オタクって何だろう?

僕はオタクである、自分自身に自覚はあるし、他人から指摘されることもある

しかしながら、いまだにオタクの定義については疑問が多い

>おたく

>俗に,特定の分野・物事を好み,関連品または関連情報の収集を積極的に行う人。狭義に>は,アニメーション・ビデオ-ゲーム・アイドルなどのような,やや虚構性の高い世界観>を好む人をさす。「漫画―」
>〔多く「オタク」と書く。二人称の「おたく(御宅)」を語源としエッセイストの中森明>夫が言い始めたとする説が有力。1980 年代中ごろから用いられるようになった〕
三省堂提供「デイリー 新語辞典」より

とあるが、これって正しくない
そもそも、オタクという言葉は大体「ぽい」という言葉を付して使われることが多いが
認識においては、当該の人物は「オタク」とされているわけである

高校卒業後のエヴァのブームまで中学以降ほとんど上記で定義されるオタク的であることとは縁遠い生活をしていたが、なぜか僕に対してはオタクっぽいと言われ続けた経験がある

実際は高校1年よりギターを始め、好きなバンドの曲をぼんやりとカバーしたり
友人とだらだらと麻雀したり、グループでカラオケいったり、教室で詩を書いたりしてたわけでいわゆるオタク文化とは縁遠い生活をしていたわけだ

学校では非常に奇妙な人間しか集まらなかった部活においても馴染めず、教室においても一定の距離を置き、こデブな目立たない存在であったが、上記の定義によればオタクではないはずである
が実際的にオタクっぽいとかいう評判は耳に届いた

しかしながら高校3年時に15キロ程度痩せ、それなりに見れる容姿になった時はそういった話は聞かなくなった(えらそうにいえるほどの容姿ではなかったのだけど)
高校3年の時はかなり痛い格好であったが、
(赤のリボンやレースのリボンでポニーテールして登校したり、かなり痛い人物であった)
以前の自分ならもっと疎外的に扱われていても良いはずであったが、周辺は行動に寛容であった
(むしろ一部女子からお褒めの言葉をいただいたこともあった)
女性も世界のいい加減にして、やはり怖いものだなぁと実感したものである

そもそもでかでかと萌えキャラのプリントの入ったグッズを使ってるとか、話題にアニメとかがわりと普通にはいってくるとかでもないかぎり、ある人物をオタクと判断するのは難しいはずなのに

外見的にオタクと判断されることが多いのは何故なんだろう

そもそも、メディア発信の言葉というのは、わかりやすさを重要であり
複雑な定義をもつ言葉は浸透しにくい、オタクという言葉もその始まりのころより
メディアにおいて、わかりやすい形として定義されたものが補強され
一般人の嫌悪するものとさらに重なり合わされマイナスのイメージを増幅させていったわけであり

社会に必要な差別されるべき存在としての役割をまっとうし続けるのを
メディアに定義された階層であると思う
そしてその階層は過去においてはメディアには利益をもたらさなかったために、擁護されることはなかった

婦女暴行、特に少女・幼女の被害事件については、犯人のオタク趣味がないかが報道される
しかし暴行事件において、プライド・K−1のビデオとかあるかは報道されない
その差はやはりメディアに対して利益をもたらすかもたらさないかという差にあるのだと思う
結局奇麗事をいってもメディアは絶対的に拝金主義なのである
利益をもたらすものにはプライドや信念などなしにひざまずく

最近のオタクに多少は理解や興味をしめす風潮は
個人的に大嫌いな「電車男」やオタク人口増加による経済的なサイズの増大により
メディアにとって利益をもたらす可能性があるものとして認知されたからに他ならない

オタクという概念を辞書定義に戻すのは至難の業ではあるが、それは今後、さらに増大することが想像に難しくないオタク産業の経済効果や、オタクの絶対数の増加によってメディアの屈服という形でなされていくと思われる

ブログブームとはいうがそれはあくまで一部の人間にあてはまることだと思う
多くの人は思考を停止し、又は思考をメディアに委任して情報の正誤に興味がない
世論の中核をなすメディアがその利潤からオタク文化に屈服すればオタクの地位向上は遠い道ではないと思う