中で「肩甲骨と肩甲骨のあいだを狭めるイメージ」を持つと自然と胸が開き、姿勢が良くなります。
肩が前に来がちな人は要注意
猫背の人は肩が常に前に来ているパターンが多いんです。まるで肩に内向きのベクトルがかかってるような感じ。その状態で胸を張ろうとしても、どうしても背中が丸まってしまいます。 そこで「肩甲骨どうしを背中の中心にグッと寄せる」イメージを持つことで、自然と胸や背筋のラインが整います。アゴを引くのも合わせると、さらに背筋がピシッと伸びてくるんですよね。
「背中を意識するとアゴも勝手に引ける」不思議
背中で肩甲骨を寄せようとすると、頭が前に突き出るとバランスが取れなくなるので、自然にアゴも引きやすくなります。この「連動」がなかなかクセになってきます。最初は「背中…肩甲骨…」と意識しすぎるくらいがちょうどいいかもしれません。
骨盤を立てる
3つめは「骨盤を立てる」。これは私にとって一番難関でした。なぜなら長年、椅子に浅く腰掛けて、背もたれに寄りかかっている姿勢が当たり前になっていたから。正しい姿勢で座る、なんて意識ゼロだったんです。
腰で座っている人、要注意!
猫背の人は 腰で座る癖 があると思います。いつも椅子に座る時は浅く腰掛けて、背もたれに体をあずけるような姿勢をしていませんか?
自宅のソファでも、気づくと腰がズルズルと滑り落ちていきます。しかも、その格好でスマホをいじったり、テレビを観たりすると、かなり腰とか首に負担がかかりますよね。変な姿勢をしていると、結果として肩や首が圧迫されて頭痛や腰痛が出たりします。
猫背の人は、足を伸ばした状態でよっかからずに地べたに座っているのって辛いはず。すぐになにかによっかかりたくなってしまうのは、骨盤が後ろに傾いている状態に慣れてしまっているからです。
私はあまりにも腰で座るのに慣れすぎたためか、太ももの後ろの筋肉がかなり凝り固まっていて、ストレッチの「前屈」がほとんどできませんでした。
正しい座り方のコツ
正しく座るコツは、椅子でも床でも、「お尻の肉」部分を地面につけるんじゃなく、 「太ももとお尻の間にある骨(坐骨)」を感じながら座ります。
頭のてっぺんから背骨、そして坐骨に一直線で体重が乗るイメージ。そうすると腰が曲がることなく骨盤が立って、正しい姿勢で座れるようになります。
最初は「こんなに姿勢よく座ってられないよ!」と思うかもしれませんが、慣れてくるとこのほうが疲れにくいんです。不思議ですよね。体の重心が正しく乗ると、痛みも出にくくなります。腰痛持ちだった私も、この座り方を意識するようになってから痛みがかなり減りました。
「どうしても気づくと腰が丸まってしまう…」という人は、骨盤や腰を支えてくれるクッションや座布団などを使ってみるのもアリ。Amazonや楽天で「腰痛 クッション」と調べるといろいろ出てきますよ。私も長時間座る仕事なので導入してみましたが、いい姿勢を無理なくキープできてかなり助かっています。
空気の通り道を意識する
最後は「空気(呼吸)の通り道」を意識すること。前かがみになっている状態だと、気道が圧迫されて呼吸が浅くなりがちなんです。実はこれ、想像以上に体に負担がかかっているみたい。
前かがみになっている体を起こしてあげて、 吸った空気が無理なく体の中を通っていけるように 気道をつなげてあげるイメージです。
呼吸が浅い=疲れやすい?
猫背の人は前かがみになって、空気の通る道を押し潰しています。
猫背で呼吸が浅いと、酸素が十分に体に行き渡りません。しかもお腹を縮こませる姿勢なので、横ジワも増えちゃうし、お腹まわりに無駄な脂肪がつきやすくなる場合も。気持ち的にもなんだか「どんより」しがちでした。
姿勢を良くするだけで痩せる…かも?
アゴを引いて胸を軽く張り、空気がしっかり入ってくるルートをつくると、意外とお腹の筋肉や背筋を使います。私の場合、食生活を変えたわけでもないのに、少しずつ体のラインが引き締まってきた実感がありました。「え、こんなに姿勢って大事だったの?」と、改めて驚いています。
猫背の時の自分は酸素をあんまり体に取り入れられてなかったかも……意識しながら生活すると変化に気づくのでやってみてください。
最後に:やっぱり継続は力なり
ここまで「アゴをひく」「肩甲骨を寄せる」「骨盤を立てる」「空気の通り道を意識する」と4つ挙げてきましたが、どれも瞬時にビシッと直るわけではありません。
猫背の人が実際やってみるとわかりますが、やりつづけるのは結構大変。いつも使わない筋肉を使うので、最初のうちはすごく疲れます。
でも、それだけ普段いかに体を変な使い方をしていたかの裏返しでもあるんですよね。姿勢が崩れた時期が長いほど、体を正しい位置に戻すためのリハビリ期間が必要なんだな、と思いました。
少しでも「やべ、今めっちゃ猫背かも」と思ったら、その場でアゴを引いて肩甲骨を寄せ、骨盤を立てて深呼吸をしてみる。何度も何度も、思い出すたびにやれば、徐々に自分の理想の姿勢へと近づいていきます。
私もまだ道半ばですが、気づいたら「腹筋シワ」も少しずつ減ってきたし、写真を撮られるときも「あれ、最近前よりマシじゃない?」と自信が出てきました。今では周りからも「前より姿勢よくなったね」と言われることが増えています。
「猫背はもう一生治らない」と諦めていた私でも変われたので、もしあなたも同じように悩んでいるなら、一度試してみてください。特別な器具やジム通いは不要です。日常生活の中でちょこちょこ修正していくだけです。気がつくと、心も体も前向きに変化しているはずですよ!
あとがき
猫背改善は一朝一夕にはいかないかもしれません。でも、逆に言えば「毎日コツコツ意識すれば、着実に変わるもの」でもあります。続けるのが大変なときは、自分の姿をスマホで撮影してビフォーアフターをチェックするのもモチベーションアップに効果的。進歩がわかると、もっと頑張ろうと思えますよ。
ぜひ今日から、まずは「アゴをひく」ことから始めてみてください。意外とすぐに、「あれ、ちょっと背中が伸びてきたかも?」と気づく瞬間があるかもしれません。そうやって少しずつ、体も気持ちも、のびのびと過ごしましょう!
以上、長年の猫背に悩んでいた私が実感した、姿勢改善のための4つのコツでした。毎日無理なく続けて、気づいたら「なんだか姿勢よくなってきたな」なんて言われる日を目指してみてくださいね。